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夫「ほら、きれいに貼れた」“業者の忠告”を聞かず自分で窓フィルムを貼った結果→妻「ちょっと来て。」

  • 2026.10.19
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

家の暑さや日差しが気になったとき、市販のグッズで手軽に対策できないかと考える方も多いのではないでしょうか。業者に頼むより、自分でやった方が安く済むと思うこともあるでしょう。

ただし、簡単そうに見える作業でも、使う製品や取り付ける場所によっては思わぬ不具合につながることがあります。

今日は、購入した戸建ての西日対策として、業者の忠告を聞かずに自分で窓フィルムを貼った40代男性Aさんのエピソードをご紹介します。

購入した戸建てで気になったリビングの西日

妻と暮らす40代のAさんは、戸建てを購入した後、リビングに差し込む西日が気になるようになりました。

内見時には明るく魅力的に感じられた大きな窓ですが、住み始めると、晴れた日の夕方には窓際が暑くなり、まぶしさも感じます。カーテンを閉めれば日差しを遮れるものの、部屋が暗くなることが夫婦の悩みでした。

そこでAさんが調べたのが、窓ガラスに貼って日差しによる暑さを抑える“遮熱フィルム”です。製品によっては室内の明るさも保てると知り、窓フィルムを扱う施工業者に相談することにしました。

業者の説明よりも気になった施工費用

相談した業者は、すぐに施工を勧めることはせず、まず窓の確認が必要だと説明しました。

「ガラスの種類やフィルムの組み合わせによっては、熱割れのリスクを確認する必要があります」

熱割れとは、ガラスの部分ごとに温度差が生じ、熱膨張の差によってひびが入る現象です。業者によると、ガラスの種類だけでなく、窓の大きさや日当たり、周囲にできる影なども確認する必要があるとのことでした。

ところが、Aさんは提示された見積もりを見て、費用が高いと感じます。

「フィルムを貼るだけで、こんなにかかるのか…」

頭にあったのは、インターネットで見た市販品の価格でした。業者が説明した確認の必要性よりも“自分で貼れば安く済む”という思いが強くなっていったのです。

妻の心配をよそに3,000円のフィルムを自分で施工

Aさんは業者への依頼を見送り、3,000円の市販フィルムを購入しました。妻は、業者の説明が気になっていたようです。

「うちの窓に貼って大丈夫?ガラスの種類を確認するって言っていたよね」

しかし、Aさんは窓用の製品なら問題ないだろうと考え、メーカーや業者に確認しないまま作業を始めました。ガラスを拭き、フィルムの位置を合わせて、気泡を押し出していきます。多少手間はかかったものの、目立つしわや気泡もなく、仕上がりは上々でした。

「ほら、きれいに貼れた。3,000円で済んだよ」

Aさんは満足そうに窓を眺めます。きれいに貼れたことで安心し、そのフィルムが自宅のガラスに使えるかという妻の心配を、深く考えずにいたのです。

窓ガラスにひびが入り、交換・撤去に15万円

異変に気づいたのは、フィルムを貼ってからしばらくたった日のことでした。

「ちょっと来て。窓にひびが入っている…」

妻に呼ばれたAさんが見ると、窓ガラスの端からひびが伸びています。何かをぶつけた覚えもなく、Aさんは戸惑いました。

連絡を受けた業者が窓を調べ、熱割れと判断。貼ったフィルムによってガラスの日射の吸収が変わり、部分的な温度差が生じやすくなった可能性もあると説明されました。

フィルムを貼れば必ず熱割れが起こるわけではありませんが、ガラスの種類や設置環境によってはリスクが高まります。施工前に確認が必要だと言われた理由を、Aさんはここで理解したのです。

ガラス交換と、他の窓のフィルムの撤去費用は、合計15万円。購入したフィルム代を合わせると、出費は15万3,000円になりました。

「3,000円で済ませるつもりだったのに…」

見積もりを前に言葉を失うAさんに、妻も怒りが混ざったため息をつきます。

「先に確認していれば、こんな出費は避けられたかもしれないのに!」

夫婦は業者にガラス交換とフィルムの撤去を依頼しました。安く済ませようとした西日対策が、窓を元に戻すための大きな出費になってしまったのです。

購入前に自宅の窓に使える製品か確認する

窓フィルムを選ぶ際は、自宅のガラスの種類を調べ、窓メーカーとフィルムメーカー双方の注意事項を確認することが大切です。

窓メーカーがフィルムの貼り付けを控えるよう案内している製品もあります。窓用として販売されていても、すべての窓に使えるわけではありません。

使用できるか分からない場合は、窓やガラスの仕様が分かる資料を用意し、メーカーや施工業者に相談してください。ガラスとフィルムの適合性に加え、日当たりや窓の大きさ、周囲にできる影なども含めて、施工条件を確認してもらう必要があります。

熱割れのリスクを計算で確認する方法もありますが、結果は目安であり、熱割れが起きないことを保証するものではありません。すでにひびが入っている場合は、ガラスやフィルムを無理に触らず、ガラス取扱店などに点検・交換を依頼することが大切です。

見積もりに含まれる確認や作業にも目を向ける

業者の見積もりが高いと感じたら金額だけで判断せず、どのような確認や作業が含まれているか尋ねてみましょう。製品代や貼り付け作業のほかに、ガラスとの適合性や施工条件の確認が含まれている場合があります。

また、暑さ対策には、遮熱カーテンや屋外の日よけなどの選択肢もあります。窓まわりの注意事項や設置条件を確認し、自宅に合う方法を検討してください。

住まいに手を加えるときは、初期費用の安さだけで決めず、安全に使える方法かを確かめましょう。専門家から注意を受けたら、その理由を理解してから作業を進めることが大切です。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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