1. トップ
  2. 住まい
  3. 妻「今年の旅行はやめておこうか…」タワマン購入から10年でエアコン故障→後日、届いた“予想外の見積書”に絶句…

妻「今年の旅行はやめておこうか…」タワマン購入から10年でエアコン故障→後日、届いた“予想外の見積書”に絶句…

  • 2026.10.16

 

undefined
※ChatGPTにて作成(イメージ)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

住宅の内見では、間取りや眺望に加え、室内の雰囲気も気になるものです。なかでも、“天井埋め込み型”のエアコンがある物件なら、壁にエアコン本体が出っ張らず、室内がすっきり見えるため、魅力的に感じる方もいるでしょう。

しかし、埋め込み式のエアコンは室内をすっきり見せられる一方、機種や設置条件によっては、壁掛け型より交換費用が高くなることがあります。見た目を気に入っても、将来の交換費用までは意識しにくいかもしれません。

今日は、天井埋め込み型エアコンのあるタワーマンションを購入したAさん夫婦が、10年後に直面した誤算をご紹介します。

壁にエアコンがないリビングに、妻がひと目ぼれ

知り合いのマンションオーナーであるAさん夫婦が経験した話です。購入当時40代だった夫婦は、タワーマンションの一室を見学していました。

リビングに入った妻が気に入ったのは、壁にエアコン本体が出っ張っていないことでした。

「エアコンが見えなくて、すっきりしている。家具も合わせやすそうね」

その部屋には、室内機を天井の中に収める「天井埋め込み型エアコン」が設置されていました。吹き出し口などは見えるものの、壁掛け型に比べて機器が目立たず、室内が広々と感じられたのです。

Aさんもその雰囲気を気に入り、眺望や間取りに加え、すっきりしたリビングも購入の決め手になりました。

購入から10年後、リビングが冷えなくなった

異変が起きたのは、購入から10年が過ぎた夏のことです。リビングのエアコンをつけても部屋が十分に冷えず、設定温度を下げても改善しませんでした。夫婦が修理業者に調査を依頼すると、修理にかかる費用や機器の状態を踏まえ、交換を勧められました。

Aさんも、10年使ってきたことから、買い替えには納得していました。ただ、頭に浮かんでいたのは、家電量販店などで見かける壁掛け型エアコンの価格です。

「20万円くらいで交換できるだろう」

妻もその程度なら家計から出せると考え、夫婦は交換の見積もりを依頼しました。ところが、後日届いた見積書には、予想を大きく上回る金額が記載されていたのです。

「1台で45万円?」見積もりは予算の2倍以上

見積書に記載されていた金額は、本体と交換工事、必要な部材を含めて45万円。

「これ、リビングの1台分だよね?」

妻に尋ねられ、Aさんも見積書を確認。20万円程度と考えていた費用は、想定より25万円も多く、予算の2倍以上になっていました。

業者に内訳を確認すると、Aさん宅の設置条件に合う機器に加え、既存の機器を取り外し、新しい機器を取り付ける工事や部材の費用が含まれていました。

天井埋め込み型の交換に、一律で45万円かかるわけではありません。ただ、Aさん宅では、本体価格だけでなく工事費も含めると、想定していた予算では収まらなかったのです。

交換費用の高さに驚いた夫婦は、もう少し費用を抑える方法がないか、業者に相談することにしました。

壁掛け型への変更も相談したが、旅行を見送ることに

「もっと安い壁掛け型に変えられませんか?」

Aさんは業者に相談しました。しかし、Aさん宅では、マンションの規約や構造上の制約もあり、壁掛け型を設置するために新たな配管経路を確保し、電源の工事も行う必要があると分かります。

本体価格が安くても、追加工事を含めれば、期待したほど費用を抑えられるとは限りません。

夫婦は別の業者にも現地を見てもらい、見積もりの内容を比較しました。それでも、想定していた20万円では収まらず、今回は天井埋め込み型への交換を選びました。

その出費を受け、夫婦が見送ったのは、以前から楽しみにしていた旅行です。

「今年の旅行はやめておこうか。エアコンを直さないわけにはいかないし」

妻の言葉に、Aさんもうなずくしかありませんでした。

交換によって部屋は再び涼しくなりましたが、旅行の予定は白紙に。購入時に考えていなかった設備の交換費用が、10年後の家計と、楽しみにしていた旅行にまで影響したのです。

購入前に設備の状態と交換時の負担を確認する

中古マンションを購入する際は、不動産会社を通じてエアコンの設置方式や製造年、交換履歴を確認しましょう。付帯設備表(引き渡される設備や不具合の有無などを記載した書類)にも目を通し、不明な点は尋ねることが大切です。

給湯器など、ほかの設備も古ければ、購入後に買い替えが重なる可能性があります。気になる設備については、「交換するときに、どのような工事が必要ですか」と相談し、必要に応じて専門業者に確認してもらいましょう。

将来の交換費用まで、重要事項説明で案内する義務はありません。ただし、不動産会社には、把握している不具合など、取引の判断に関わる情報を説明する義務があります。

買主だけで設備の状態や工事の必要性を判断するのは難しいものです。不動産会社に説明や確認を求め、購入後の費用も考えたうえで判断しましょう。

見た目と一緒に、交換方法と費用も確認する

天井埋め込み型エアコンの交換費用は、機種や冷暖房の能力、配管の状態などによって異なります。本体価格だけで判断せず、現地調査を受け、工事費や必要な部材を含めた見積もりを取りましょう。

また、埋め込み型だからといって、必ず天井や壁を大きく壊す工事になるわけではありません。既存の配管や天井の開口(機器を取り付けるための穴)を利用できる場合もあります。利用できるかは機種や設置条件によるため、交換方法を業者に確認してください。

マンションでは、工事前の申請や作業時間の制限についても、管理会社への確認が必要です。

住宅設備は、購入時に問題なく使えていても、いずれ修理や交換が必要になります。住まいを選ぶ際は、見た目や使い心地に加え、設備の更新費用も維持費として考えておきましょう。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ