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銀行窓口で「このにおい、何?」客から預かった“現金”から異臭と赤い跡が…→話を聞いて分かった“正体”に「そういうことだったのか」

  • 2026.10.14
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。くまえり銀行員です。
今日は、窓口でお客様から現金をお預かりしたとき、思わず手を止めた日のことをお話しします。

「これ、お願いします」と渡されたのは、ビニール袋に入った大量の硬貨。

受け取ると独特のにおいが漂い、100円玉や1000円札には赤い跡が付いていました。不審に思った私が「こちらのお金は、どちらで使われたものですか?」と訪ねると、思いがけない理由が明らかになります。

「このにおい、そしてこの赤い血みたいなものは何だろう?」

袋の中から、独特のにおいがしました。さらに硬貨を確認すると、100円玉の一部に赤いものが付いています。

「何だろう…」

そう思いながら確認していると、今度は一緒にお預かりした1000円札にも、同じような赤い跡が付いていることに気づきました。

硬貨だけなら、どこかで何かが付着したのかもしれません。でも、紙幣にも付いているとなると、少し気になります。

私は現金を確認しながら、お客様に尋ねました。

「こちらのお金、何か付いているようなのですが…」

すると、お客様は「ああ」と、特に驚く様子もありませんでした。

その反応を見て、私はかえって不思議に思いました。

赤い跡の正体が分からない

銀行員は、お客様から現金をお預かりしたら、金額だけを確認しているわけではありません。紙幣の枚数や金額を確認し、硬貨も一枚ずつ確認します。

このときも、私は硬貨を確認しながら、袋から漂ってくるにおいが気になっていました。

「このにおい、どこかで嗅いだことがあるような…」

そんなことを考えながら、お客様との会話を続けました。

お客様は普段から仕事で現金を扱っているようでした。そこで、私は何気なく「こちらのお金は、どちらで使われたものですか?」と尋ねました。

すると、そこでようやく理由が分かりました。

「ああ、そういうことだったのか」

実は、お客様は魚を扱う仕事をされていたのです。

袋に入っていた硬貨や、一緒に持ち込まれた1000円札には、仕事をしている際に付いた魚の血が残っていました。

独特のにおいも、赤い跡も、魚を扱う仕事の中で付いたものだったのです。

原因が分かった瞬間、先ほどまで感じていた緊張が一気にほどけました。

最初に赤い跡を見つけたときは、「いったい何があったのだろう」と少し身構えました。それがまさか、魚を扱う仕事から付いたものだったとは。

ちなみに、今回のように汚れたり破れたりしたお金が銀行でどう扱われるのか、気になる方もいるかもしれません。

実は、汚れたお札や硬貨をそのまま機械(現金収納機)に入れると、不具合やお魚のにおいが残る原因になるため、窓口で集計を行います。

状態に応じて大束にまとめ、日本銀行へ送金(現送)する仕組みになっています。

シワや汚れがあっても、お札として特定できれば口座への入金や引き換えが可能です。ただし、大きく破れて判定が難しい場合は日銀での「鑑定」に出すことになります。「ボロボロだから使えないかも…」と諦めず、一度窓口で相談してみるのがおすすめです。

銀行ではさまざまなお金を預かっている

銀行の窓口では、毎日さまざまな状態の現金をお預かりします。きれいな新札もあれば、長い間財布に入っていたような紙幣や、使い込まれた硬貨もあります。

今回のように、現金の状態からお客様の仕事や暮らしの一端が見えることもあります。

銀行員の仕事というと、伝票に書かれた金額や口座番号を確認することを思い浮かべる方も多いかもしれません。もちろん、それらはとても重要な確認です。

一方で、窓口では、お客様からお預かりした現金そのものにも目を向けています。今回も、最初はただ「何のにおいだろう」と感じただけでした。

そこに赤い跡が重なったことで、「何かあったのでは」と気になり、お客様に確認することになりました。

けれど、話を聞いてみると、理由は思いもよらないものでした。

現金は、ただの紙や金属ではありません。ときには、その人がどんな仕事をして、どんな日常を送っているのかが、思いがけない形で残っていることがあります。

この日も、最初は少し驚いた出来事でしたが、最後には「なるほど、そういうことだったのか」と納得しました。

窓口で感じる小さな違和感。その理由を一つずつ確かめていくと、そこには思いもよらないお客様の日常が隠れていることがあります。

それもまた、銀行の窓口で働いていて感じる、意外な一面なのです。


ライター:くまえり銀行員
金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」がトラブルにつながらないよう、銀行で実際に起きた出来事をもとにお届けします。

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