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退職から3週間で再就職した50代女性→「手当がもらえて得」喜んでいたが…ハローワークで告げられた条件に“肩を落としたワケ”

  • 2026.10.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元ハローワーク職員の柴田です。

「失業給付をもらい切るより、早く再就職したほうが手当がもらえて得」。この理解は正しいのですが、一つだけ例外があります。それを知らないと、本来もらえるはずの数十万円を逃します。

今回は、退職から3週間で転職先を決めた50代のAさんのお話です。

「早く決まったから、手当は多いはず」

Aさん(50代女性)は今年の春、15年勤めた会社を自己都合で退職しました。ハローワークで手続きを済ませ、所定給付日数は120日。基本手当の日額は約5,000円でした。

手続きのとき、「早く再就職すると、残りの日数に応じて再就職手当が出る」と聞いたAさんは、すぐに動きました。知人から「うちの会社で事務を探している」と声をかけられ、面接を経て、退職から3週間後には正社員としての採用が決まったのです。

「120日分をほとんど残して決まったのだから、手当はたっぷりもらえるはず」。そう思ってハローワークに報告に行くと、担当者から「今回の就職では、再就職手当の対象になりません」と告げられました。

給付制限中の就職は「紹介経由」が条件

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

再就職手当は、基本手当の支給残日数を所定給付日数の3分の1以上残して、1年を超えて働く見込みのある安定した仕事に就いた場合などに支給されます。

具体的な計算式は、以下のとおりです。

  • 残日数が3分の2以上:基本手当日額×残日数×70%
  • 残日数が3分の1以上:基本手当日額×残日数×60%

Aさんは、「5,000円×120日×70%」で、42万円程度受け取れるだろう、と考えていたそうです。

ところが、自己都合で退職して給付制限がある人には、もう一つ条件があります。7日間の待期が終わったあとの1か月間は、ハローワークか、国の許可や届け出のある職業紹介事業者の紹介で就職した場合しか、再就職手当の対象にならないのです。

Aさんの入社日は、待期が終わって2週間後。知人の紹介で、ハローワークを通していません。この「1か月以内」と「紹介経由でない」の2つが重なったため、手当は出なくなったのです。

前からあるルールだが勘違いが絶えない

この条件は昔からあるものですが、2025年4月から自己都合退職の給付制限が原則1か月に短縮されたことで、意味合いが変わりました。給付制限の期間と、紹介経由が条件になる期間が、ちょうど重なるようになったのです。

つまり、自己都合で退職した人が給付制限中に就職を決めるなら、ハローワークか職業紹介事業者を通すことが、再就職手当の条件になります。知人の紹介や、求人サイトから自分で応募した就職は、どれだけ早く決まっても対象外です。

筆者がハローワークで勤務していたころ、再就職手当は不支給になる原因でもっとも多かったのが「給付制限期間中の自己就職」でした。多くの方が、詳細な条件を確認せず「もらえると思っていたのに、もらえなかった」と落ち込んでしまう場面を見てきたため、注意しましょう。

「早く決める」の前に、経路と時期を確認する

早く再就職するほど再就職手当が多くなる、という原則は変わりません。ただし、自己都合で退職した方は「いつ」「どの経路で」決めるかで、結果が大きく変わります。

内定をもらった時点で、入社日を決める前にハローワークに相談してください。「この就職は再就職手当の対象になりますか」と聞けば、その場で答えてもらえるはずです。

まとめ

Aさんは「早く決めることばかり考えて、決め方に条件があるとは思いませんでした」と話していました。

転職活動中の方は、求人票の経路を意識してください。自己都合退職なら、待期満了から1か月間はハローワークの紹介を使う。それだけで、数十万円の手当を受け取れるかどうかが変わります。


執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。

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