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妻「ひと言言ってくれれば!」3連休の旅行から帰宅直後、1本の電話が…40代夫婦が払った“30万円の代償”

  • 2026.10.10
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

忙しい日常から離れ、ゆっくり過ごすための旅行。帰宅後も、写真を見返したり、お土産を広げたりしながら、楽しかった余韻に浸りたいものです。

ところが、帰った途端に自宅のトラブルを知らせる電話が鳴ったらどうでしょう。休んだはずの心も体も、一気に慌ただしい現実へ引き戻されてしまいます。

今回は、昨年10月の3連休に旅行へ出かけ、帰宅直後に受けた管理会社からの連絡で、旅の余韻が吹き飛んでしまった40代夫婦のエピソードをご紹介します。

「少し濡れているだけ」と見過ごした、旅行前の水滴

これは、昨年の忘年会で友人のAさんから聞いた話です。

分譲マンションで暮らす40代のAさん夫婦は、昨年10月の3連休に、2泊3日の旅行へ出かけました。宿泊先や食事の予定を決め、出発を楽しみにしていたといいます。

旅行前、洗濯を済ませたAさんは、蛇口と給水ホースの接続部に水滴がついていることに気づきました。指で触れると濡れていましたが、床に水がたまっている様子はありません。

「少し濡れているだけだし、大丈夫だろう」

深く気に留めず、水滴を拭いただけでその場を離れたそうです。普段から洗濯機の蛇口を開けたままにしていたため、出発前も閉めることはありませんでした。夫婦は予定どおり旅行へ出発。

しかし、接続部の水滴が水漏れの兆候だったとは、そのときには思いもしなかったのです。

帰宅直後に1本の着信。出られなかった電話の相手は「マンションの管理会社」

連休最終日の夕方、旅行から帰った夫婦が荷物を片付けていると、Aさんの携帯電話が鳴りました。その時は電話に出られなかったため、折り返そうと着信履歴を確認すると、マンションの管理会社からでした。

胸騒ぎを覚えながら電話をかけ直すと、その不安は的中。

「下のお部屋で水漏れが起きています。洗濯機まわりを確認していただけますか」

突然の知らせに、Aさんは旅行前に見た水滴を思い出します。慌てて洗面所へ向かうと、洗濯機まわりの床が濡れていました。給水ホースの接続部を見ると、そこから水が漏れています。

「なんだこれ…洗濯機、使ってないよね…?」

Aさんはすぐに蛇口を閉め、管理会社へ状況を伝えました。下階の住民が天井の濡れに気づき、管理会社へ連絡したのは、夫婦が帰宅する少し前だったそうです。

いつから、どれほどの量が漏れていたのかは分かりません。ただ、留守中も漏れ続けた水は、自宅の床だけでなく、下階にまで被害を広げていました。夫婦は床の水を拭き取りながら、業者の手配や下階への対応を進めることになりました。

「合計30万円です」部品交換だけでは終わらなかった

業者の調査では、給水ホースの接続部に不具合があり、部品交換が必要だと分かりました。

しかし、修理はそれだけでは済みません。自宅の床の乾燥作業に加え、下階の濡れた天井も補修が必要となり、費用は合計30万円に上りました。

「少し濡れているだけだと思っていたのに、30万円も…」

見積もりを前に、Aさんは言葉を失ったといいます。保険でどこまで補償されるかも、その場では分かりませんでした。

その後、旅行前に水滴を見つけていたことを妻に話すと、こう言われたそうです。

「気づいていたなら、ひと言言ってくれればよかったのに!」

Aさんは、旅行を前に気持ちがはやり、「少し濡れているくらいなら大丈夫だろう」と、妻にも伝えていませんでした。早く出発したい気持ちから見過ごした異変が、下階にまで被害を広げたと分かり、返す言葉がなかったそうです。さらに、調査や工事の立ち会いには仕事を休む必要がありました。連休明けに予定していた仕事も、調整しなければなりません。

補修工事は終わったものの、保険の確認や手続きも続きました。下階の住民に迷惑をかけたことも、夫婦の気がかりだったといいます。

「旅行前にきちんと確認しておけばよかった。せめて蛇口だけでも閉めていれば…」

楽しかった旅行を振り返ろうとしても、帰宅後の水漏れが頭をよぎる。「少しなら大丈夫」という判断が、30万円の修理・補修と、連休明けの思わぬ負担につながってしまったのです。

留守にする前は、水まわりの小さな異変も見過ごさない

洗濯機まわりの水滴や床の湿りは、量が少なくても原因を確認することが大切です。留守中は発見や対応が遅れるため、普段ならすぐに止められる水漏れでも、被害が広がる可能性があります。

接続部が濡れている場合は、蛇口を閉めて使用を控え、修理業者に相談しましょう。長期間外出する際も、洗濯機の給水栓を閉めたか確認しておくと安心です。

水漏れが起きた場合は、安全にできる範囲で水を止め、マンションの管理会社へ連絡してください。被害箇所の写真を残し、早めに保険会社へ相談することも必要です。

保険については、自宅の建物や家財の水濡れ被害に備える火災保険の補償と、下階への法律上の損害賠償に備える「個人賠償責任特約」を分けて確認しましょう。補償の対象や支払われる金額は、事故原因や契約内容によって異なります。

住宅は、購入して終わりではありません。設備の小さな異変に気づいたときに対応することが、自宅だけでなく、近隣の暮らしを守ることにもつながります。

旅行前の確認には、鍵や火の元と一緒に、水まわりも加えておきたいものです。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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