1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 「老後資金のために」1,000万円を定期預金に入れっぱなしにした50代女性→後日、銀行で告げられた思わぬ事実に“青ざめたワケ”

「老後資金のために」1,000万円を定期預金に入れっぱなしにした50代女性→後日、銀行で告げられた思わぬ事実に“青ざめたワケ”

  • 2026.10.26
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役銀行員ライターの加藤隆二です。

最近、スーパーに行くと「あれ、この商品こんなに高かったっけ?」と驚くことはありませんか。日用品から食料品まで、あらゆるものが少しずつ値上がりしているのを肌で感じる今日この頃です。

実はこういった「物価上昇」は、私たちの家計に直結するだけではなく、大切に貯めてきた「貯金」の価値にも大きな影響を与えます。

今回は、「銀行の定期預金なら絶対に安全」と信じて長年預けっぱなしにしていた女性が、ある日相談窓口で気づいてしまった「見えないお金の目減り」についてのエピソードをご紹介します。

※事例は、個人が特定されないよう内容を一部変更しています。

「減っていないから大丈夫」という安心感の罠

ある日、私が勤務する銀行の窓口に50代女性のAさんがいらっしゃいました。

「老後資金のために、1,000万円をずっと定期預金に預けているんです。元本保証だし、減っていないから安心ですよね」と、誇らしげにお話しされました。

確かに通帳の残高は1,000万円のままです。しかし私は、「Aさん、実はその1,000万円、少しずつ『価値』が減っていることにお気づきですか?」とお伝えしました。

10年後、今の1,000万円では同じものが買えなくなる?

undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「えっ!どういうことですか?残高は減っていないのに!」と驚くAさん。

私はインフレ(物価が継続的に上昇すること)について説明しました。

「例えば、今100円で買えるおにぎりが、数年後に120円になったらどうでしょう?同じ100円玉を持っていても、もうおにぎりは買えませんよね。つまり、お金の『額』は同じでも、買える『量』が減ってしまう=お金の価値が下がっているということです」

Aさんは「あっ…!確かに最近、スーパーの買い物でも1万円ですぐにお財布が空になっちゃうと思っていました」と青ざめました。

定期預金だけではインフレの波に乗り遅れる

低金利の現在、定期預金の利息だけでは物価の上昇スピードに追いつけません。

Aさんのように「投資は怖いから全部定期預金で」という方は多いのですが、この例では、「すべてを一つの銀行の定期預金に集中させるのではなく、資産の一部をインフレに強いものに分散すべきだった」と言えます。

無理のない防衛手法とは?

こういった場合は、全額をリスクのある投資に回す必要はありません。

「日常使うお金」「数年以内に使う予定のお金」「当面使う予定のないお金」の3つに分け、当面使わないお金の一部を、物価上昇に連動しやすい「個人向け国債(変動10年)」や、少額から始められる「インデックス投資(市場全体の値動きに連動する投資信託)」に振り分けることで解決(改善)できます。

皆さんも、Aさんのように「減っていないから大丈夫」と預けっぱなしにしているお金はありませんか?お金を大きく増やすことだけが投資ではありません。

今の時代は、自分の資産の「購買力(ものを買う力)」を目減りさせないための工夫が求められています。まずはご自身の大切な資産が、インフレの波に飲み込まれていないか、通帳を見直すところから始めてみてはいかがでしょうか。


執筆者:加藤隆二

現役銀行員ライター。銀行勤続30年以上の豊富な融資・預金業務の現場経験を活かし、生活に直結するお金のリアルな事情を発信し続けています。

の記事をもっとみる

注目コンテンツ