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妻「10年で元が取れるなら」と付けた太陽光発電→11年目、47歳会社員一家に届いた“想定外の通知”

  • 2026.10.12
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降、10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。屋根に太陽光発電を載せて10年ほどたつ家は、国が決めた単価で電気を買い取ってもらえる期間が終わる時期にあたります。

今回は、太陽光発電を付けて11年目に、買取の単価が下がったうえ、機器の交換費用もかかったFさんのお話を紹介します。

「10年で元が取れる」という試算で契約

Fさん(47歳・会社員)は、妻(45歳)と子ども2人の4人家族で、埼玉県の一戸建てに暮らしています。2015年の秋、リフォーム会社の営業担当から、屋根に太陽光発電を載せる提案を受けました。

家庭の太陽光発電では、使い切れずに余った電気を、国の制度により10年間、決まった単価で電力会社に買い取ってもらえます。Fさんの家の単価は、1kWhあたり33円です。

費用は150万円です。営業担当が見せた試算表は10年分で、売電の収入と電気代の節約を合わせると、年に15万円ほどになる計算でした。「売電で元は取れます」という説明を聞き、妻も「10年で元が取れるなら付けてもいいんじゃない」と言います。

Fさんは契約を決め、10年間はほぼ試算どおりに元を取ることができました。

単価が下がった翌年、機器が止まった

去年の初夏、Fさんの家に電力会社から「33円で買い取ってもらえる10年間」が秋で終わるという通知が届きます。秋からも電気は買い取ってもらえますが、単価は電力会社が決めることになり、1kWhあたり8.5円に下がりました。

通知を見た妻は「こんなに下がってしまうの」と驚きます。今年の7月には、パワーコンディショナーがエラーを出して止まりました。パワーコンディショナーとは、屋根のパネルで作った電気を、家のコンセントで使える電気に変える箱型の機器です。

点検に来たリフォーム会社の担当者によると、メーカーの保証は切れていて、交換には20万円ほどかかるそうです。さらに年に10万円ほどあった売電の収入は、この1年で2万5,000円ほどになりました。契約前に見せられた試算表には、11年目からの売電単価の下落リスクも、機器の交換費用も入っていなかったのです。

いまは電力会社から「買う電気の単価(通常の電気代)」のほうが「売る単価」よりずっと高くなっています。そこでFさん一家は、洗濯乾燥機と食洗機を晴れた日の昼間にタイマーで動かし、発電した電気を売らずに家で使うようにしています。

見積もりのときに、11年目からの単価と交換費用を聞く

営業担当の試算表が10年分だったのは、国の制度で単価が決まっている期間が10年だからです。ただ、パワーコンディショナーは、たとえば横浜市の案内では15年ほどで交換が必要とされています。

もし、これから太陽光発電を付けるなら、見積もりを取るときに「11年目からの売電単価が下がった場合の予測はありますか」「機器の交換の費用は試算に入っていますか」と、自分からも尋ねてみてください。

参考:
過去の買取価格・期間等(資源エネルギー庁)
再エネ買取標準プラン(東京電力エナジーパートナー)
太陽光発電設備に関するQ&A(横浜市)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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