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夫「失敗しました」新婚ホヤホヤ20代夫婦が3連休から帰宅→新築リビングで絶句した“異様な光景”【一級建築士は見た】

  • 2026.10.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「3連休の旅行から帰ったら、ソファのクッションに黒い焦げ穴があって。消防署の方に『原因は、窓のそばのスノードームです』と言われたんです」

そう話すのは、この春、郊外の住宅地に地元の工務店で注文住宅(3LDK・延床約92㎡/土地約130㎡、約4,200万円)を建てたBさん(20代女性・会社員、夫と二人暮らし)です。結婚1年目の新婚で、共働きです。

リビングは南向きで、床から天井近くまでの大きな窓があります。引き渡しのとき、工務店の担当者は「秋から冬は、日が部屋の奥まで入ります。留守にするときは、カーテンを閉めてください」と話していました。床や家具の日焼けを防ぐための一言です。

窓とソファの間の小さなテーブルには、新婚旅行で買ったスノードーム(水の入ったガラスの球の置物)を飾っています。春に越してきてから、困ることはありませんでした。

10月の3連休は秋晴れが続き、二人は2泊3日の旅行に出ました。出発の朝、Bさんが「カーテン、閉めていかなくて大丈夫?」と聞くと、夫は「3日くらい平気だよ。観葉植物に日が当たるほうがいいし」と答え、開けたまま出かけました。

連休の最後の夜に帰ると、リビングに焦げたにおいが残っていました。スノードームのすぐ後ろにあったクッションに黒い穴があき、ソファのひじ掛けも焦げていたのです。火は、燃え広がる前に消えていました。

透明な球や鏡が、日光を1点に集める

太陽の光が、レンズや鏡で曲がったり反射したりして1点に集まることを、収れん現象といいます。その場所に燃えやすい物があると、火災になることがあります。虫眼鏡で紙を焦がすのと同じ仕組みです。

原因になるのは鏡や透明な球体が多く、スノードームや水晶玉、金属製のボウルで起きた事例もあります。火を使わない部屋でも起きるのが、この火災の怖さです。

起きやすいのは冬場です。太陽の高度が低くなり、日差しが部屋の奥まで届くためです。Bさんの家でも、夏は窓際だけを照らしていた日差しが、10月にはソファの横まで届くようになっていました。

日中に起きることが多く、留守の家では気づく人がいません。出かけるときにカーテンを閉めて日差しを遮ることが、有効な備えになります。

買って半年のソファに、張り替え約9万円

翌朝、夫婦は消防署に届け出ました。火が消えたぼやでも、消防署への届け出が必要です。保険金の請求で、消防署の証明を求められることがあるためです。

調べに来た職員は、スノードームの位置と焦げ跡を見比べ、原因を教えてくれたそうです。焦げただけで済んだのは偶然で、そばにカーテンや紙があれば、燃え広がるおそれもありました。

新居に合わせて約18万円で買ったソファは、焦げた部分の張り替えに約9万円かかります。火災保険で補えるかは、家財の補償を付けているかなど、契約によって異なります。Bさん夫婦の保険は建物だけが対象だったため、修理費用は自費になりました。

原因が分かった後、二人は「閉めなくていいのって聞いたよね」「飾ったのはそっちでしょ」と言い合いになりました。夫は「3日くらい平気だと思って、失敗しました」と振り返ります。

置物は北側の棚へ、留守の日はカーテンを閉める

夫婦は、スノードームを日の当たらない北側の棚へ移しました。日差しの届く範囲にあった鏡も、置き場所を変えています。出かける日は、カーテンを閉めて出るようにしました。

夫は「聞かれたのに、開けたまま出てごめん」と謝り、張り替えの手配をして、費用は自分の財布から出しました。

窓際の置物を、秋に一度見直す

南向きの大きな窓は、秋から冬に日差しを部屋の奥まで入れ、室内を明るく暖かくしてくれます。暖房に頼りすぎずに過ごせるのも利点です。

一方で、その日差しが届く場所に鏡やガラスの置物があると、火元になることがあります。だからこそ、置き場所と、留守の日のカーテンを見直しておくことが欠かせません。

・収れん火災は、鏡や透明な球体が日光を1点に集めて起きる。スノードームや水晶玉、金属製のボウル、水を入れたペットボトルにも注意する
・冬場に多い。太陽が低くなり、夏には届かなかった場所まで日差しが届く
・窓際や日差しの届く範囲に、原因になる物を置かない。出かけるときはカーテンを閉める
・火が消えたぼやでも、消防署に届け出る。火災保険で補えるかは契約によって異なる

晴れた日の昼に、日差しが部屋のどこまで届いているかを一度見てみてください。

参考:
鏡やガラス玉で起こる「収れん火災」に注意!-日差しが部屋の奥まで届く冬場に発生しています-
(消費者庁)
メイク用ミラーの取扱いに注意を!! ~ 思わぬ場所・物から収れん火災が発生します ~(東京消防庁)
火災事故が発生しましたが、ボヤで消し止めました。この場合も消防署へ届け出が必要ですか?(損保ジャパン)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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