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「子どものために」600万円を貯金した40代母→20年後、就職した娘に通帳を渡すが…税理士から告げられた一言に“絶句したワケ”

  • 2026.10.9
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出典元:PIXTA(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

今回のお話の主人公は、子どもの教育資金のために少しずつ預金をしてきた40代の女性・Yさんです。

20年間の歳月で貯まった金額は600万円。

結局、積み立てたお金に手をつけることがなかったため、そのまま娘に渡せばいいと思っていました。しかし、娘の名義=娘の財産と単純に判断はできないのです。

「教育費に使おう」と貯めていたけど

個人塾を経営しているYさん。娘が2歳になる頃、夫と相談して娘名義の口座を作成し少しずつ積み立てをすることにしました。

高校や大学の学費でまとまった資金が必要になるだろうと考えてのことでした。ところが、すべて国公立の学校に進学したこともあり預金から使う必要がありませんでした。

娘名義の口座だから、娘のお金。

そう考えて、就職を機に上京する娘に20年かけて貯めた600万円が入金された通帳を渡しました。

「娘のお金を渡しただけだから」そのときのYさんは何も問題ないと考えていました。

「それって名義預金では?」

その年の確定申告の相談中、雑談のつもりで今回の話を税理士にしたのですが…。

「話を聞く限り名義預金になりそうですね。今回通帳を渡して自由に使えるようにした時点で、600万円を贈与したことになる可能性があります」

「娘の通帳を渡しただけなのに?」

「娘さん名義であっても、娘さんが口座のお金を自由に使えず、実質的に管理していたのがYさんである場合、Yさんの財産と判断されるからですね」

このように、口座の名義人と実際の所有者が異なり、資金を出した人が実質的に管理している預金は「名義預金」と呼ばれます。

管理していたのがYさんと判断される理由

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出典元:PIXTA(※画像はイメージです)

今回の事例では、娘は口座の存在自体を知らず、通帳やキャッシュカード、印かんを管理していたのは、Yさんでした。つまり、口座を自由に使えるのはYさんであって娘ではありません。

「子どもが未成年の間は親が管理するのは問題はありません。しかし、少なくとも成人してからは、娘さんに口座の管理をさせて自由に出し入れができるようにしておいた方がよかったですね」

「毎年110万円以内の贈与は非課税じゃないの?」

毎年、娘への贈与が成立していて、その年に受けた贈与の合計額が110万円以下の場合、贈与税は原則かかりません。

ところが「名義預金」の場合は、通帳などを渡したときが贈与のタイミングになります。そうなると、税金はどうなるのか?

600万円から基礎控除110万円を差し引いた490万円に、18歳以上の子が親から贈与を受けた場合の特例税率を適用すると、贈与税は68万円です。

結果的にYさんの娘は、68万円の贈与税を納税しました。

「娘を驚かせようと思って、口座の存在を隠していたのに…まさか、それで贈与税の問題が出るなんて思いもしませんでした…」とYさんは意気消沈。

予定通り学費に使っていれば…

もし、娘名義の口座から大学の入学金や授業料を支払っていた場合は、名義預金としてYさんの口座と判断されても税金はかかりませんでした。

通常必要な教育費を必要になったタイミングで支払う場合は、非課税とされているからです。

「うちの娘が優秀で学費がかからなかったからですね…。あれ?でも、それは嬉しいことでもありますね」とYさん。

子どもの口座は子どもに任せる

子どもの口座は子ども自身に管理させ、親はサポートに徹する。そして、子ども名義の口座に入金する場合は「贈与」になるので、贈与の記録を残しておきましょう。

子ども名義の口座は、いつまでも親元で管理することなく、子どもに託すのが「名義預金」と判断されないために必要なことです。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊
国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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