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自宅で“残高80万の通帳”を発見した50代女性→「銀行に行けば下ろせる」と思いきや…後日、窓口で判明した“予想外の事実”に驚き

  • 2026.10.14
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、母親の通帳を整理していた50代女性Aさんの体験談です。引き出しの奥から出てきた1冊の通帳が、思わぬ手間を生んだ理由とは。

引き出しの奥から出てきた、残高80万円の通帳

先日、相談にいらした52歳のAさん。78歳の母親と同居しており、夏休みを使って家の中を片づけたと話してくださいました。

きっかけは、母親がいくつの口座を持っているのか、Aさん自身も把握できていなかったことです。この機会に整理しようと持ちかけ、通帳を集めてみました。

出てきたのは7冊。そのうち1冊が、Aさんの記憶にないものでした。母親に尋ねると、昔ボーナスを貯めていた口座で、長いこと使っていないといいます。最後の記帳は12年前。残高は80万円ありました。

「残高が書いてあるのだから、銀行に行けば下ろせると思っていました」

後日、Aさんは母親に付き添って銀行の窓口を訪れます。

10年以上動きがないと、休眠預金になる

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

窓口で確認してもらうと、この口座は休眠預金等として扱われていることがわかりました。

2018年に施行された休眠預金等活用法では、入出金などの取引が10年以上ない預金は休眠預金等とされ、預金保険機構に移管されます。移管された資金は、最終的に民間の公益活動に活用される仕組みです。

「国に取られてしまうのかと思いました」

そうではありません。移管された後も、取引のあった金融機関で手続きをすれば、元本と利息を引き出せます。口座が消えてなくなるわけではないのです。

ただ、Aさんの母親の場合、事前の通知が届いていませんでした。残高が1万円以上の預金については、休眠預金等になる前に金融機関から通知が送られます。この通知を受け取れば、そこから10年は休眠預金等になりません。母親は10年ほど前に引っ越しており、この口座の住所変更をしていなかったため、通知が届かなかったのです。

その日は書類がそろわず、出直すことに

引き出しの手続きには、通帳と届出印のほか、本人確認書類が必要です。さらにAさんの母親は、登録されている住所が現住所と違うため、住所変更の手続きもあわせて行うことになりました。

ところが、持参したのは健康保険の資格確認書だけ。顔写真付きの本人確認書類がありませんでした。母親はマイナンバーカードを作っておらず、運転免許証も数年前に返納していたのです。

必要な書類の種類や組み合わせは金融機関によって異なりますが、顔写真のない書類だけでは手続きが進まないことも珍しくありません。結局その日は終わらず、後日あらためて出直すことになりました。

「お金が戻ってくるのは安心でしたが、こんなに手間がかかるとは思いませんでした」

母親は80歳近い年齢です。もし本人が窓口に出向けない状態になっていたら、手続きはさらに複雑になっていたでしょう。

使っていない口座で確認しておきたいこと

眠っている口座があるなら、早めに動くことです。次の点を確認しておきましょう。

  • 10年以上取引のない預金は休眠預金等として移管される
  • 移管されても取引のあった金融機関で引き出せる
  • 残高1万円以上なら事前に通知が送られる
  • 住所が古いままだと通知が届かない
  • 引き出しには通帳、届出印、本人確認書類が必要
  • 住所が変わっていれば変更手続きもあわせて必要

必要な書類は金融機関によって異なるため、出向く前に取引のあった金融機関へ問い合わせておくと確実です。休眠預金等の仕組みについては、金融庁や預金保険機構のホームページでも確認できます。

「残高があるのだから大丈夫」と考える前に、使っていない口座の住所が今のものになっているかを確かめることが、余計な手間を防ぐ第一歩です。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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