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個人年金“月8万円”を受け取る予定の60代女性→「公的年金に上乗せできる」はずが…保険窓口で告げられた“想定外の事実”に絶句

  • 2026.10.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

大学卒業後、国内大手生命保険会社に35年間勤務し、営業や営業所長、企画、事務などを経験してきた「あしふみ」です。

「個人年金保険に入っているから、65歳からは公的年金に上乗せがある」

老後の生活費を考えるとき、こうした備えがあると心強いものです。ただ、同じ「年金」という名前でも、個人年金保険は公的年金のように一生受け取れるとは限りません。受け取れる期間があらかじめ決まっている契約も多くあります。

今回は、受け取り開始を目前にした64歳女性が、保険会社で初めて受取期間を知った事例をご紹介します。個人が特定されないよう、内容の一部を変更しています。

「年金」だから一生続くと信じていた

Aさん(仮名・64歳)は、30代で加入した個人年金保険の保険料を、30年近く払い続けてきました。65歳からは年96万円、月にならすと約8万円を受け取れる契約です。

「公的年金と合わせれば、なんとか暮らしていける」

退職後の家計を試算するとき、Aさんはこの8万円を、生涯続く収入として組み込んでいました。名前に「年金」とつく以上、公的年金と同じく一生受け取れるもの。そう信じて疑わなかったといいます。

窓口で告げられた「10年間」

65歳を目前に、受け取りの手続きで保険会社の窓口を訪れたAさん。書類を確認していた担当者から、こう説明を受けました。

「お客さまのご契約は10年確定年金です。65歳から10年間、年金をお受け取りいただけます」

「10年……ですか。一生ではないんですか」Aさんは絶句しました。

加入時の書類を見返すと、たしかに「確定年金」「年金支払期間10年」と記載されています。受取総額は96万円×10年の960万円。75歳を迎えるころには、この収入はなくなります。

厚生労働省の「令和7年簡易生命表」によると、65歳女性の平均余命は約24.5年です。平均どおりに暮らせば、80代後半までの10年以上を、月8万円の上乗せなしで過ごすことになります。

個人年金保険は「受取期間」で3つに分かれる

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

個人年金保険は、年金を受け取れる期間によって主に次の3種類に分かれます。

  • 確定年金:生死にかかわらず、決められた期間(10年、15年など)受け取れる
  • 有期年金:決められた期間のうち、生存している間だけ受け取れる
  • 終身年金:生きている限り、一生涯受け取れる

確定年金は期間に限りがある一方、受取期間中に亡くなっても、残りの期間分を遺族が受け取れるのが一般的です。終身年金は長生きへの備えになりますが、同じ保険料なら年金額は少なくなる傾向があります。どちらが優れているかではなく、何に備えたいかで選ぶものです。

「いくら」と同じくらい大切な「いつまで」

Aさんの誤算は、金額ではなく期間にありました。老後の収入は「いくら」と「いつまで」をセットで把握して、はじめて家計の計画に使えます。

Aさんは説明を受けたあと、次の3点を見直しました。

  • 75歳以降の生活費を、公的年金と預貯金でどうまかなうか
  • 医療費や介護費など、年齢とともに増えそうな支出の見込み
  • 年金を分けて受け取るか、まとめて受け取るか

確定年金は、契約によって残りの年金を一括で受け取れる場合があります。ただし、受取総額が分割より少なくなることがあり、税務上の扱いが変わる可能性もあります。手続きの前に保険会社で金額を確認し、税金については税務署や税理士に相談すると安心です。

最終的にAさんは、予定どおり10年間で受け取ることにしました。そのうえで、毎年の年金から一定額を取り分け、75歳以降の生活費に回す計画を立てています。

受け取り開始前に確認したい3つのこと

  1. 年金の種類:確定・有期・終身のどれか
  2. 受取期間:何歳から何歳まで受け取れるか
  3. 受取期間中に亡くなった場合の扱い:残りの年金を誰が受け取るか

いずれも保険証券や、受け取り開始前に届く案内で確認できます。わかりにくい場合は、保険会社に「私の年金は何歳まで受け取れますか」と尋ねるのが確実です。

「年金」という名前に安心せず、いつまで続く収入なのかを早めに知っておく。それが、75歳、80歳になってからの「思っていたのと違った」を防ぐ第一歩です。


※個人年金保険の年金の種類、受取期間、受取期間中に亡くなった場合の取り扱い、一括受取の可否や金額、税務上の扱いは、保険会社・商品・契約時期によって異なります。詳しくは保険証券や約款をご確認いただくか、加入先の保険会社へお問い合わせください。

執筆・監修:あしふみ
大学卒業後、国内大手生命保険会社に35年間勤務。個人・法人営業、営業所長、企画・販売促進、事務部門などを経験。FP2級の知識と保険実務の経験を生かし、保険や家計に関する情報を分かりやすく伝えている。

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