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築25年の賃貸木造アパートの1階→シンク下で妻が目にしたフン…30代共働き夫婦が思い知った“駆除費用の現実”

  • 2026.10.22
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ネズミの被害は、古い一戸建てだけでなくアパートやマンションでも起こることがあります。賃貸住宅でネズミが出たら「大家さんが何とかしてくれるはず」と考える方も多いのではないでしょうか。

今回は、都内の賃貸管理会社に勤める筆者が、勤務先で対応したネズミの駆除費用をめぐるエピソードを紹介します。

夜中の小さな足音と、シンク下のフン

Kさん夫妻(ともに30代・共働き)は、都内の築25年・木造アパートの1階に住んでいました。入居して1年がたった、3年前の10月のことです。

夜中、台所から小動物が走り回るような音が聞こえました。翌朝、妻がシンク下の収納を開けると奥に黒い小さなフンが落ちており、置いていたお米の袋には穴があいています。

「ねえ、これネズミじゃない?」という妻に、夫は「賃貸なんだから、管理会社に言えば何とかしてくれるだろ」と答えました。夫婦はその日のうちに、管理会社へ電話をかけました。

「駆除は原則として、入居者さまのご負担です」

Kさんからの電話を受けたのは、筆者でした。事情を伺い、こうお伝えしました。

「建物の欠陥が原因でない限り、入居後にネズミが室内に入ってきた場合、大家さんに駆除の義務はありません。駆除は原則として入居者さまのご負担です」

不動産流通推進センターの相談事例でも、入居後に侵入したネズミの駆除は原則として借主の負担とされています。ただし、入居前からの建物の欠陥が原因の場合などは、大家さん側の対応になることがあります。

筆者が勤務していた賃貸管理会社では、駆除業者の紹介は行っていないため、区役所への相談を勧めました。ところが、区役所からアドバイスを受けて市販の薬剤を置いても、足音は続いたそうです。

侵入口はシンク下の配管まわり。駆除と封鎖で4万4,000円

Kさんが自分で駆除業者を探して依頼すると、侵入口はシンク下の排水管が床を通る部分の隙間だとわかりました。業者からは「古い建物の配管まわりによくある小さな隙間で、建物の欠陥というほどのものではない」と説明を受けたそうです。

とはいえ築25年の建物です。この隙間が入居前からあった可能性もあり、入居前からの侵入経路であれば、大家さん側の対応になる場合もあります。Kさん夫妻のケースでは、早く駆除したかったこともあり、自己負担で対応することを選びました。

費用は調査・駆除・隙間の封鎖で、計4万4,000円かかりました。その後、お米や乾物は密閉容器に移し、生ゴミはふた付きのゴミ箱に捨てるようにしたところ、ネズミは出なくなったそうです。

賃貸のネズミ対策で押さえておきたい4つのこと

賃貸住宅でのネズミ被害に備えて、以下の点を押さえておくと余計な出費や被害の広がりを防ぎやすくなります。

  • 物音やフンを見つけたら早めに管理会社へ連絡する
  • 入居時に気づいた隙間や穴は、写真に残して管理会社に伝えておく
  • 頼み先に迷ったら区や市の保健所などに相談する
  • エサになるものを出しっぱなしにしない

入居時の記録があれば、入居前からの不具合だと示しやすくなります。また借りている人には、建物の不具合を大家さんに知らせる義務があります(民法615条)。ネズミの気配を感じたら、被害が広がる前に早めに動いてみてください。

参考:
建物賃貸借契約におけるネズミ駆除の費用負担の帰属(公益財団法人 不動産流通推進センター)
都民のためのねずみ防除読本(東京都保健医療局)



ライター:岩田みちる(宅地建物取引士)
都内の賃貸管理会社で3年、賃貸借契約の締結・更新から入居者対応、退去精算、オーナーとの調整まで幅広い実務に携わる。現場で見聞きしたトラブルや住まいの悩みをもとに、住む人も貸す人も安心して暮らせるための知識をわかりやすく届けることを大切にしている。


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