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体調不良で休職した40代女性→「傷病手当金があるから大丈夫」のはずが…社労士から告げられた予想外の事実に“絶句したワケ”

  • 2026.10.12
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

病気やケガで仕事を休まなければならなくなったとき、心配なのが休業中の収入ではないでしょうか。

「健康保険に傷病手当金があるから、給与が出なくても何とかなる」と考える方もいるかもしれません。しかし、会社を休めば誰でも受け取れるわけではなく、支給にはいくつかの条件があります。月給30万円の人なら、いったいいくら受け取れるのでしょうか?

45歳の会社員女性の相談を通じて、意外と知られていない注意点を見ていきます。

病気で会社を休めば、傷病手当金がもらえるんですよね?

そう相談に来たのは、45歳の会社員女性でした。

体調不良が続き、医療機関を受診したところ、しばらく仕事を休む必要があると判断されました。そこで女性が思い出したのが「傷病手当金」です。「給与が出ない期間も給付を受けられる制度がある」と知っていたため、少し安心したといいます。

ところが、具体的な条件を確認すると、女性は絶句しました。

「会社を休むだけでは、支給されないんですか?」

実はここに、傷病手当金で見落としやすいポイントがあります。

3日休めば支給される、ではない

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

傷病手当金は、健康保険の被保険者が、業務外の病気やケガの療養のため働くことが難しい状態で、一定の条件を満たした場合に支給されるものです。

まず重要なのが「待期」です。療養のため仕事を休み始めた日から、連続して3日間休むことで待期が完成します。この3日間には、土日・祝日などの公休日や、有給休暇を取得した日も含まれます。

そして、待期が完成した後の4日目以降について、療養のため働くことが難しい状態で、、ほかの支給要件も満たしている日に、傷病手当金の支給対象となります。

たとえば、月曜日から水曜日まで連続して休み、木曜日も仕事に就けない状態であれば、月・火・水の3日間で待期が完成し、原則として木曜日以降が支給対象です。

ただし、4日目になったから自動的に支給されるわけではありません。

「病名がつけばOK」でもない

もう一つ重要なのが、「仕事に就くことができない状態」であることです。

傷病手当金では、単に病気やケガの診断を受けたというだけでなく、療養担当者の意見などをもとに、本人の仕事内容なども考慮して、労務不能かどうかが判断されます。

たとえば、同じ病名であっても、デスクワークなのか、身体を使う仕事なのかによって、仕事への影響は異なります。

「病気になった=傷病手当金が支給される」とは限らないのです。

月給30万円なら、1日いくら?

では、45歳女性について、傷病手当金の支給開始日以前の直近12か月間の標準報酬月額の平均が30万円だったとします。傷病手当金の日額は、原則として次の計算式で求めます。30万円 ÷ 30日 × 3分の2 = 約6,667円

待期3日間を終えた後、20日間すべてについて支給要件を満たし、給与との調整もない場合、支給額は合計13万3,340円となります。

ただし、実際の支給額は標準報酬月額の状況などによって決まり、給与が支払われている場合にも調整があります。

休業期間について給与などの報酬が支払われている場合、原則として傷病手当金は調整されます。報酬の額が傷病手当金の日額を下回る場合には、その差額が支給されます。

「休めばもらえる」ではなく、条件の確認を

傷病手当金は、病気やケガで仕事を休むことになったときの生活を支える重要な制度です。一方で、「会社を休めばもらえる」「4日目から必ず給与の3分の2がもらえる」と考えてしまうと、実際の生活設計との間にズレが生じる可能性があります。

確認したいのは、

・業務外の病気・ケガなのか
・療養のため仕事に就けない状態なのか
・連続3日間の待期が完成しているか
・休業期間について給与が支払われていないか

といった点です。

また、傷病手当金は、同一の疾病または負傷について、支給開始日から通算して1年6か月が支給期間の上限です。途中で仕事に復帰するなどして支給されない期間があれば、その期間を除いて通算されます。

45歳女性も、制度そのものを知っているだけではなく、「自分の場合、支給要件を満たしているのか」を確認することの大切さを実感したのでした。

病気で仕事を休むことになったときは、自己判断だけで「もらえる」「もらえない」と決めつけず、加入している健康保険の保険者や勤務先に具体的な状況を伝え、支給要件を確認することが大切です。


執筆・監修:小泉@社労士ライター

20年以上の社労士経験を通じて、多くの相談者から「こんな制度があるとは知らなかった」「もっと早く相談しておけばよかった」という声を聞いてきた経験から、専門知識を、必要とする人に、正しく、わかりやすく届けることを大切にしている。社会保険・労働保険、公的年金をはじめ、暮らしや仕事に関わる制度について、専門家としての正確性と、生活者目線のわかりやすさを両立した情報を執筆・発信。保有資格は、社会保険労務士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士など。

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