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妻「来週の送迎はどうするのよ…」敷地内駐車場がある中古マンションを購入も…40代夫婦を襲った“誤算”

  • 2026.10.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

毎日の通勤や子どもの送迎に車を使う家庭では、駐車場の近さも住まい選びの大切な条件です。敷地内に車を停められると、雨の日や荷物の多い日には助かります。

ただ、敷地内の駐車場でも、設備の工事などで一時的に使えなくなることがあります。「その間は近くで借りればいい」と考えていても、都合よく見つかるとは限りません。

今日は、駐車場の工事のお知らせへの対応を後回しにしたことで、思わぬ出費と送迎の予定変更に追われた40代夫婦のエピソードをご紹介します。

通勤と送迎を支える敷地内の駐車場

不動産業者の懇談会で聞いた話です。40代のAさん夫婦は、子どもと暮らすために中古マンションを購入しました。住まい選びで重視していたのは、敷地内の駐車場を利用できることだったそうです。

駐車場は、車を載せる台を機械で動かして出し入れする「機械式駐車場」です。自分たちの車がサイズ制限内であることを確認し、入居に合わせて契約しました。

「雨の日の送迎もあるし、駐車場は近いほうがいいね」

購入を検討していたとき、妻はそう話していたそうです。Aさんも通勤で車を使うため、敷地内に停められることは、夫婦にとって大きな利点でした。

入居後は、通勤や子どもの送迎に毎日車を使っていました。駐車場までの移動に時間がかからず、夫婦ともに便利だと感じていたといいます。

工事で駐車場が3週間使えなくなることに

ある日、Aさん夫婦のもとに、機械式駐車場の更新工事のお知らせが届きました。古くなった設備を新しくするため、3週間にわたって駐車場が使えなくなるという内容です。

工事中の駐車場所は利用者がそれぞれ探し、費用も各自で負担することになっていました。

「3週間も使えないんだって。駐車場、どうする?」
「近所で借りればいいんじゃない?週末に調べよう」

夫婦は少しパニックになったものの、すぐには探し始めませんでした。お知らせには工事の工程や設備に関する専門用語も多く、Aさんは仕事から帰って読むうちに「休みの日にゆっくり確認しよう」と後回しにしてしまったそうです。妻も仕事や子どもの用事に追われ、駐車場探しまで手が回りませんでした。

近所にはいくつか駐車場があり、「どこかは借りられるだろう」という気持ちもあったといいます。

工事直前、「短期間で借りられる場所がない」

ところが、慌ただしい日々のうちに、工事開始が目前に迫ります。Aさんが近隣の駐車場へ問い合わせると、返ってきたのは想定外の答えでした。

「短期で利用できる区画は、もう埋まっています」

別の駐車場にも連絡しましたが、空きがなかったり、短期間の契約を受け付けていなかったりと、条件に合う場所が見つかりません。

「もう借りられるところがないんだ…」

Aさんの報告に、妻の表情も曇りました。

「車を停められなかったら、来週の送迎はどうするのよ…」

同じマンションの他の利用者も代わりの場所を探すため、工事が近づくほど選択肢は限られていきました。夫婦は仕事の合間にも電話をかけ、ようやく徒歩15分の駐車場を確保します。

ただし、契約は1ヶ月単位。使用できないのは3週間でも、1ヶ月分の料金を支払う必要がありました。

駐車場と交通費で3万円。送迎の予定も変更に

借りた駐車場まで、歩いて片道15分。車を取りに行くだけで、いつもの朝より早く家を出なければなりません。

「先に車を取ってきてくれる?子どもの支度は私がするから」

「今日は早く出勤しないといけないんだ。送迎を代われないかな」

それまで無理なく回っていた朝の段取りが崩れ、夫婦は送迎の分担を何度も調整することになりました。雨の日には、子どもや荷物を連れて駐車場まで歩くのが難しく、家族の移動にタクシーを使う日もあったそうです。

結果として、代わりの駐車場代とタクシーなどの交通費を合わせ、出費は合計3万円。工事終了後は元の区画へ戻れましたが、家計への負担だけでなく、家族の予定変更も重なった3週間でした。

「お知らせが来たときに、すぐに“空き状況”だけでも確認しておけばよかった…」

Aさんが悔やんだのは、忙しさの中で先送りしたことが、かえって家族の負担を増やしてしまった点でした。

購入前に、駐車場の工事予定も確認する

機械式駐車場のあるマンションを購入する際は、料金や車のサイズ制限だけでなく、設備の工事予定も確認しましょう。毎日の通勤や送迎に車を使う家庭では、駐車場が使えなくなると、生活の段取りも変わります。

購入時点では、将来の工事日程が決まっていない場合もあります。ただし、すでに予定されている工事については、不動産会社から分かりやすい説明を受けたいところです。買主が質問しなかったからといって、暮らしに関わる情報を伝えなくてよいわけではありません。

担当者には、通勤や送迎で車を使う事情も伝え、工事の予定や利用停止の期間が分かっているか確認しておきましょう。

工事のお知らせが届いたら、早めに準備する

工事のお知らせが届いたら、まずは駐車場が使えない期間と、車を移動する期限を確認してください。代わりの場所を自分で探す必要があるのか、費用は誰が負担するのかも、分からなければ管理会社などに尋ねましょう。

自分で探す場合は、早めに空き状況や短期契約の可否を調べます。近所に駐車場があっても、必要な期間だけ借りられるとは限りません。

駐車場まで歩く時間が増えれば、出勤や送迎の時間にも影響します。料金や距離と合わせて、雨の日も無理なく使えるか、家族で確認しておくことが大切です。

忙しいと後回しにしがちですが、まずはお知らせに目を通し、必要な手配を確認するところから始めましょう。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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