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「息子が自分で返すだろう」“奨学金400万円”の保証人になった50代父→10年後、日本学生支援機構から届いた“1通の通知”に絶句

  • 2026.11.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、現役銀行員ライターの加藤隆二です。

子供の進学は喜ばしいことですが、教育費の工面に頭を悩ませるご家庭も多いのではないでしょうか。「足りない分は奨学金で補おう。金利も低いし、本人が返すのだから大丈夫」と、深く考えずに書類にハンコを押したご経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、奨学金も立派な「借金」です。今回は、子供の奨学金の連帯保証人(債務者本人と同等の重い返済義務を負う保証人)になったことで、ご自身の老後資金が吹き飛びかねない危機に直面した50代のお父様のエピソードをご紹介します。安易な契約の先に潜むリスクと、万が一の際の正しい対処法について、銀行員の視点からお話ししましょう。

「本人が返すから」という思い込みの落とし穴

奨学金は教育のための制度ですが、貸与型の場合は将来必ず返済しなければなりません。親御さんの中にはその重大さを見落としてしまう方もいます。

私が銀行の窓口でお客様の住宅ローンや教育ローンのご相談に乗っていると、「奨学金=国からの助成金」のような感覚でお話しされる親御さんに時折お会いします。金利が低く、在学中は返済がないため、借金という意識が薄れがちになります。

しかし、金融機関の目線で言えば、借りたお金である以上、滞納すれば容赦なく厳しい取り立てや法的な措置が待っているシビアな契約なのです。

10年後に届いた「一括返還」の通知

実際に私が窓口でご相談を受けた、ある50代の男性、Aさん(仮名)の事例をご紹介しましょう。

Aさんは10年前、息子さんの大学進学時に400万円の奨学金の連帯保証人になりました。「息子が自分で返すだろうだから、親は名前を貸すだけだ」と軽く考えていたそうです。

しかし10年後、50代後半になり定年が見えてきたAさんのもとに、突然、日本学生支援機構(JASSO)から残金の一括返還を求める通知が届きました。驚いて息子さんに連絡すると、「親父、ごめん。実は非正規雇用になってしまって、もう何か月も払えなくなってしまったんだ。督促状も来ていたけど、どうしていいか分からなくて……」 と打ち明けられたのです。

連帯保証人であるAさんには、借金を肩代わりする義務が発生します。残額は約300万円でした。

「こんな大金を今すぐ払えと言われても……私の老後資金がすべて吹き飛んでしまう!」 Aさんは真っ青になり、すがるような思いで銀行の窓口へ駆け込んでこられました。

もしこのまま放置すれば、Aさん自身の給与や預金が差し押さえられる(強制的に取り立てて債権に充当される)可能性もあったのです。

返済不能になる前に知っておくべきこと

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

奨学金の返済が苦しくなった場合、絶対にやってはいけないのが「放置すること」です。

私は真っ青なAさんに、「まずは落ち着いてください。今からでも遅くありませんから、すぐに機構へ連絡して現状を説明しましょう」とアドバイスしました。

結果的に、事情が考慮されて無理のない分割返済の相談に応じてもらうことができ、Aさんの老後資金が一瞬で吹き飛ぶ最悪の事態は回避されました。

しかし、もし息子さんが滞納する前に事情を説明していれば、そもそも「減額返還制度(毎月の返済額を減らして期間を延ばす)」や「返還期限猶予制度(一定期間、返済を待ってもらう)」といった救済措置を利用でき、一括請求自体を防げたのです。

親子間のコミュニケーションが最悪の事態を防ぐ

奨学金の問題は、親子のコミュニケーション不足から大きくなることが少なくありません。

今回のAさんのケースも、息子さんが「払えない」と早めに相談してくれていれば、猶予制度を利用するなどして連帯保証人への請求を回避できたはずです。奨学金を利用する際は、身内ではなく保証機関を利用する「機関保証(一定の保証料を支払うことで連帯保証人を立てなくて済む制度)」という選択肢もあります。

しかし、どうしても親が連帯保証人になる場合は、卒業後も定期的に「返済は順調か」と声をかけることが大切です。 奨学金は子供の未来を応援するための大切なお金ですが、一歩間違えれば親子の生活を共倒れさせる危険も孕んでいます。

もしもの時は一人で抱え込まず、早めに金融機関や専門の相談窓口へ声をかけてくださいね。


執筆者:加藤隆二
現役銀行員ライター。保有資格:FP2級(個人資産相談業務) 銀行勤続30年以上の豊富な融資・預金業務の現場経験を活かし、生活に直結するお金のリアルな事情を発信し続けています。

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