1. トップ
  2. 住まい
  3. 夫「売りやすくなると思って…」実家を相続した50代男性が、良かれと思ってやった“裏目に出た”行動

夫「売りやすくなると思って…」実家を相続した50代男性が、良かれと思ってやった“裏目に出た”行動

  • 2026.10.16
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。相続した実家を売るとき「古い家は壊して更地にしたほうが売りやすい」と考える方もいるのではないでしょうか。

今回は、相続した実家を年内に解体して売り出したところ、翌年の固定資産税が約4倍になったCさんのお話を紹介します。

売りやすいようにと、年内に実家を解体した

都内のマンションで妻と2人で暮らすCさん(55歳・会社員)は、去年の春に母を亡くし、埼玉県にある築50年の実家を相続しました。都内に自宅があり、実家に住む予定はないため、売ることに決めます。

「古い家が建ったままより、更地のほうが売りやすい」と考えたCさんは自分で解体業者を探し、去年の12月に実家を解体しました。年が明けてから仲介会社に売却を頼むと、買い手が見つかり、引き渡しは8月に決まります。売却は順調に進んでいました。

1月1日に更地だったため、住宅用地の特例が外れていた

ところが今年の5月、届いた固定資産税の納税通知書を見た妻が「去年の4倍くらいになっているよ」と驚きました。理由が分からないCさんが市役所の税の窓口に電話で問い合わせると、担当者からこう説明されました。

「住宅の建つ土地は税金が安くなる特例がありますが、1月1日時点で家が建っていることが条件です」

今年の1月1日、実家の土地は更地でした。そのため特例が外れ、税額が約4倍になっていたのです。電話を切ったCさんは「売りやすくするつもりで壊したのに、税金が上がるとは思わなかった」とこぼしました。

固定資産税は、1月1日の持ち主に請求されます。今年の分の通知書はCさんに届き、1月から買い手に引き渡す8月までの分は、Cさんの負担になりました。

解体の前に「更地にしたほうが売れますか」と仲介会社に聞く

相続した家を解体する前に、仲介会社に「更地にしたほうが売れますか」と聞いてみましょう。古い家を残したまま売りに出し、買い手が決まってから引き渡しの前に解体する「更地渡し」という方法もあります。

家が建ったまま売りに出せば、売れるまでの間に1月1日をまたいでも、一般的には特例は外れません。取り壊しの費用は売主負担が基本ですが、それを物件価格に反映させるかどうかなど、実質的な負担については買い手との話し合いで決めます。

Cさんは仲介会社に頼む前に解体を済ませていたため、この相談をする機会がありませんでした。解体する場合の時期は、売り出しや引き渡しの予定とあわせて決めるようにしましょう。



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ