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「半年複利でお得」500万円を“郵便局の定額貯金”に入れた60代女性→1年後に解約するが…窓口で提示された“利息”に絶句したワケ

  • 2026.10.14
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPで預貯金と老後資金の相談を数多く受けてきた柴田です。

郵便局の定額貯金は「半年複利でお得」と聞いて選ぶ方が多い商品です。

ただし、その「お得」がどんな条件で成り立つのかまで知っている方は、あまり多くありません。今回は、定額貯金を1年で解約した60代のAさんのお話です。

「複利なら置いておくだけで増える」

Aさん(60代女性)は昨年の秋、ご主人の退職金のうち500万円ほどを、郵便局の定額貯金に預けました。

窓口のポスターには「半年複利」の文字。「複利なら利息に利息がついて、どんどん増えるはず」と考えたそうです。その後、ニュースで「金利を引き上げる」と知り、「私の定額貯金も増えているはず」と安心していました。

今年の秋、まとまったお金が必要になり、定額貯金を解約することにしました。窓口で提示された利息は、税金を引いて9,169円。「3万円くらいは付いていると思っていました」。Aさんはしばらく言葉が出なかったそうです。

金利は「預けていた期間」で決まる

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

相談に来られたAさんに、私は定額貯金の仕組みを説明しました。

定額貯金は、預けてから6か月経てばいつでも払い戻せる貯金で、最長10年預けられます。ただし金利は一律ではありません。預けてから3年までは6か月ごとに段階が区切られていて、払い戻すまでの期間に応じた金利が、預けた日にさかのぼって適用されます。

Aさんが預けた2025年秋の金利は、3年以上預けた場合で年0.32%でした。一方、1年で払い戻した場合に適用されるのは、1年以上1年6か月未満の段階の年0.23%です。ポスターで目立つ金利は、長く預けた場合の数字だったのです。

さらに、定額貯金の金利は預けた時点で決まり、その後の金利の引き上げは反映されません。2026年8月から3年以上の金利は年0.71%に上がりましたが、Aさんの貯金には関係がありませんでした。

「複利の効果」は1年でたった6円

では、半年複利の効果はどれくらいあったのでしょうか。私が計算してみると、500万円に年0.23%で1年間に付く利息は、単利なら1万1,500円、半年複利なら1万1,506円です。複利の効果は、わずか6円でした。

複利が力を発揮するのは、金利が高いときや、預ける期間が長いときです。今くらいの金利で1年だけ預けるなら、単利とほとんど変わりません。

使う時期でお金の置き場所を分ける

定額貯金が向いているのは、いつ使うか決まっていないけれど、当面は手をつけない予定のお金です。長く置けば金利の段階が上がり、急に必要になったときは6か月後から引き出せます。

反対に、リフォームや車の買い替えなど、使う時期が決まっているお金は、期間の合う定期貯金や定期預金のほうが有利なことがあります。

なお、1年以上使わないお金なら、個人向け国債も選択肢です。元本割れを避けつつも預金以上の金利が期待できるため、リスクを取りたくない人に向いています。

まとめ

Aさんは、残りの退職金を「1年以内に使うお金」「数年は使わないお金」に分けて、預け先を見直すことにしました。「複利という言葉に安心して、何年預けるかを考えていませんでした」と話していました。

金利の表示を見るときは、その金利が何年預けた場合の数字なのかを必ず確かめてください。そして、お金を使う時期から逆算して預け先を選ぶ。それだけで、受け取れる利息は変わります。


執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。

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