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築20年戸建て購入も「困ったぞ…」引っ越し直後、朝6時に隣の家から…30代夫妻を襲った"大誤算”

  • 2026.11.7
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

家を買うとき、内見で間取りや日当たりを確かめる方は多いでしょう。ただし、内見はほとんどの場合、昼間に行われるため、夜や早朝の近隣の様子まではわかりにくいものです。

今回は、都内の賃貸管理会社で働く筆者が耳にした、中古戸建ての隣家の音をめぐるエピソードを紹介します。

昼間の内見では、静かな住宅街だったのに

以前、筆者の勤務先が管理する賃貸マンションに住んでいた30代のHさん夫妻。子どもが小学校に上がるのを機に、郊外にある築20年の中古戸建てを購入しました。

内見は、平日と週末の昼間に1回ずつ。周りは静かで、夫婦は「落ち着いた住宅街だね」と話し、この家に決めました。

ところが、引っ越して最初の週末のことです。夜9時を過ぎても、隣の家から大きな話し声や笑い声が聞こえてきました。翌朝6時には、車の空ぶかしの音で目が覚めました。

妻「昼間に来たときは、あんなに静かだったのにね」

夫「昼間しか見ていなかったからな、困ったぞ…」

夫婦は、購入時に受け取った物件状況等報告書(物件の状況を売主が書く書類)を見返しました。近隣とのトラブルの欄は「なし」。売主からは特に申し出がなく、仲介の担当者も把握していなかったそうです。

寝室を移し、内窓を付けた

Hさん夫妻は、隣の家に直接言いに行くことも考えました。けれども、これから長く続く近所付き合いを思うと気が引け、自分たちでできる対策から始めることにしました。

まず、寝室を隣の家と反対側の部屋に移しました。さらに、音が入りやすかったリビングの窓には、内窓(今ある窓の内側に取り付ける窓)を付けました。費用は約20万円でした。

話し声が完全に聞こえなくなったわけではありません。それでも、子どもの寝かしつけに支障はなくなりました。早朝の空ぶかしについても、寝室を移してからは、夫婦が目を覚ますことはほとんどなくなったそうです。

引っ越したあとで隣家の音に気づいたら

賃貸なら、引っ越しや管理会社への相談という選択肢があります。一方、持ち家はすぐに住み替えるのが難しく、間に入ってくれる管理会社もいません。住んでから気づく近隣の悩みは、持ち家のほうが抱え込みがちです。一人で悩まないために、次のような方法を知っておくと安心です。

  • 寝室の移動や内窓など、自分でできる対策をする
  • 民事調停やADR(裁判外紛争解決手続)で、第三者を交えて話し合う
  • 受忍限度を超えるなら、裁判所に騒音の停止を求める

ADRは、裁判をせずに、中立の第三者が話し合いを助けてくれる手続きです。受忍限度とは、一般的に我慢すべきとされる騒音の範囲のことです。例えば、夜中も大きな音が続くような場合は、この範囲を超えると判断されることがあります。

また、購入前の段階では、夜や週末など昼間以外の時間帯にも現地を歩いてみるとよいでしょう。仲介の担当者を通して、売主に「住んでいて気になった音や時間帯はなかったか」を聞いてもらうのもおすすめです。

持ち家の場合、住み始めてから近隣の音に気づいても、できることは限られます。家は長く暮らす場所だからこそ、昼間の印象だけで決めず、家族が家で過ごす夜や週末、早朝の様子まで確かめておくと安心です。

参考:
隣家の騒音に迷惑しています。どのような解決方法がありますか。(法テラス)



ライター:岩田みちる(宅地建物取引士)
都内の賃貸管理会社で3年、賃貸借契約の締結・更新から入居者対応、退去精算、オーナーとの調整まで幅広い実務に携わる。現場で見聞きしたトラブルや住まいの悩みをもとに、住む人も貸す人も安心して暮らせるための知識をわかりやすく届けることを大切にしている。


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