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「手元に置いておくのが一番安全」“現金300万円”をタンスに入れていたが…→ある日、50代女性を襲った“取り返しのつかない悲劇”

  • 2026.10.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、こんにちは。現役銀行員ライターの加藤隆二です。

普段の生活の中で、「手元に現金があると安心する」と感じた経験はありませんか?近年、超低金利や金融機関への漠然とした不安から、自宅に現金を保管する、いわゆる「タンス預金」をしている方が増えているようです。

しかし、その「安心」が、一瞬にして絶望に変わる恐れがあることをご存知でしょうか。今回は、銀行を信じられず自宅に300万円を隠し持っていた50代女性が直面した、空き巣被害の現実と、タンス預金の隠れたリスクについてお話しします。

手元に置くべき現金と、銀行に預けるべきお金の境界線を見極めていきましょう。

※事例は、個人が特定されないよう内容を一部変更しています。

「タンス預金が一番安全」と思い込んだ50代女性の悲劇

「銀行に預けても利息はつかないし、見えないところに置くのは不安だ。それなら手元に置いておくのが一番安全だ。」そう考える方は少なくありません。しかし、その思い込みが取り返しのつかない事態を招くことがあります。

空き巣被害で消えた300万円

数年前のことです。銀行の窓口に、50代の女性Aさんが青ざめた表情で駆け込んでこられました。お話を伺うと、自宅に空き巣が入り、タンスの奥に隠していた現金300万円が盗まれてしまったというのです。

Aさんは「銀行より手元の方が安心」と、コツコツ貯めたお金を引き出し、自宅で保管していました。警察に被害届を出したものの、現金には名前が書いてあるわけではなく、犯人が捕まらない限り戻ってくる可能性は極めて低いと告げられたそうです。

「私の300万円はどうなるんでしょうか……」と涙ながらに訴えるAさんに対し、銀行としてもお力になれることはなく、ただただお話を聞くことしかできませんでした。

現役銀行員が警告するタンス預金の3つのリスク

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんのように盗難に遭うケースは氷山の一角です。実は、タンス預金には盗難以外にも様々なリスクが潜んでいます。銀行勤続30年の現場経験から、皆さんに知っておいていただきたいリスクをお伝えします。

盗難・火災による「完全な喪失」

現金は盗まれたら最後、銀行預金のように補償されることはありません。また、火災や水害などで紙幣が燃えたり水浸しになったりした場合も、全額が戻ってくる保証はありません。私の趣味である海釣りで例えるなら、タンス預金はライフジャケットを着ずに荒波の海へ小舟で漕ぎ出すようなものです。万が一の事態が起きたとき、身を守る術が一切ないのです。

紛失と「認知症」によるリスク

窓口に立っていると、「お金をどこに隠したか忘れてしまった」とご相談に来られるご高齢のお客様もいらっしゃいます。タンス預金は、ご自身が保管場所を忘れてしまったり、将来認知症になったりした際に、ご家族すら見つけられなくなる危険があります。

相続時の「税務調査」トラブル

タンス預金は税務署にバレないと思っている方もいますが、それは大きな誤解です。相続が発生した際、不自然なお金の引き出し履歴は必ずチェックされます。タンス預金が後から見つかると「隠し財産」として疑われ、重いペナルティ(追徴課税)を科されるケースもあります。

大切な資産を守るために今すぐできる対策

タンス預金のリスクを避けるためには、金融機関を正しく活用することが何より大切です。大切な財産を安全に守り抜くための具体的な対策をご紹介します。 

手元に置いておく現金は、「生活費の1〜2ヶ月分」や「緊急時にすぐ必要な少額」にとどめておくのが基本です。それ以上のまとまったお金は、必ず銀行口座に預けましょう。

もし「どうしても自宅以外の場所に家族に内緒の資産を置きたい」という場合は、銀行の「貸金庫」を利用するのも一つの解決策です。貸金庫なら、盗難や火災のリスクから大切な資産を物理的に守ることができます。

「自分は大丈夫」「盗まれるはずがない」という過信は禁物です。お金を失ってから後悔しても、時間は巻き戻せません。大切な資産を危険に晒さないためにも、皆さんのご家庭での現金管理の方法を、今一度見直してみてくださいね。


執筆者:加藤隆二
現役銀行員ライター。保有資格:FP2級(個人資産相談業務)
銀行勤続30年以上の豊富な融資・預金業務の現場経験を活かし、生活に直結するお金のリアルな事情を発信し続けています。

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