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「全部まとめて別の口座に振り込みたい」複数口座を解約した客→“600万円”の振込直前、窓口で銀行員が青ざめた“理由”

  • 2026.11.5
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。くまえり銀行員です。
今日は、複数の口座を解約したお客様の振込手続きで、私自身が計算を間違えてしまった出来事をご紹介します。

そのお客様が来店されたのは、13時ごろでした。定期預金や普通預金など、複数の口座を解約し、その資金をまとめて別の金融機関へ振り込みたいとのことでした。

ただ、その日は窓口が混み合っており、お客様が実際に窓口へ呼ばれたのは14時ごろ。振り込みには15時という時限があるため、手続きを進める私の中にも、少しずつ焦りが出ていました。

「振込金額が合わない…」

お客様から通帳をお預かりし、定期預金や普通預金など、それぞれの口座について解約手続きを進めました。複数の口座をまとめるため、解約後の金額を確認し、それぞれを合算して振込金額を計算しました。

今回の振込金額は、合計でおおよそ600万円。そこから振込手数料を差し引き、最終的な金額を算出する必要がありました。

「こちらのお金を、全部まとめて振り込みたいんです」

「かしこまりました。金額を確認いたしますね」

一つひとつ確認しながら計算していたつもりでしたが、頭の中には「15時までに振り込みを間に合わせなければ」という思いがありました。

私は計算を終えると、お客様に振込金額をお伝えしました。お客様には、その金額をもとに振込用紙へご記入いただき、手続きを進めていきました。

ところが、最後にもう一度、伝票と金額を確認していると、ふと違和感を覚えたのです。

「……あれ? 金額が合わない」

計算した振込金額と、実際に振り込める金額が一致していませんでした。

私は慌てて通帳を確認し、もう一度、口座ごとの金額を追っていきました。

「すみません、もう一度確認させてください」

計算をやり直していくと、原因が分かりました。複数の口座の金額を合算する際、私が計算を間違えていたのです。

幸い、振込処理を完了する前だったため、その場で正しい金額に訂正することができました。

しかし、もし最後の確認をしていなかったら…。約600万円という大きな金額だけに、考えるほど背筋が凍りつきました。

「急がなければ」という焦りが原因に

今回の私には、15時という振込の時限を意識するあまり、「早く計算して処理しなければ」という焦りがありました。その焦りが、数字の確認を甘くしてしまったのだと思います。

特に複数の口座をまとめて処理する場合は、口座ごとの金額を確認し、合算したうえで振込手数料などを反映させる必要があります。扱う数字が増えるほど、最後の計算にも慎重さが求められます。

「急いでいるから早く終わらせる」のではなく、「急いでいるときほど確認する」。今回の出来事で、改めてそう実感しました。

念入りな確認には理由がある

銀行員も人間なので、数字を扱う以上、計算を間違える可能性があります。だからこそ、複数の金額を扱うときは、客観的な視点でもう一度確認することが大切です。

今回、私が間違いに気づけたのも、最後にもう一度金額を確認したからでした。15時という時限が迫っていても、急ぐほど確認を省いてはいけない。身をもって実感した出来事です。

銀行で大きな金額を扱うとき、「どうして何度も確認するのだろう」と感じることがあるかもしれません。でも、その一つひとつの確認には、お客様の大切なお金を正確に扱うための理由があります。

もし複数の口座を整理したり、大きな金額を振り込んだりする機会があれば、銀行員から提示された金額を、その場で一緒に確認してみてください。急いでいるときほど、一度立ち止まる。その一手間が、思わぬ間違いを防ぐことにつながります。


ライター:くまえり銀行員
金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」がトラブルにつながらないよう、銀行で実際に起きた出来事をもとにお届けします。


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