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「そんなに減るんですか」借入可能額4,900万円のはずが…年収700万円・37歳会社員を襲った思わぬ誤算

  • 2026.10.24
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。マイホームを検討するとき、住宅ローンでいくら借りられるのかは気になる点ではないでしょうか。銀行のWebサイトのなかには、年収を入力すると借りられる金額の目安を算出してくれるものもあります。

今回は、銀行のWebサイトで借入可能額の目安を調べて家探しを始めたものの、車のローンが残っていたため借入可能額が減り、物件を変えることになったエピソードを紹介します。

ミニバンのローンが影響して借入可能額が約3,800万円に減っていた

会社員のAさん(37歳・年収700万円)は、妻と、小学生と2歳の子どもと暮らしています。2年前、2人目の誕生に合わせて7年ローンでミニバンに買い替えており、年間の返済額は約55万円でした。

マイホームを考え始めたAさんは、まず銀行のWebサイトで、住宅ローンでいくら借りられるかを調べました。年収を入力すると、借入可能額の目安は約4,900万円と表示されます。

そこでAさん夫婦は、駅から徒歩6分、価格4,800万円の、気になっていた新築マンションのモデルルームへ足を運びました。来場のアンケートにほかの借入として車のローンを書くと、営業担当者が親切にこう勧めてくれました。「車のローンも審査で見られますので、まずは事前審査で借りられる金額を確かめてみましょう」

Aさんは、多少下がっても届くだろうと事前審査を申し込み、モデルルームの部屋を見て帰りました。見学したモデルルームの間取りを、Aさん夫婦はともにとても気に入っていました。

しかし後日、営業担当者から「借りられるのは約3,800万円です」と審査結果を告げられます。目安より1,000万円も低い金額に、Aさんは「そんなに減るんですか」と返すのがやっとでした。

貯金では車のローンを返せずバス便のマンションに変えることに

驚くAさんに、営業担当者は審査の仕組みを丁寧に教えてくれました。

「住宅ローンの審査では、車のローンやカードの分割払いも含めて年間の返済額を出します。その額が、年収に対して一定の割合に収まるかを見るんです」

銀行のWebサイトで出た目安は、ほかの借入を含めず、年収だけで出した金額だそうです。

このとき車のローンは約280万円残っており、完済すると頭金と諸費用に充てる貯金400万円が足りなくなると分かりました。Aさんが「車のローンを返すか、物件を変えるかだな」と切り出すと、妻は「諸費用が足りなくなるから、別の物件にしましょう」と答えました。

結局、Aさん夫婦は最初のマンションを諦め、駅からバスで10分の場所にある、約3,700万円の別の新築マンションを選びます。予算内でマイホームを購入できたものの、Aさんの毎日の通勤時間は片道20分長くなってしまいました。

ほかの借入を入れずに試算すると物件選びをやり直すことに

銀行のWebサイトで借入額を調べるときは、車のローンやカードの分割払いの返済額も入力しましょう。ほかの借入を含めて試算すれば、実際の審査に近い目安が分かります。

例えば住宅金融支援機構の【フラット35】では、年収400万円以上の場合、車のローンやカードの分割払いを含めたすべての借入の年間返済額が、年収の35%以下であることが条件です。

そのうえで、購入する物件を絞り込む前に、金融機関の事前審査を受けておくことをおすすめします。借りられる金額が先に分かれば、その範囲の物件から探せるため、購入できない物件を検討から外せます。

参考:【フラット35】ご利用条件(住宅金融支援機構)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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