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テスト中、机の下をチラチラ見る児童…教員「どうして答えを見てしまったの?」直後、“語った理由”に「予想していなかった答え」

  • 2026.10.29
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。元小学校教諭のみずいろ文具です。

私が勤めていた小学校では、中学年(3~4年生)以上になると、まとめの漢字テストを行うことがあります。50問程度の漢字テストは子どもたちにとってもなかなかの負担です。

そのため、数週間前から実施日を知らせ、出題する漢字もあらかじめ伝えたうえで、練習して本番に臨んでもらうことがありました。

今回は、そんな漢字テストで起きた出来事です。

何度も机の下を見るA君

漢字テスト本番の日。

子どもたちは一斉に問題用紙に向かい、教室には鉛筆を走らせる音が響いていました。

そんな中、私はA君の様子が気になりました。

問題を書くたびに、何度も机の下あたりへ視線を落としているのです。

「おや…もしかして…」

と思いました。

ただ、その場ですぐに声をかけることはせず、しばらく様子を見ることにしました。

私が子どもたちの机の間をゆっくりと見回りながら歩いている時は、普通に問題を解いているように見えます。

しかし私が遠ざかると、やはりチラチラと下を見ているようです。

「う~ん…やっぱり…?」

そう感じながらも、テストはそのまま最後まで続けました。

「A君、答え見てたよ」

テストが終わったあと、後ろの席に座っていたBさんが私のところへやってきました。

そして、

「先生、A君、答え見てたよ」

と教えてくれました。

やはり、小さいカンニングペーパーを見て答えを書いていたようです。

A君を呼び、事情を聞くことにしました。

「気になることがあったんだけど…テストのとき、何度も机の下を見ていたよね。何を見ていたの?」

そう尋ねると、はじめは

「え?えっと…別に何も…」

とはぐらかしていましたが、Bさんの目撃情報があったことを伝えると、カンニングをしてしまったことを認めました。

私はまず、テストは点数を取るためだけのものではなく、自分がどこまでできるようになったのかを確かめ、今後の学習に活かすためのものだと話しました。

そして、

「どうして答えを見てしまったの?」

と理由を尋ねました。

すると、A君は少し黙ったあと、こう答えました。

「60点以下だったらゲームなしって…」

「お母さんが、60点以下だったら1ヶ月ゲームなしって言うから」

予想していなかった答えでした。

A君は、学級でもいつもゲームの話をしています。

彼にとってゲームができなくなるのはかなりショックなことでしょう。

しかしA君は、漢字があまり得意ではありませんでした。

ゲーム禁止を恐れるあまり、点数を取ることばかりが気になり、カンニングしてしまったのです。

頑張ってほしい気持ちが、プレッシャーになることも

子どもに「勉強を頑張ってほしい」と思うのは、保護者として自然な気持ちだと思います。

目標を決めたり、ごほうびを用意したりすることで、やる気につながる子もいるでしょう。

一方で、「できなかったら〇〇禁止」といった約束が、その子にとって強いプレッシャーになることもあります。

今回、A君がカンニングをしたこと自体は、もちろんよくないことです。

ただ、行動だけを見て叱るのではなく、「なぜそうしたのか」まで聞いてみることで、その子が抱えている気持ちが見えてくることもあります。

子どもに頑張ってほしいときこそ、結果だけでなく、そこまでの努力や成長、目標の立て方にも目を向けることが大切なのだと感じた出来事でした。



ライター:みずいろ文具
関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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