1. トップ
  2. 暮らし
  3. 憧れのSUVを「300万円ちょっと」で購入したママ→2年後、走行中の車内に「ドアが開いています」の警告音が…結末やいかに

憧れのSUVを「300万円ちょっと」で購入したママ→2年後、走行中の車内に「ドアが開いています」の警告音が…結末やいかに

  • 2026.10.11
undefined
出典:PIXTA(※画像はイメージです)

車を新調する際、デザインや燃費などを念入りに比較する方は多いのではないでしょうか。しかし将来を見据えて選んだつもりでも、子育てが始まると購入時には想像もしていなかった盲点に直面するかもしれません。

今回は知人のAさんが妊娠中に購入した車を舞台に、子どもの成長とともに起きたヒヤリとする体験と、Aさん一家だけの特別なルールができるまでのお話をご紹介します。

念入りに行った車選び。子育てが始まって気づいたドアの盲点

知人のAさんが新しい車をお迎えしたのは、第一子を妊娠しているときのことでした。これからの生活に向けて維持費や税負担をなるべく抑えたいと考えつつも、以前から憧れだったSUVのなかでも比較的コンパクトな車種を選んだそうです。ハイブリッド車であることや排気量などを事前にしっかりと調べ、300万円ちょっとという価格で購入できたことも決め手となり、新しい家族とのお出かけを心待ちにしていました。

その後、無事に元気な男の子を出産し、念願のカーライフがスタートします。ところが、実際に子育てが始まると、カタログの数値だけではわからなかった使い勝手の違いが見えてきたそうです。

まだ自分では乗り降りできない月齢のころは、保護者が子どもを抱きかかえたままチャイルドシートへ乗せる必要があります。Aさんのお子さんは同年代の子どもより少し大きめの体格だったこともあり、抱えたまま車へ乗せ降ろしをするのは想像以上に重労働でした。さらにスーパーなどの駐車場において隣の車との間隔が狭い場合、ヒンジ式のドアは大きく開けられません。隣の車にドアを当てないよう神経を使いながら、限られた隙間から大きなお子さんを車内へ通す作業には、かなりの苦労があったと語ります。

このとき初めて、もしスライドドアであればもう少し楽だったかもしれないと、購入前には気にしていなかった後席ドアの作りに意識が向くようになったそうです。

突然車内に響いた警告音。足のバタバタが危険に変わった日

ドアの開け閉めに少しの不便さを感じつつも、それ以外は快適に過ごしていました。しかし、チャイルドシートを前向きに切り替えてからしばらく経ち、お子さんが2歳を過ぎたころ、Aさんにとって最も背筋が凍るような出来事が起きます。

ある日のドライブ中、お子さんはいつものように後部座席で足をバタバタと動かしていました。Aさんも、今日もご機嫌に過ごしているなと、微笑ましく見守っていたそうです。ところが次の瞬間、車内に突然、左後ろのドアが開いている旨を知らせる警告音が鳴り響きました。

驚いて安全な場所に車を停め、急いで状況を確認します。するとなんとお子さんが足を動かしているうちに、偶然ドアのロック付近に足が当たり、さらに開閉レバーにも触れてしまったことで、走行中であるにもかかわらずドアが開いてしまっていたのです。子どもの予測不能な足の動きによって、ロックの解除とレバーを引く動作が偶然にも同時に起きてしまったようです。

幸いにも車通りの少ない自宅の近くだったため大きな事故には至りませんでしたが、それまで単なる足の動きだと思っていたものが、一気に現実的な危険へと変わった瞬間の恐怖は、とても言葉では言い表せないものだったと振り返ってくれました。

成長とともに増えるヒヤヒヤ感。次はドアパンチの危機

この恐ろしい体験を機に、車内での過ごし方には一層気をつかうようになりました。お子さんの成長は喜ばしい反面、新たなヒヤヒヤする場面を連れてくるようです。

さらに月日が流れ、お子さんが自分で車から降りられるようになった時期に、また別の問題が浮上しました。普段はAさんが車を降りて外からドアを開けるまで待っているはずのお子さんが、ある日、Aさんが外へ回るよりも先に、自分で内側から勢いよくドアを押し開けてしまったのです。

その日はたまたま隣に車が停まっていなかったため、どこかにぶつけることはありませんでした。しかし、もし隣に車が停まっていたら、間違いなく隣の車にドアをぶつけてしまう、いわゆるドアパンチを引き起こしていたと考えられます。

お子さんが自分でドアを開けられるようになることは成長の証ですが、それが同時に新しい悩みを作り出してしまうことに、親ならではの葛藤を感じずにはいられなかったそうです。

夫婦で見つけた解決策。あらかじめ設定する「チャイルドロック」

これ以上危険な思いはしたくないと感じたAさんご夫婦は、すぐに解決策を調べ始めました。そこで初めて見つけたのが、後席ドアを車内側から開けられないようにする「チャイルドロック」という機能です。

これはほとんどの車に標準で備わっている基本的な安全機能で、後席ドアを開けた側面にある小さなレバーやスイッチを操作して設定します。あらかじめこのスイッチを切り替えてからドアを閉めておくと、車内側のドアハンドルをいくら引いてもドアが開かなくなるという仕組みです。お子さんが実際に危険な行動をとるまで、Aさんはそのような機能があることすら知らなかったそうです。

車外からしか開けられなくなるため少し不便になる懸念はありましたが、安全には代えられません。ご夫婦は迷わず、ドアを開けた状態でチャイルドロックを設定しました。

こうして、お子さんが座る左後ろの席には、内側からは決して開かない特別な扉が誕生することになります。後日、再びお子さんが内側からドアを開けようとする場面があったそうですが、もちろんドアは開きませんでした。その様子を見て、ご夫婦は心から安堵したそうです。

失敗もいつか家族の笑い話に。車選びが教えてくれたこと

現在、お子さんは3歳を過ぎてジュニアシートへ移行し、目的地に着くと自分でシートベルトを外せるまでに成長しています。最初はドアハンドルを引きながら開けてほしいと訴えることもあったそうですが、Aさんはお子さんに対して「車の免許がないと、車がドアを開けてくれないんだよ」という、少し不思議な説明をしてきました。

この独自の説明がお子さんには分かりやすかったようで、現在では自分から無理に開けようとはせず、外から開けてくれるのを静かに待つようになったそうです。

Aさんは現在もこの車に乗り続けており、決して購入したことを後悔しているわけではありません。それでも、日々の送迎や乗り降りを経験したことで、次に買い替えるならスライドドアの大きな車を選びたいと、車選びの基準が大きく変わったと笑って話してくれました。

そして、この開かずの扉は今では家族の大切な思い出になっているそうです。いつかお子さんが大人になり、自分で車を運転するようになったとき、小さいころに走っている車のドアを開けてしまったから、我が家には開かずの扉があったのだと伝えてあげたいと語ってくれました。

購入前には想像もつかなかった失敗やヒヤリとした経験も、子どもの成長とともに対策を見つけ、いつか温かい笑い話に変わっていくのかもしれません。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ