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「満期になったら預け替えよう」1,000万円を“仕組預金”に入れた60代女性→3年後、窓口で発覚した“予想外の事実”に「そんな…」

  • 2026.10.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、3年前に仕組預金を始めた60代女性Aさんの体験談です。金利が上がった今こそ預け替えたいと考えたAさんが、窓口で知ったこととは。

画面に並んだ金利を見比べて、申し込んだ

先日、相談にいらした61歳のAさん。パートを続けながら、再雇用で働く夫と暮らしています。

3年前、母を亡くしたAさんは、相続で1,000万円を受け取りました。当面使う予定はなく、どこに置くか迷っていたそうです。

ネットで預金金利を調べていたとき、目に留まったのが仕組預金という商品でした。当時の定期預金は1年ものでも年0.002%。それに対して、その仕組預金は当初3年間で年0.4%です。

「桁が違うので驚きました。当分金利は上がらないだろうと思っていましたし」

申し込みは画面上で完結しました。チェック欄の先には注意事項が並んでいましたが、金利の高さに目が行き、ざっと目を通しただけだったといいます。銀行の判断で預入期間が最長10年まで延長される場合がある、という記載にも、そのときは深く気に留めませんでした。

当初の3年が来ても、満期になるとは限らない

今年、当初の3年が経過しました。預金金利はこの間に大きく上がり、1年ものの定期でも年0.5%前後になっています。

Aさんは、満期になったら預け替えようと考え、相談に訪れました。ところが説明されたのは、満期になるかどうかは銀行が決めるということでした。

仕組預金には、預入期間を延長する権利を銀行が持つタイプがあります。Aさんの契約もこれにあたり、当初3年が過ぎた時点で、銀行が延長するかどうかを判断します。

ここが肝心なところです。市場金利が上がっているとき、銀行にとっては低い金利のまま預かり続けるほうが有利になります。つまり金利が上昇している局面ほど、延長される可能性が高くなるのです。

「金利が上がったら、こちらが不利になる仕組みなんですね」

逆に金利が下がっていれば、銀行は早く返したいので延長しません。預ける側からすれば、いいタイミングでは返してもらえない、ということになります。

中途解約を申し出ても、元本割れの可能性

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

では、解約して預け替えられないのか。Aさんの問いに対する答えは、原則としてできない、というものでした。

仕組預金は、満期まで保有することが前提の商品です。銀行がやむを得ないと判断して応じる場合もありますが、そのときは解約に伴う損害金を負担することになります。経過した利息を受け取れないだけでなく、元本を下回る金額しか戻らない可能性があります。

「そんな…元本保証と聞いていたのですが」

元本が保証されるのは、満期まで預けた場合です。円建ての仕組預金は預金保険の対象でもありますが、保護されるのは1金融機関あたり元本1,000万円までとその利息。しかも利息については、同じ期間の通常の定期預金の水準までが対象で、それを超える部分は保護されません。

もう一つ、Aさんが知って驚いたことがあります。相続が発生した場合、仕組預金はそのまま相続人に引き継げず、中途解約の扱いになる商品が多いのです。このときも元本割れの可能性があります。

「母から受け取ったお金なのに、自分のときのことは考えていませんでした」

Aさんは、延長の通知を待ちながら、満期が来たときの預け先を考えておくことにしました。

自分の預金に紛れていないか、確認しておきたいこと

高い金利には、理由があります。次の点を押さえておきましょう。

  • 預入期間を延長する権利を銀行が持つタイプがある
  • 市場金利が上がっている局面ほど延長されやすい
  • 原則として中途解約できない
  • 解約に応じてもらえても元本割れの可能性がある
  • 元本が保証されるのは満期まで預けた場合
  • 利息のうち預金保険で保護される範囲には上限がある
  • 相続のときは中途解約の扱いになる商品が多い

低金利の時期に申し込んだ預金のなかに、こうした条件のものが紛れていないか、一度確認してみてください。商品の条件は金融機関や商品ごとに異なります。契約内容は商品概要説明書で確認できるほか、取引先の金融機関の窓口でも教えてもらえます。

インターネットで申し込める商品が増え、画面上で手続きが完結するようになりました。だからこそ、金利の数字だけでなく、注意事項に目を通すことが大切です。満期を決めるのは誰なのか、途中でやめられるのか、相続のときはどうなるのか。確かめてから申し込むことが、後悔しない第一歩です。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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