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「まったく気づきませんでした…」1,000万円を“定期預金”に入れた60代女性、10年後に通帳を記帳して発覚した“想定外の大誤算”

  • 2026.10.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、1年ものの定期預金を10年続けてきた60代女性Aさんの体験談です。記帳してはじめて、Aさんが気づいたこととは。

金利が上がったと聞いて、利息を確かめたくなった

先日、相談にいらした62歳のAさん。パートを続けながら、再雇用で働く夫と暮らしています。

Aさんが1,000万円を1年ものの定期預金に預けたのは、10年前のこと。自動継続にしてあり、それ以来、ほとんど意識せずに過ごしてきました。

きっかけは、預金金利が上がっているというニュースでした。自分の定期はどうなっているのか気になり、通帳を記帳してみたといいます。

「10年分の利息がまとまっているはずだと思っていました」

ところが定期預金の残高は、預けたときと同じ1,000万円のまま。利息が増えた形跡がありません。

利息は毎年、普通預金に入っていた

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

窓口で確認したところ、Aさんの契約は元金継続型でした。

定期預金の自動継続には2つの型があります。元金継続型は、満期のたびに元金だけを継続し、利息は普通預金に入金されるもの。元利継続型は、元金と利息を合わせて継続するものです。なお、呼び方は金融機関によって異なり、元金継続型を利払継続と呼ぶところもあります。

Aさんは元金継続型だったため、利息は毎年、普通預金に振り込まれていました。しかもその口座は、給与や年金が入り、生活費が引き落とされる口座と同じ。わずかな入金は、日々の出入りに紛れていたのです。

「使ってしまっていたんですね。まったく気づきませんでした」

もっとも、この10年の大半は超低金利の時代でした。1年ものの金利が年0.002%だった時期は、1,000万円でも利息は年200円ほど。元利継続にしていたとしても、増え方に大きな差は出ませんでした。

これから先は、設定の違いが効いてくる

状況が変わったのは、ここ2年です。日本銀行の利上げを受けて預金金利の引き上げが相次ぎ、2026年9月の利上げを受けて、メガバンクは11月から普通預金金利を0.5%に引き上げると発表しています。

金利が上がれば、受け取る利息も増えます。たとえば1,000万円を年0.6%で預けたとすると、1年の利息は6万円ほど。これを元金に組み入れていけば、翌年は元金が増えた分だけ利息も増えます。同じ金利が10年続いたとすると、元金継続のままより2万円近く多く受け取れる計算です。

「使う予定のないお金なら、元利継続のほうがよさそうですね」

元金継続と元利継続は、窓口やインターネットバンキングで変更できます。満期日が近づいたタイミングなら、手続きもしやすいでしょう。

一方、利息を生活費の足しにしたい人にとっては、元金継続型のほうが使いやすい面もあります。どちらが正解というものではなく、そのお金をどうしたいかで選ぶことになります。

Aさんは、定期預金を元利継続に変更しました。あわせて、利息が入金される普通預金を生活費の口座とは別にしておけば、使ってしまうこともなかったと振り返っています。

定期預金を続けているなら確認しておきたいこと

預けっぱなしになっているなら、一度確かめてみましょう。次の点を押さえておきましょう。

  • 自動継続が元金継続型か元利継続型かを確認する
  • 継続方法の呼び方は金融機関によって異なる
  • 利息がどの口座に入金されているかを確かめる
  • 利息の入金先が生活費の口座だと気づきにくい
  • 使う予定がないなら元利継続で利息も運用に回せる
  • 生活費に充てたいなら元金継続という選び方もある
  • 継続方法は窓口やインターネットバンキングで変更できる

契約内容は通帳や取引明細で確認できるほか、取引先の金融機関の窓口でも教えてもらえます。金利や手数料の条件は金融機関ごとに異なるため、変更の手続きとあわせて確認しておくと安心です。

「預けておけば増えていく」と思い込む前に、利息がどこへ行っているのかを確かめることが、金利が動く時期にお金を増やす第一歩です。

※試算金額はすべて税引前です。実際には利息に対して20.315%の税金がかかります。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。


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