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「転職先でやってもらえる」“企業型DC 450万円”を放置した50代女性→2年後、窓口で知った“想定外の事実”に「確認していれば…」

  • 2026.10.21
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、転職から2年がたった50代女性Aさんの体験談です。前の会社の企業型確定拠出年金を放置していたAさんが、窓口で知ったこととは。

転職先でやってもらえると思い込んでいた

先日、老後資金の相談にいらした54歳のAさん。2年前に転職し、今の会社で働いています。

前の会社には企業型確定拠出年金がありました。退職時、人事から移換の手続きが必要だと説明を受けた記憶はあるものの、入社手続きのなかで新しい会社がやってくれるものと思い込んでいたといいます。

転職先に企業型確定拠出年金はありませんでした。そのため、自分でiDeCoに移す手続きをする必要があったのです。

「新しい会社で何も言われなかったので、済んでいるものだと思っていました」

資産は450万円ほど。老後の備えとして、受け取るときは年金形式で少しずつ受け取るつもりでいました。

6か月を過ぎると、運用できないまま手数料だけが引かれる

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

窓口で状況を確認すると、Aさんの資産はすでに国民年金基金連合会に自動移換されていました。

企業型確定拠出年金の加入資格を失った翌月から6か月以内に手続きをしないと、資産は自動的に移されます。このとき、運用していた投資信託などはすべて売却されます。

ただし、お金を受け取れるわけではありません。売却された資産は現金の状態で預かられるだけで、引き出すことも、運用し直すこともできません。そのうえ、移換されるときに手数料がかかり、4か月が経過した後は毎月98円の管理手数料が差し引かれます。増える見込みがないまま、残高だけが少しずつ減っていく状態です。

「2年近く、ただ置いてあっただけなんですね…もっと早く確認していれば…」

さらに、受け取り方にも影響する

Aさんにとって大きかったのは、もう一つの説明でした。

自動移換されている間は、通算加入者等期間に算入されません。この期間は、老齢給付金を受け取れる年齢を決めるものです。60歳から受け取るには10年以上が必要で、足りない場合は受給開始が最長65歳まで後ろにずれます。

Aさんの加入期間は、前の会社での8年ほど。自動移換された2年は数えられないため、このままでは10年に届きません。

「年金形式で受け取るつもりでしたが、そもそも受け取り始める年齢が遅くなるんですね」

しかも、自動移換された状態では、年齢が来ても給付を請求できません。受け取るには、まずiDeCoなどに移す手続きが必要です。

Aさんは、その場でiDeCoの資料を取り寄せ、移換の手続きを始めました。移換が完了すれば、その後の期間は通算加入者等期間に加算されていきます。

転職や退職のときに確認しておきたいこと

手続きを後回しにすると、時間とお金の両方を失います。次の点を押さえておきましょう。

  • 企業型DCは資格喪失の翌月から6か月以内に移換の手続きが必要
  • 転職先に企業型DCがなければ自分でiDeCoに移す
  • 放置すると国民年金基金連合会に自動移換される
  • 自動移換されると運用ができず、引き出すこともできない
  • 移換時の手数料と、4か月経過後は毎月の管理手数料がかかる
  • 自動移換中は通算加入者等期間に算入されない
  • 自動移換のままでは給付の請求ができない

自分の資産がどうなっているかは、国民年金基金連合会から届く通知で確認できます。心当たりがあれば、iDeCoを扱う金融機関や、加入していた記録関連運営管理機関に問い合わせてください。移換の手続きには1か月半から2か月半ほどかかります。

「そのうち手続きすればいい」と思い込む前に、6か月という期限を確かめておくことが、老後の受け取り方を自分で選ぶための第一歩です。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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