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「浴室の位置も変えたい」築35年・木造2階建てを購入した30代夫婦→数ヶ月後、二人が見舞われた“思わぬ誤算”

  • 2026.11.6
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。マイホームを探す際、新築より価格を抑えられる中古戸建てを購入し、自分たちの好みに合わせてリフォームする方もいるでしょう。

ただ大掛かりな工事の際は、建築のルールにも注意が必要です。今回は、中古戸建てを購入して全面リフォームを計画したものの、思わぬ出費と工期の遅れに見舞われたエピソードを紹介します。

夫婦の希望で着工が4月以降にずれ込み手続きが必要に

会社員のHさん(39歳)は、妻と2人の子どもと住む家として、一昨年の秋に築35年の木造2階建てを購入しました。Hさん夫婦は、傷んでいた屋根を下地から造り直し、1階の間取りも一新する全面的なリフォームを計画します。

去年の3月に工事を始める予定でリフォーム会社へ依頼し、順調に打ち合わせを重ねていました。ところが年明けの打ち合わせで、夫婦は「やはり浴室の位置も変えたい」と追加の希望を出しました。

間取りのプランを練り直すことになった結果、工事の開始は4月以降へずれ込むことになります。すると担当者から「4月からは確認申請が要ります」と告げられたのです。

屋根を下地から直す計画で約30万円の追加と3か月の遅れ

担当者から「2025年4月以降に始まる工事から、建築のルールが変わるんです」と説明を受けました。木造2階建ての家でも、屋根や壁、床などの主要構造部のうち、いずれか1種類でも半分を超える範囲を大きく直したり造り替えたりする際は、確認申請が必要になったそうです。

確認申請は、工事の計画が建築の基準に合っているかを、着工前に役所や検査機関に確かめてもらう手続きです。さらに「表面の瓦を葺き替える程度なら不要ですが、今回は屋根を下地から造り直すため申請が欠かせません」と告げられました。

加えて、提出する図面を引き直す作業や申請の手数料として、見積もりに約30万円が上乗せされると判明します。書類の準備や審査にも時間がかかるため、着工は当初の予定より3か月遅い6月になる見通しとなりました。

Hさんは新しい見積書を妻に見せて「春をまたぐだけで、こんなにお金も時間もかかるとはね」と話しました。その日の夜、引っ越しの時期をどう乗り切るか妻と遅くまで話し合います。結局、春に予定していた転居は叶わず、新居への入居は夏休みの終わりまでずれ込むことになりました。

大きく直すときはリフォーム会社に確認申請が要るかを聞く

今回のケースでは、ご夫婦の希望でプランを練り直した時期が、建築ルールの変わるタイミングと重なっていたのです。リフォーム会社はルールに沿って対応してくれましたが、Hさん一家には約30万円の出費と3か月の遅れが残りました。

中古の木造戸建てを購入して大きく手を入れる際は、まずリフォーム会社に「この工事は確認申請が必要ですか」と尋ねてみることが大切です。建物の状態や工事の内容によっては、今回のように着工前の審査が求められるケースがあるからです。

もし申請が必要だと分かったら、その分の費用と審査にかかる期間をあらかじめ見込んでおく必要があります。そのうえで、工事のスケジュールから逆算して引っ越しの時期を決めましょう。

参考:
木造戸建の大規模なリフォームに関する建築確認手続について(国土交通省)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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