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練習では横暴、学校では良い先生——【仮面を被った】ソフト部パワハラ監督の日常とは

  • 2026.9.28

市外の高校に進学しソフトボール部に入部した筆者の妹。体力の消耗以上に、選手に身の回りの世話を強いる横暴さや都合の良い二面性を持つパワハラ監督に苦しめられ、日々理不尽な機嫌取りに疲弊していく姿を描く。

精神的ストレスと収まらない愚痴

始発の電車に揺られて学校へ向かい、部活を終えて家に辿り着くのは夜の20時過ぎ。妹は毎日クタクタになって帰ってきた。だが、その顔に滲んでいたのは身体の疲労ではない。監督に対する激しい精神的ストレスと、収まることのない愚痴だった。

その監督の横暴さは、練習以前の「環境づくり」から始まっていた。

理不尽すぎる説教で終わる1日

グランドでは毎回、選手たちが監督専用のテントを設営させられる。監督はその日陰にどっかりと腰掛け、腕を組んで威張っているだけだ。太陽が移動して日陰の角度が変われば、選手たちはすかさずテントを動かさなければならない。万が一、少しでも光が監督に当たろうものなら即座に雷が落ちる。

「お前たちが気を遣えないからだ!」

理不尽きわまりない怒声がグラウンドに響き渡る。

またある日は、監督が置き忘れた道具をキャプテンが預かったことがあった。後から文句を言われないよう、確認の電話を何度も入れたが一切出ない。折り返しもないまま翌日を迎えると、案の定キャプテンが呼び出された。

「そもそも俺に忘れ物をさせるのが悪い」「俺の都合がいい時間にかけ直してこい」

支離滅裂な説教は次第にヒートアップし、最後は部員全員が巻き込まれた。結局、その日は練習すらできず、全員で延々と怒られ続けて終わった。

内と外で変わる顔。気味が悪いほどの二面性

これほど横暴を極めながら、当の監督は自分の世間体だけは人一倍気にしていた。親の前ではペコペコと頭を下げ、部活を一歩離れれば他の生徒にニコニコと笑顔を振りまいて「良い先生」を演じてみせる。その二面性は、妹たち部員からすれば気味の悪さすら感じるものだった。

ただソフトボールに打ち込みたくて、市外の高校へ進学したはずだった。それなのに待っていたのは、毎日大人の機嫌を伺うだけの理不尽な日々。化けの皮を被った指導者のもとで、妹たちの純粋な情熱は削り取られていった。

【体験者:20代・女性、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Qolyコラムニスト:kana
学生時代はソフトボールに打ち込み、現在も夫とスポーツ観戦を楽しむWebライター。周囲にはさまざまな競技に携わってきた友人や家族が多く、選手たちの努力や葛藤、チーム内で生まれる人間関係に強い関心を持っている。試合結果だけではなく、その裏側にあるエピソードや思わぬ出来事に目を向け、スポーツの現場で生まれる感動や驚きを、読者にわかりやすく届けるコラムを執筆している。

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