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妻「絶対無理でしょ…」各階ゴミ置場に惹かれタワマンを買った50代夫婦→粗大ゴミ処分で直面した“予定外の誤算”

  • 2026.11.2
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

マンションのゴミ出しといえば、建物の外や1階などにある共用のゴミ置場まで運ぶイメージを持つ方もいるでしょう。一方、タワーマンションなどには、各階にゴミ置場があり、自分の住む階で日常のゴミを出せる物件もあります。

重いゴミ袋を持ってエレベーターで移動する必要がないのは、便利です。ただし、大きな家具を処分するときも、同じように利用できるとは限りません。

今日は、各階のゴミ置場にひかれてタワーマンションを購入した50代のAさん夫婦が、4年後、家具の買い替えで直面した誤算をご紹介します。

「年を取っても暮らしやすそう」と購入を決めた夫婦

市内のタワマンに住む、知り合いのAさんから聞いた話です。Aさん夫婦が住み替え先に選んだのは、タワーマンションの高層階でした。眺望や駅までの距離に加え、妻が気に入ったのが、各階に設けられたゴミ置場です。

「同じ階でゴミを出せるなら楽ね。年を取っても暮らしやすそう」

以前の住まいでは、ゴミ袋を持って屋外の集積場所まで歩かなければならず、雨の日は傘を差しながら運ぶのもひと苦労だったそうです。入居後は、分別した日常のゴミを、同じ階のゴミ置場へ持っていくだけ。外へ出る必要がなくなり、夫婦はその便利さを実感していました。

「引っ越してよかったな。ゴミ出しがずいぶん楽になったね」

ただ、このときは、大きな家具を処分する場合のルールまで確認していませんでした。

4年後、棚の買い替えで知った「地下まで運ぶ」ルール

入居から4年後、夫婦はリビングにある大きな木製の棚を買い替えることにしました。新しい棚を注文したあと、Aさんは古い棚の出し方を管理会社へ確認します。

「粗大ゴミの収集を申し込んだら、同じ階のゴミ置場に出しておけばいいですか?」

普段のゴミと同じように出せると思っていたAさん。しかし、担当者からは予想外の説明がありました。

「各階のゴミ置場に粗大ゴミは出せないんです。指定された日時に、地下の粗大ゴミ集積場所まで運んでいただく決まりになっています」

このマンションでは、日常のゴミと粗大ゴミで出す場所が異なり、室内からの運び出しも居住者側で手配する必要がありました。管理スタッフに搬出を頼めるわけではなかったのです。Aさんから説明を聞いた妻は、棚を見ながら困ったように言いました。

「地下まで?あの重い棚を、私たちで運ばなきゃいけないの?絶対無理でしょ…」

購入店にも引き取りを頼めず、処分が行き詰まる

棚の中身をすべて出しても、夫婦だけで持ち上げて運ぶのは難しい重さでした。

地下の集積場所へ出すには、室内から廊下へ運び出し、エレベーターに乗せる必要があります。途中で手を滑らせれば、けがをしたり、マンションの壁や床を傷つけたりしかねません。

「少しずつ動かせば、何とかなるかな」

そう言うAさんを、妻が止めました。

「途中で動かせなくなったら困るよ。無理をするのはやめよう」

そこでAさんは、新しい棚を購入した店へ、古い棚を引き取ってもらえないか相談します。しかし、今回注文した商品の配送では、家具の引き取りには対応していないとのことでした。

「新しい棚を届けてもらうときに、古い棚も持っていってもらえると思っていたんだけど…」

新しい棚が届く日は決まっているのに、古い棚を運び出す方法が見つからない。夫婦は、別の方法を探さなければならなくなりました。

棚の搬出と処分に、予定外の3万円

Aさんは自治体へ相談し、案内を受けたうえで、家庭の粗大ゴミを回収する許可があり、室内からの運び出しにも対応できる業者へ見積もりを依頼しました。

提示された費用は、搬出作業と処分を合わせて3万円。夫婦はその金額で依頼することを決め、管理会社にも作業日時や搬出経路、エレベーターの使用方法を確認しました。

作業当日、棚は無事に運び出されたものの、家具代とは別に3万円の出費となりました。

「古い棚を処分するのに、3万円もかかるとは思わなかったよ」

Aさんがこぼすと、妻もため息をつきます。

「いつものゴミ出しは楽でも、大きな家具は別だったのね」

費用に加え、業者を探し、搬出の段取りを整える手間もかかった今回の買い替え。各階のゴミ置場の便利さには今も満足しているものの、Aさんはこう振り返ります。

「新しい棚を注文する前に、古い棚の処分方法まで確認しておけばよかった…」

購入前に、ゴミ置場の利用ルールを確認する

各階にゴミ置場があっても、出せるゴミの種類や利用時間、粗大ゴミの扱いはマンションによって異なります。購入前には、日常のゴミだけでなく、大型家具などを処分する際の出し方も確認しましょう。

マンションの売買では、共用部分に関する規約の定めなどが重要事項説明の対象になります。ただし、ゴミ出しの細かな手順まで、すべて一律に口頭で説明されるとは限りません。

各階のゴミ置場を便利な設備として案内する不動産会社には、利用上の制限も併せて説明することが望まれます。粗大ゴミを出せない場合は、どこへ運ぶのか、管理スタッフによる搬出の対応はあるのかまで伝えてもらえると、購入後の行き違いを防ぎやすくなります。

気になる点は担当者を通じて管理会社へ確認し、実際の集積場所を見ておくとよいでしょう。

大型家具は、注文前に古い家具の処分方法を決める

大型家具を買い替える際は、新しい家具を注文する前に、購入店へ古い家具の引き取りを頼めるか確認しましょう。利用できる場合も、対象となる家具や料金、事前申し込みの期限などを確かめてください。

引き取りを頼めない場合は、自治体の粗大ゴミ収集の利用方法を調べ、指定場所まで誰が運ぶのかを決めておきます。自分たちで安全に運べないときは自治体へ相談し、搬出支援の有無や、依頼できる業者を確認しましょう。回収まで業者に任せる場合は、市区町村の許可や委託を受けているかも確認が必要です。

搬出の手配ができたら、管理会社に作業日時や経路を伝え、エレベーターの使用申請や、壁・床を傷から守る「養生」が必要かを確認してください。

今回の3万円は、Aさん宅での搬出・処分費です。費用は家具の大きさや作業内容によって変わるため、依頼前に総額を確かめましょう。

家具の買い替えは、新しい物を選ぶところから、古い物を運び出すところまで考えておくことが大切です。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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