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「名義を私に変えて」離婚後も夫名義の賃貸に住み続けたい30代女性→管理会社に告げられたこと

  • 2026.10.28
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

離婚をきっかけに住まいを見直すとき、子どもの学校や生活を考えて「今の部屋に住み続けたい」と考える方もいるでしょう。ただ、賃貸住宅の契約者が夫の場合、名義を変えるには手続きが必要です。

今回は、都内の賃貸管理会社に勤める筆者の勤務先に寄せられた、名義変更の相談を紹介します。

「名義を変えてください」軽い気持ちの電話

ある日、都内の賃貸マンションに住む30代のNさんから当社に電話がありました。夫名義で借りた部屋に、夫と小学生の子どもと5年住んでいましたが、離婚が決まり、夫が先に部屋を出ることになったそうです。

「子どもの学校は変えたくないので、このまま住み続けたいんです。名義を私に変えてもらえますか?」Nさんは、契約書の名前を書き換えるだけで済む手続きだと考えていたそうです。

名義変更は"新しい契約"に近い手続き

担当者は、名義を変えるには貸主の承諾が必要で、Nさんが新しい契約者として入居審査を受け直すことになると説明しました。

「パートの収入で、審査に通るでしょうか…」

Nさんは現在パート勤務で、離婚後は正社員として働く予定でした。そこで担当者は、収入を証明する書類に加えて、就職先の内定通知書など雇用条件が分かる書類も一緒に提出するとよいと案内しました。

その後、保証会社の審査を通過し、貸主の承諾も得て名義変更が完了しました。今回のケースでは、費用は、名義変更の手数料として家賃の半月分と、保証会社の初回保証料がかかりました。(必要な費用や再契約のルールは物件や管理会社によって異なります)

敷金は原則として元の契約者である元夫に返されるものですが、今回は貸主・元夫・Nさんの3者で話し合い、Nさんの契約に引き継ぐことで合意しました。

「早めに相談しておいてよかったです」と、Nさんはほっとした様子でした。

離婚後も住み続けたいときに押さえておきたいこと

賃貸借契約の名義を変える(借りる権利を人に譲る)には、民法上、貸主の承諾が必要です。保証会社の審査を受け、貸主の承諾を得たうえで新しい名義で契約を結び直すのが一般的な流れです。住み続けたい部屋の名義変更をスムーズに進めるために、以下の点を押さえておきましょう。

  • 離婚や同居人の変化は、早めに管理会社へ相談する
  • 収入を証明できる書類や内定通知書を準備する
  • 名義変更の手数料や保証料など、費用がかかることを見込んでおく
  • 敷金を引き継ぐ場合は、貸主・元の契約者・新しい契約者の3者で合意する

承諾を得ずに住み続けると、無断で借りる権利を譲ったと判断され、契約を解除される可能性があります。また、名義が元夫のままだと、家賃の支払い義務が元夫に残ってしまいます。審査に通らなかった場合は引っ越し先を探す必要もあるので、早めに管理会社に相談しておくと安心です。

参考:
民法 第612条(賃借権の譲渡及び転貸の制限)、第622条の2(敷金)(e-Gov法令検索)



ライター:岩田みちる(宅地建物取引士)
都内の賃貸管理会社で3年、賃貸借契約の締結・更新から入居者対応、退去精算、オーナーとの調整まで幅広い実務に携わる。現場で見聞きしたトラブルや住まいの悩みをもとに、住む人も貸す人も安心して暮らせるための知識をわかりやすく届けることを大切にしている。


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