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「大変申し上げにくいのですが…」突然の電話に仰天→夢のマイホーム計画を進める30代夫婦を襲った“残酷な現実”

  • 2026.11.2
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。建築費や光熱費の上昇が続く近年、家を建てる際に「国の補助金を活用したい」と考える方は多いのではないでしょうか。

今回は、新築の資金計画に高額な補助金を組み込んでいたものの、思いがけない理由で受け取れなくなってしまったエピソードを紹介します。家づくりを検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

160万円の補助金を資金計画に入れて進めた家づくり

共働きの会社員であるWさん夫婦(ともに34歳)は去年の春、工務店と注文住宅の請負契約を結びました。建てるのは、高い省エネ性能を備えた「GX志向型住宅」と呼ばれる仕様の家です。

契約の際、担当者から「国の『子育てグリーン住宅支援事業』で、1戸あたり160万円の補助金が出ます」と案内されました。あわせて「予算の上限に達すると、受付が早めに終わることもあります」との説明も受けています。

受付は12月まで続く予定と聞き、夫婦は夏までに仕様が決まれば間に合うと考えて、この160万円を太陽光パネルと蓄電池の設置費用に充てる資金計画を立てます。

この補助金の手続きは、家を建てる本人ではなく、登録された工務店が行う決まりです。申請は、家の間取りや導入する設備がすべて決まってから進める段取りでした。

Wさん夫婦は理想の住まいを実現しようと、週末のたびに工務店へ足を運びました。夫婦の希望をたくさん出し合い、納得がいくまで間取りの打ち合わせを重ねていきます。

仕様が固まった7月末に届いた「受付終了」の知らせ

じっくり時間をかけて話し合い、細かな仕様がすべて決まったのは7月の終わり頃でした。ようやく申請の準備に入ってもらえると思っていた矢先、工務店の担当者からWさんに電話がかかってきます。

電話に出たWさんは、担当者から「大変申し上げにくいのですが、予算が上限に達し、受付が終わってしまいました」と告げられました。

担当者によると、GX志向型住宅の枠は申請が集中し、予算の上限に達した7月22日に締め切られてしまったそうです。受付はもともと12月まで続く予定で、工務店も夏のうちに締め切られるとは見込んでいなかったといいます。

電話のあと、Wさん夫婦はリビングで向かい合い、蓄電池をどうするかを話し合いました。「12月まであると思っていたのに」と妻が言い、Wさんも腕を組んで考え込みます。

160万円のあてが外れたため、夫婦で相談した結果、費用の高い蓄電池の導入はあきらめることにしました。太陽光パネルだけは予定どおり設置し、その費用は貯金を取り崩して支払いました。

補助金を受けられなかった場合でも払えるか先に確かめる

今回の事例のように、国の補助金はあらかじめ全体の予算枠が決められています。申請が集まって予算の上限に達すると、予定の期限より前に受付が終わることがあるため注意が必要です。いつ予算の上限に達するかは、工務店にも事前には分かりません。今回の補助金では、事務局のホームページで「予算に対する補助金申請額の割合」が公表されており、申請がどのくらい集まっているかを確かめられました。

そのため、補助金を資金計画に入れるときは、受けられなかった場合でも自己資金や住宅ローンで無理なく支払えるかを、契約の前に試算しておきましょう。

また、補助金には本申請の前に予算枠を確保できる仕組みが用意されていることもあります。工務店に「補助金の予約の申請は、いつできますか」と聞き、可能な限り早めに申請してもらうことをおすすめします。

参考:
※重要※ 新築・GX志向型住宅分の補助金申請額が予算上限額に達したため、交付申請(予約含む)の受付を終了しました。(子育てグリーン住宅支援事業事務局)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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