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タワマン35階で食器棚とテレビが倒れた52歳→家財の地震保険に連絡すると…?調査員から告げられた“予想外の事実”

  • 2026.10.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。大きな地震への備えとして、建物だけでなく家具や家電などの家財にも地震保険をかけている方は多いのではないでしょうか。

今回は、地震によりタワーマンション35階の室内で食器棚やテレビが壊れてしまったエピソードを紹介します。加入していた家財の地震保険が支払われず、自費で買い直すことになった事例です。

地上は震度4でも35階の部屋では食器棚やテレビが倒れていた

都内のタワーマンション35階に妻と暮らす会社員のOさん(52歳)は、建物と家財の両方に地震保険をかけていました。数年前の平日の午後、遠くの地域で大きな地震が発生します。

当時在宅勤務中だったOさんの部屋は、数分間にわたってゆっくりと大きく揺れ続けました。揺れが収まって室内を見渡すと、固定していなかった食器棚が倒れて食器の多くが割れ、テレビも台から落ちていたのです。

帰宅した妻は、倒れた食器棚を見て「けががなくてよかった」と言いました。ニュースで住んでいる区の震度が4だと知ったOさんは「震度4だったのにこんなに揺れる?」とこぼします。

家財全体の損害割合が10%に届かず保険金を受け取れないことに

Oさんは壊れた家具や家電の補償を受けようと、加入している保険会社へ連絡を入れました。後日、保険会社の調査員が部屋の状況を見に訪れます。

しかし室内を確認した調査員からは、思いがけない仕組みが説明されました。家財の地震保険は、壊れた品物ごとの金額で見るのではないそうです。調査員からは「家財を食器類・電気器具類・家具類・身回品その他・寝具衣類の5つに分類します」と説明を受けます。

そのうえで、一般的な家庭でよく持っている品目の壊れ具合から、家財全体の損害割合を算出するそうです。その割合が10%以上になって初めて「一部損」と認定され、保険金の支払い対象になると告げられました。

Oさんの部屋で壊れたのは食器棚と食器、そしてテレビに限られていました。そのため5つの分類に当てはめてみても損害の割合は10%に届かず、一部損にはならないと説明されます。「これだけ壊れても対象外なんですか」とOさんが尋ねても、調査員の答えは変わりませんでした。

結局、加入していた家財の地震保険から保険金は支払われませんでした。Oさんは壊れた食器棚とテレビを自分で買い直し、合わせて約30万円の出費を負担することになりました。

遠くの地震でも高層階は大きく揺れるため家具の固定が欠かせない

ニュースなどで伝えられる震度は地上の揺れの大きさであり、建物の高層階における揺れとは異なる場合があります。気象庁によると、高層ビルの高い階は、遠くで起きた大きな地震でも長く大きく揺れることがあるそうです。

そのためマンションの高層階に住むのであれば、背の高い家具とテレビを専用の器具で固定する対策が欠かせません。室内の壁に金具を付けられるかは管理規約で確かめ、難しければ突っ張り式の器具を使うとよいでしょう。

また今回の事例のように、家財の地震保険は、一部の家具や家電が壊れただけでは支払われないことがあります。支払いは個別の購入金額ではなく、家財全体の損害の割合で決まります。保険をかけていても、家具の固定とあわせて備えておきましょう。

参考:
長周期地震動について(気象庁)
地震保険損害認定基準(日本損害保険協会)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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