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妻「不思議ね」実家に届いた謎の請求書→口座を止めた翌年、50代夫婦が知る由もなかった“意外な事実”

  • 2026.10.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。親から実家を相続する際、建物の管理だけでなく「毎年どのような維持費がかかるのか」を気にする方は多いのではないでしょうか。

今回は、亡き父から愛知県の実家を相続した翌年、見慣れない請求書が届いたHさんのエピソードを紹介します。

空き家になった実家の郵便受けに見慣れない請求書が届いていた

都内に住む会社員のHさん(55歳)は、昨年父を亡くし、愛知県にある実家を相続しました。実家は30年ほど前に父が自分の田を宅地に変えて建てた家で、敷地の広さは約600㎡あります。相続した後は誰も住んでおらず、空き家になっています。

しかし相続した翌年、空き家の実家の郵便受けに、土地改良区から賦課金(ふかきん)の請求書が届きました。父は生前、この賦課金を自身の口座からの引き落としで納めていたそうです。相続の手続きにともなって父の口座を止めたため、実家の郵便受けへ請求書が送られてきたのでした。

Hさんは請求書を手に「土地改良区の賦課金って、いったい何だろう」と首をかしげます。隣でのぞき込んだ妻も「ここは普通の宅地で田んぼなんてないのに、不思議ね」と困惑した様子です。

宅地でも組合員のままで、地区から外す決済金を納めることに

事情が分からず困ったHさんは、請求書に書かれていた土地改良区の窓口へ電話で問い合わせてみました。すると電話に出た担当者から「宅地でも組合員のままです」と意外な事実を告げられます。

担当者によると、土地改良区は地区の田畑に水を引く水路などを管理する組合で、地区内に土地を持つ人が組合員になります。賦課金は、その組合員に水路の維持の費用として毎年課されるものなのだそうです。

続けて担当者からは「田を宅地に変える許可と、改良区の地区から外す手続きは別なのです」と説明を受けました。30年ほど前に父が家を建てた際、宅地へ変える許可は得ていたものの、地区から外す手続きはしていなかったそうです。

「手続きがまだだったんですね」と答えたHさんは、地区から外れる方法を尋ねました。すると担当者から、改良区が決めた「決済金」という、地区に残る水路の維持の費用にあてるお金を納める必要があると教わります。結局、Hさんは手続きをして約12万円の決済金を納め、翌年度から賦課金はかからなくなりました。

地区から外す手続きをしないと毎年の賦課金が続くことに

田畑を宅地に変えた場合でも、地区から外す手続きをしない限り、組合員の資格と賦課金の負担が引き継がれます。

なお、地区から外す手続きの際に納める決済金の額は、土地改良区ごとに違います。そのため、元は田や畑だった土地を相続したら、土地改良区の地区に入ったままになっていないか、あるいは外す手続きが済んでいるかを改良区へ問い合わせましょう。どこの土地改良区か分からない場合でも、市役所の農業の窓口で連絡先が分かりますので、相続した際は早めに確認しておくと安心です。

参考:
江南市土地改良区(江南市)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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