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妻「待って」リフォーム業者の忠告を無視して“見た目”を優先した結果→40代夫婦が払った代償

  • 2026.10.24
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

住まいの外構も、毎日帰るのが楽しみになるような、きれいな仕上がりにしたいものです。カタログや見本を見ながら、完成後の姿を思い描く方も多いのではないでしょうか。

ただ、見た目に気を取られると、日々の使いやすさを見落としてしまうことがあります。特に駐車場や玄関までの通路は、晴れた日には気にならなくても、雨の日に思わぬ使いにくさを感じる場合があります。

今日は、業者の勧めよりも見た目を優先して駐車場まわりの床材を選んだ、40代夫婦のケースをご紹介します。完成時には満足していた夫婦でしたが、ある雨の日を境に、その選択を後悔することになりました。

駐車場と玄関までの通路を、統一感のある仕上がりに

知人の40代のAさんは、妻と小学生の子どもと戸建て住宅で暮らしていました。

購入から年月がたち、気になり始めたのが、駐車場と玄関までの通路の汚れです。家全体が古びて見えるように感じ、まとめて改修することにしました。

「せっかく直すなら、玄関まで統一感を出したいです」

夫婦で話し合った希望を外構業者に伝え、床材の見本を取り寄せてもらいました。

二人が気に入ったのは、表面の凹凸が少なく、すっきりとした印象のタイルです。外壁との色合いもよく、完成後の姿を思い描くうちに、夫婦の期待は膨らんでいきました。

雨の日の滑りにくさを勧める業者と、見た目を重視する夫婦

現地を確認した業者は、夫婦が選んだものとは別の床材を勧めました。駐車場から玄関へ向かう通路には傾斜があり、車を降りて歩く場所にも雨がかかるためです。

「ここは、濡れたときの滑りにくさを優先した方がよいと思います。荷物を持って歩くときは、特に注意が必要です」

そう言って業者が示したのは、表面に細かな凹凸のある床材でした。

しかし、妻は二つの見本を見比べながら迷います。

「でも、見た目がきれいな方にしたいです。毎日目に入るところですし…」

Aさんも、乾いた見本に触れた限りでは、気に入ったタイルがそれほど滑りやすいとは感じませんでした。

「雨の日は気をつけて歩けば、大丈夫じゃないかな」

傾斜のある場所では、濡れたときの足元に注意が必要だと説明されても、夫婦は使い勝手の違いを具体的に想像できずにいました。

結局、完成時の見栄えを優先し、気に入ったタイルで工事を進めることにしたのです。

完成後の雨で「子どもと歩くのが怖い」

工事が終わった日、夫婦は仕上がりに満足していました。駐車場から玄関までが明るくなり、妻も「やっぱり、この見た目にしてよかった」と喜んでいたそうです。

ところが、完成後にまとまった雨が降った日のこと。買い物から帰宅した妻が、車から降り、両手に袋を持って玄関へ向かおうとすると、足元が滑りました。

転倒は免れたものの、思わず体に力が入ります。

「待って。ここ、濡れるとこんなに滑るの?」

後ろから降りようとしていた子どもにも、「ゆっくり歩いて」と声をかけました。

傘を差し、荷物を持ち、子どもの様子にも気を配る。晴れた日に手ぶらで歩いたときとは、条件が違います。

その夜、妻はAさんに伝えました。

「気をつければいいと思っていたけど、雨のたびに子どもと歩くのが怖いよ」

Aさん自身も濡れた通路を歩き、業者が心配していた意味を実感しました。

通路のやり直しに、追加で30万円

夫婦から相談を受けた業者は、現地で床面が濡れた状態を確認。傾斜や水の流れ、車から玄関までの経路も改めて点検し、通路部分を滑りにくい仕上げに変更する方法を提案しました。

既存のタイルの撤去と再施工にかかる費用は、30万円です。

「まだ、きれいにしたばかりなのに…」

見積書を前に、妻はため息をつきました。Aさんも後悔を口にします。

「最初に勧められた方を、もっときちんと検討しておけばよかった…」

それでも、毎日使う通路に不安を残したままにはできません。夫婦は追加費用の30万円を負担し、再工事を依頼しました。

見た目にこだわって選んだタイルを、完成から間もないうちに撤去することに。きれいにするための改修が、余計な出費と、二度の工事の手間を招く結果となったのです。

床材は、見た目だけでなく“雨の日の使い勝手”も確認する

屋外の床材は、色や質感に加え、使う場所に適しているかを確認しましょう。駐車場では車の重さやタイヤの動きに対応できること、歩く場所では濡れたときの滑りにくさが大切です。「屋外用」であっても、傾斜や使用条件によっては適さない場合があります。

打ち合わせでは、車を降りる位置や玄関までの経路、子どもや高齢の家族が使うことなどを業者に伝えてください。買い物袋を持ったり、傘を差したりして歩く場面も想定しておくと、必要な使い勝手が見えてきます。

業者が別の床材を勧めたときは、その理由を聞きましょう。可能であれば、濡れた見本や施工例も確認し、見た目だけでは分からない違いを確かめることが大切です。

完成後に滑りやすさが気になった場合は、まず施工業者へ相談してください。今回のAさんのように事前の説明を受けて自己判断で選んだ場合は自己負担となることが一般的ですが、やり直し費用の負担は、材料や施工の適否、契約内容、事前の説明などによって異なるため、まずは原因と対応方法を確認する必要があります。

駐車場や玄関までの通路は、毎日使う場所です。晴れた日の見栄えだけで決めず、雨の日も家族が使いやすいかを業者と確認して、仕上げを選びましょう。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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