1. トップ
  2. 住まい
  3. 「ガリガリガリッ!」ミニバン→セダンに乗り換えた50代夫婦が後悔…家より先にやってくる“平均7.2年”の買い替え

「ガリガリガリッ!」ミニバン→セダンに乗り換えた50代夫婦が後悔…家より先にやってくる“平均7.2年”の買い替え

  • 2026.10.30
undefined
出典:PIXTA(※画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

家づくりで駐車場の広さや勾配(傾斜角度)を決めるとき、思い浮かべるのは、そのとき乗っている車でしょう。けれど、何年かすれば車は買い替えます。

10年ほど前、営業をしていたころ、見学会で「車を替えたら、駐車場で底を擦るようになった」という話を聞きました。

駐車場の勾配や広さは、あとから変えにくいものです。だからこそ、家を建てたあとは「今ある駐車場に合わせて車を選ぶ」視点が欠かせません。

今回は、その方法を紹介したいと思います。

子どもたちが独立して車を乗り換えたら、駐車場で底を擦るようになったご夫婦

見学会では、お客さまに「今の家で困っていることはなんですか?」とよく聞いていました。建て替えを検討中の、ある50代のご夫婦の答えは「駐車場」でした。

お住まいの家は、道路より敷地が少し高く、駐車場全体に道路へ下る勾配(傾斜)を付け、コンクリートで仕上げているそうです。

「新築当時は家族でミニバンに乗っていたので、何の問題もなかったんです。でも、子どもたちが独立して、セダンに乗り換えたら…」と旦那さん。

買い替え後は、フロントから入れようとした瞬間、バンパーの下が「ガリガリガリッ!」と音を立てて擦れるようになったそうです。

奥さんは「今は出し入れのたびにゆっくりソッと運転して、なんとかしのいでいる状態です。建て替えるなら、何も気にせずに駐車できるようにしたいんです」とのことでした。

私は「毎日のことですから、ストレスですよね…建て替えのときに駐車場をできるだけフラットにしたいですね」と共感しました。

そのご夫婦はうちで建てることはなかったので、その後どうなったのか聞けていません。止めやすい駐車場になったことを願うばかりです。

同じ駐車場で、車を替えたら底を擦るようになったのはなぜ?

なぜ、このご夫婦は車を買い替えたあと、底を擦るようになってしまったのでしょうか。

じつは、道路と駐車場の境目のように、傾きが変わる所に原因があります。

原因は「車の形状」と「勾配」のミスマッチ

道路より高い敷地で、高低差を解消しつつ雨水を道路側へ流すために勾配を付けるのは、必要な工夫です。

しかし、前輪より前の張り出し(フロントオーバーハング)が長い車は要注意。前輪が坂にかかる前に、バンパーの下が坂に当たりやすくなります。車体の低い車ほど、擦りやすいでしょう。

ご夫婦の駐車場も、ミニバンでは問題なく駐車できていましたが、車が替わって勾配と合わなくなったのです。

車は平均7年ほど、家は数十年。車は家より先に変わる

日本自動車工業会の2025年度の調査では、買い替えた人が前の車に乗っていた期間は平均7.2年です。

何十年と住む家では、何台もの車を乗り継ぐことになるでしょう。ライフステージが変われば、車のタイプまで変わることもあります。

建築士法が定める重要事項説明の項目には含まれませんが、本来なら建築会社や外構工事業者が、車の買い替えも考慮して設計するのが望ましいでしょう。

車の買い替えのことまで聞いてくれる担当者もいるので、建築会社選びの目安にしたいところです。

建てる前は「次の車」を伝え、建てたあとは駐車場に合う車を選ぶ

施主にもできることがあります。これから家を建てるなら、駐車場も間取りの一部と考え、次に乗りそうな車の話も建築会社に伝えましょう。

駐車場と車の相性で確かめたい3つのこと

建てる前も、車を買い替えるときも、確認したいのは3つ。止めたあとドアが開くか(大きさ)、底を擦らないか(勾配)、そして切り返さずに出し入れできるかです。

土地が小さく駐車スペースが限られる家、傾斜地で勾配を付けざるを得ない家もあるでしょう。そうした家では、車を買い替えるときに、駐車場に合わせて車を選びたいものです。

買い替え時の忘れ防止策!「駐車条件メモ常備」のすすめ

ただ、買い替えは何年も先で、条件を忘れるかもしれません。駐車場に合う車の条件をメモにして、車に備え付けている車検証と一緒にしまっておくと安心です。

まずは、駐車場の状態を確認してみましょう。勾配の角度が大きいなら「前の張り出しが短い車」とメモしておきます。

あまり面積にゆとりがないなら「コンパクトカー」、壁があってドアを開けにくいなら「スライドドアの車」と書いておきましょう。

さらに、今の車の車体サイズやフロントオーバーハングの長さもメモしておけば、それを基準に判断できます。

次に車と駐車場の組み合わせを決めるのは、何年か先の買い替えの日

「車を替えたら、底を擦った」――これは、単純に車や駐車場の良し悪しというより、車と駐車場の「組み合わせ」がずれてしまったことが大きな原因です。

次に組み合わせを決めるのは、何年か先の買い替えの日かもしれません。そのとき、メモに書いた条件が、次の車選びを助けてくれるはずです。


参考:
2025年度 乗用車市場動向調査(一般社団法人日本自動車工業会)
建築士法(e-Gov法令検索)
建築士法施行規則(e-Gov法令検索)


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


【エピソード募集】ご近所・引っ越し・内見で…「えっ!」と思った体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ