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夫「毎月4,000円も浮くんだよ」と喜んでいたが…通勤用の駐車場を借り替えた40代男性→直面した“予想外の誤算”

  • 2026.10.20
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

毎月かかる月極駐車場代を、少しでも抑えたいと考える方は多いでしょう。駅の近くで、今より月4,000円も安い駐車場が見つかれば、借り替えを検討したくなりますよね。

今日ご紹介する40代男性のAさんも、通勤に使う駐車場を月額8,000円の場所へ借り替えました。周辺の駐車場より安く、駅にも近かったため、すぐに契約を決めたそうです。

ところが、ある日の残業帰り。車を取りに戻ったAさんは、駐車場の入口で立ち尽くすことになりました。節約のつもりで選んだ駐車場で、何が起きたのでしょうか。

「毎月4,000円も浮く」駅前で見つけた駐車場

私の大学時代の友人でもあるAさんは、妻と暮らす40代の会社員です。自宅から駅まで車で向かい、そこから電車に乗って職場へ通っていました。利用していた駅近くの駐車場は、月額1万2,000円。家計を見直すなかで、もう少し安い場所を探していたそうです。

そんなとき、駅前の商業施設に併設された、月額8,000円の駐車場を見つけました。

「ここに替えれば、毎月4,000円も浮くんだよ」

Aさんが妻に話すと、妻は少し気になった様子で尋ねました。

「お店の駐車場なんだよね。残業で帰りが遅くなっても、車を出せるの?」

「月極なんだから、契約している人はいつでも出せるでしょ」

Aさんは、月単位で借りる月極駐車場なら、24時間出入りできるものだと思い込んでいたのです。

利用時間を確かめず、料金を見て契約

Aさんは施設の運営会社に直接申し込み、契約を済ませました。

契約書には利用時間が記載されていましたが、主に確認したのは月額料金や初期費用。駅にも近く、通勤に便利だと考え、夜間も車を出し入れできるかは確かめなかったそうです。

使い始めてしばらくは、特に困ることもありませんでした。朝に車を停め、帰りは夜8時ごろまでに戻っていたためです。

「前より安いし、駅にも近い。ここに決めてよかった」

Aさんは、駐車場の借り替えに満足していました。ところが、ある日、残業で帰りが遅くなります。

残業帰りの夜11時。駐車場のゲートが閉まっていた

その日は急ぎの仕事が入り、職場を出るのが遅くなりました。駅に戻ったのは夜11時ごろ。駐車場へ向かうと、いつも開いているゲートが閉まっていました。

「えっ…うそだろ…」

ゲートの向こうには、自分の車が見えています。しかし、中へ入ることができません。

掲示されている問い合わせ先に電話をかけても、営業時間外の案内が流れるだけ。そこで、スマートフォンに保存していた契約書を確認しました。

“入出庫できるのは、夜10時まで”

時間外も車を停めておくことはできますが、出し入れはできないという条件だったのです。Aさんは、妻に電話をかけました。

「駐車場が閉まっていて、車を出せないんだ」

「はぁ…?帰りが遅くなっても大丈夫かって聞いたよね…」

「ごめん。月極なら、いつでも出せると思っていた…」

自宅方面へ向かうバスも、すでに運行を終えていました。Aさんは車を残し、その夜はタクシーで帰宅することになったのです。

月4,000円の節約を期待も…結局2万円の出費に

翌朝、Aさんは車を取りに行くため、いつもより早く家を出ました。しかし、駅までの移動に時間がかかったうえ、駐車場が開くまで待つことに。乗る予定の電車が出てしまい、仕事に遅刻しました。

今後も、残業で帰りが夜10時を過ぎる日はあります。通勤に使い続けるのは難しいと考え、Aさんは駐車場を解約することにしました。

運営会社に返金を相談したものの、契約時に支払った返金対象外の初期費用1万6,000円は戻りませんでした。その夜のタクシー代4,000円と合わせ、負担は合計2万円。

「安くなると思ったのに、余計にお金がかかったね」

妻の言葉に、Aさんはうなずくしかありません。お金と時間を失ったうえに、通勤に使える駐車場を探し直すことになったのです。

月極駐車場は“利用できる時間”や“曜日”も確認する

月極駐車場や定期利用の駐車場には、利用時間や曜日に制限があるケースがあります。商業施設に併設された駐車場などでは、営業時間や休業日に合わせて利用が制限される場合があります。

通勤で使うなら、普段の帰宅時間だけで判断せず、残業で遅くなった日も車を出せるか確認しましょう。休日の買い物や旅行にも使う場合は、土日祝日や施設の休業日の扱いも確かめておく必要があります。

また、営業時間を過ぎても車を停めておける駐車場でも、翌朝まで出せないことがあります。契約前に、自分が利用する時間帯を伝え、問題なく使えるか尋ねてください。あわせて、時間外の対応窓口や解約時に戻らない費用も確認しておくと、今回のような出費を防ぐことにつながります。

利用条件が分からないときは、契約前に説明を求める

今回のように、施設の運営会社が貸主として直接貸す場合、宅地建物取引業法に基づく重要事項説明は義務付けられていません。

ただし、重要事項説明の義務がないことと、利用条件を説明しなくてよいことは別です。入出庫の時間制限は、契約するかどうかを左右する大切な条件です。貸主や管理会社にも、契約書に記載するだけでなく、借りる人が理解できるように伝える配慮が求められます。

説明を受けても分からない点があれば、そのまま契約せず、具体的に尋ねてください。Aさんのように思い込みで判断せず、契約前に利用条件をよく確認することが重要です。万が一、事前の説明と実際の利用条件が違うと分かった場合は、契約書やメールなどを確認し、契約先に対応を相談しましょう。

住宅購入に伴って外部の駐車場を借りる場合も、料金や距離だけで決めず、日々の通勤や休日の外出に支障なく使えるかまで確かめておきたいものです。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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