1. トップ
  2. エピソード
  3. 「参っちゃいましたよ」1か月ぶりのショートステイ利用…玄関で出迎えた家族の“一言”に、介護士が直感した自宅介護のリアル

「参っちゃいましたよ」1か月ぶりのショートステイ利用…玄関で出迎えた家族の“一言”に、介護士が直感した自宅介護のリアル

  • 2026.10.20
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

「あれ、以前と歩き方が違う」1か月ぶりにお会いした利用者様に、そんな違和感を覚えました。

ご家族様の様子もいつもとは違います。話を伺うと、1か月の間に利用者様とご家族様に起きていた「ある変化」が分かりました。

1か月ぶりに利用者様のご自宅へ

わたしが有料老人ホームで働いていたとき、ショートステイのお迎えで利用者様のご自宅へ伺ったときの出来事です。

利用者様は1か月ぶりのショートステイの利用でした。

ご自宅に到着するといつものように玄関で出迎えてくださったご家族様。

「今回も母がお世話になります、よろしくお願いします」

そうお言葉をくださったご家族様の様子が、いつもと少し違うように感じました。

いつもより表情に元気がなく、どこかお疲れの様子だったのです。

しばらくすると、準備を終えた利用者様が玄関まで出てこられました。

利用者様はいつもと比べて足取りがゆっくりしているように見受けられました。

歩いている表情は硬く、どこか不安を抱えているように感じました。

「なにかあったのかな」

そう思いながら、利用者様の歩行の様子を見守りました。

この1か月に何があったのか

出発の準備をしながら、ご家族様に利用者様の自宅での1か月の様子を伺いました。

すると、

「前回の利用後に母が体調を崩して。散歩や買い物にも出歩かなかったんです」と教えてくださいました。

これをきっかけに、外へ出る機会が減っていたそうです。

体調を崩したことをきっかけに、外へ出る機会が減っていたそうです。

また、自宅で長い時間を過ごすようになったことで、以前より足腰が衰えたように感じるとのことでした。

「少し歩くのも恐るおそるな感じで。とてもゆっくり歩くようになりました」

そう話されるご家族様の言葉からも、以前とは違う利用者様の様子が伝わってきました。

さらに、この1か月の間に夜間のトイレの手伝いなど、日常生活でも手助けが必要になることも多くあったと教えてくださいました。

「参っちゃいましたよ」

その一言に、ご家族様のご自宅での介護の疲れがうかがえました。

利用者様だけでなく、ご家族にも変化が

1か月ぶりにお会いした利用者様には、歩き方や表情に変化が見られました。

またご家族様の表情からも、以前にはなかった疲れが見受けられました。
1か月という期間のなかで、利用者様の身体の状態に変化が見られ、それにともないご家族様が担う介護も増えていたのです。

今回は1か月ぶりにお会いし、ご家族様の様子が「以前と少し違う」と感じたことから、利用者様の身体の変化に気づくことができました。

ショートステイはご家族を支える役割も

ショートステイは、利用者様に施設で過ごしていただくことで、ご本人の生活リズムを整えて安定させる介護サービスです。

同時に、在宅で介護を続けるご家族様にとっても、介護から離れて心と身体を休める時間をつくる役割もあります。

今回、1か月ぶりに利用者様をお迎えして、利用者様の身体の変化だけでなく、ご家族様の負担にも目を向けることができました。

ショートステイには、利用者様だけでなく、在宅で介護を続けるご家族様を支える役割もあるのだと、改めて感じた出来事でした。


文:しまむら けいこ/介護福祉士・Webライター 

介護福祉士として10年以上、デイサービスや入所施設などさまざまな介護現場で経験を積む。現在も介護職として働くかたわら、Webライターとして活動。介護や暮らし、働き方について発信している。2児を育てるワーキングマザー。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ