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54歳息子「えっ、税金は毎年払っていますよ」20年前に父が建てた6畳の離れ→売却査定で告げられた“予想外の事実”

  • 2026.10.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。親から実家を相続したものの、誰も住む予定がないことから、売却を検討する方もいるのではないでしょうか。

今回は、相続した実家の売却査定で庭の離れが未登記だと分かり、思わぬ費用と手間がかかったエピソードを紹介します。

売却査定を頼んだ実家。父が建てた離れが未登記のままになっていた

都内に住む会社員のMさん(54歳)は去年、母に続いて父を見送り、千葉県にある実家を兄と2人で引き継ぎました。実家の敷地内には母屋だけでなく、20年前に父が庭に建てた6畳の離れもあります。Mさん兄弟は土地と母屋の相続登記を完了させたあと、しばらく実家を空き家の状態で管理していました。

ある日、兄から「誰も住む予定がないし、そろそろ売ろうか」と切り出され、2人の考えがまとまります。Mさんは早速、不動産の仲介会社へ連絡して実家の売却査定を申し込みました。しかし査定の当日、登記簿と現地の建物を見比べていた担当者から「この離れ、登記されていませんね」と告げられたのです。

「えっ、税金は毎年払っていますよ」とMさんは驚きます。実家に届く固定資産税の納税通知書には離れも記載されていたため、当然登記も済んでいるものだと思っていたからです。

離れの登記に約15万円かかり、売り出しが2か月遅れることに

しかし担当者からは「登記されていない家屋でも、自治体の調査によって固定資産税はかかるのです」と説明を受けます。そもそも建物を新築した際や、未登記の建物を相続した場合は、所有権の取得から1か月以内に登記(表題登記)を申請する決まりになっており、課税とは別の手続きなのです。

さらに担当者から「売り出しを始める前に、土地家屋調査士へ頼んで離れを登記しておきましょう」と勧められました。Mさんは兄とも相談したうえで土地家屋調査士へ離れの登記を依頼することにしました。

手続きを進めるにあたっては、20年前に父が離れを建てた当時の書類を実家から探し出す手間もかかります。そのうえ土地家屋調査士へ支払う費用として、約15万円がかかります。結局、書類探しや登記の手続きで、売り出しは予定より2か月遅れました。

相続した実家を売る前に登記簿と現地の建物を見比べておくこと

相続した家に離れや増築した部分がある場合は、法務局で取得できる登記簿と現地の建物をしっかり見比べておくことが大切です。固定資産税の納税通知書に載っていても登記が済んでいるとは限らないため、建物の数や面積が一致しているか確かめましょう。

もし、登記されていない離れや増築部分が見つかったときは、1か月以内に登記する義務があるため、早急に土地家屋調査士へ相談することをおすすめします。あらかじめ専門家へ依頼して登記を済ませておけば、法令を遵守することはもちろん、将来的な査定から売り出しまでのスケジュールが後ろ倒しになるのを防げます。

参考:
登記の申請を御検討されている皆さまへ(法務局)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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