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「養育費の代わりに」元夫から“月8万円の住宅ローン”を受け取っていた40代女性→3年後、銀行から届いた“一通の封書”に絶句…

  • 2026.10.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、こんにちは。現役銀行員ライターの加藤隆二です。

長く夫婦生活を続けていれば、時にはすれ違いから別の道を歩む決断をすることもありますよね。特に小さなお子さんがいる場合、「環境を変えたくない」という思いから、元夫が出ていき、妻と子が今の家に住み続けるという選択は決して珍しくありません。

しかし、その家に「元夫名義の住宅ローン」が残っていたらどうなるでしょうか。「養育費代わりに彼がローンを払う約束だから大丈夫」と安心していると、数年後に取り返しのつかない事態に陥ることがあります。

今回は、ある40代のシングルマザーが直面した厳しい現実と、そうならないための対策をお伝えします。

※事例は、個人が特定されないよう内容を一部変更しています。

「彼が払うから安心」口約束が招く3年後の悲劇

Aさん(40代・女性)は、3年前に元夫と離婚し、小学生のお子さんと一緒に元夫名義の戸建てに住み続けていました。

離婚時の取り決めで「養育費の代わりに引き続き毎月8万円の住宅ローンを支払う」という約束を交わしていたのです。しかし離婚から3年後、Aさんのもとに突然、銀行から一通の封書が届きます。

そこには「ローンが滞納されており、このままでは家を差し押さえて競売(裁判所を通じて強制的に家を売却する手続き)にかける」という信じられない内容が記されていました。

慌てて元夫に連絡しようとしたAさんでしたが、電話はつながらず音信不通に。実は元夫は再婚して新しい生活を始めており、前の家のローン支払いが滞っていたのです。名義人である元夫が支払いをしない以上、銀行としては手続きを進めるしかありません。

銀行窓口に駆け込んできたAさんは、「私たちが住んでいるのに、追い出されるんですか!困るじゃないですか!」と泣き崩れてしまいました。 

銀行の実務現場で多発する「離婚と住宅ローン」の罠

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんのようなケースは、実は私たち銀行員が窓口で何度も直面する「よくあるトラブル」の一つです。

皆さんに知っておいていただきたいのは、銀行がお金を貸している相手は、あくまで「住宅ローンを借りた人(債務者・この場合は元夫)」だということです。元夫婦間でどのような約束があったとしても、銀行には関係がありません。もし元妻が連帯保証人になっていれば、元妻にも莫大な請求がいくことになります。

名義人ではない人が住み続けること自体、住宅ローンの契約違反(ご自身が住むためのローンという用途違反など)に問われる可能性もあります。

最悪の場合、家は競売にかけられ、相場より安い価格で手放した上に残債(払い切れていないローンの残り)だけが残り、強制退去させられてしまうのです。Aさんのケースでも、すでに数ヶ月の滞納が続いていたため、このままでは親子で住む場所を失う寸前の状態でした。 

このような状態になったら、どう解決すべきか?

取り返しのつかない事態を防ぐためには、離婚時に感情論ではなく、実務的な手続きを冷静に行うことが重要です。

今回のAさんのケース、そもそも離婚時に「元夫名義のまま妻が住み続ける」という選択をしたことが最大の失敗でした。例えば「妻名義へとローンを借り換える」、あるいは「家を売却してローンを清算し、新しい住まいを見つける」という手続きにすべきだったのです。

また、養育費やお金に関する約束をする際は、単なる口約束や当事者同士のメモではなく、公証役場(公証人が法律に基づいて文書を作成する公的機関)で「強制執行認諾文言付きの公正証書」を作成することに注意すべきです。

これがあれば、万が一支払いが滞ったときに元夫の給与や財産を差し押さえるなど、法的な効力を持って自分と子どもを守ることができます。 

離婚後の生活を穏やかに守り抜くために

新しい人生への第一歩を踏み出す時こそ、足元のお金の問題をクリアにしておく必要があります。

今回は、住宅ローンが残った家に住み続けるリスクについてお話ししました。Aさんは最終的に、ご両親からの援助を受けて残債の一部を清算し、家を任意売却(競売になる前に、銀行の合意を得て一般市場で売却すること)することで最悪の競売だけは免れることができました。しかし、住み慣れた家を手放し、引っ越しを余儀なくされた傷跡は小さくありません。

皆さんの人生において、もし同じような決断を迫られることがあれば、どうか「今のままが良い」という感情だけで判断せず、専門家や銀行に相談して具体的な対策の内容を検討してください。離婚は大きなエネルギーを使いますが、その時の少しの手間が、3年後、5年後の皆さんとお子さんの未来を優しく守ってくれるはずです。


執筆者:加藤隆二

現役銀行員ライター。銀行勤続30年以上の豊富な融資・預金業務の現場経験を活かし、生活に直結するお金のリアルな事情を発信し続けています。

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