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「金利が日本の預金の10倍」“米ドル定期預金”に100万円を入れた40代女性→1年後、円に戻すと…受取額を見て“言葉を失ったワケ”

  • 2026.10.27
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPで預貯金と資産運用の相談を数多く受けてきた柴田です。

円安が続く中で、「米ドルの金利は日本より高い」と聞いて外貨預金に関心を持つ方が増えています。ただ、金利の数字だけを見て始めると、思わぬところでお金が減ります。

今回は、米ドルの外貨預金に100万円を預けた40代のAさんのお話です。

「日本の預金より10倍以上の金利」に心が動いた

Aさん(40代女性)は昨年の秋、銀行の窓口で米ドルの定期預金を勧められました。金利は1年もので年3%。当時の日本の定期預金は年0.25~0.3%ほど(金融機関によって異なります)でしたから、10倍の金利です。「円安のうちに外貨で増やしておきたい」と、貯金の中から100万円を預けました。

Aさんの頭の中では、「100万円の3%で、1年後には3万円くらい増えるはず」という計算でした。

ところが今年の秋、満期を迎えて円に戻すと、受け取った金額は約100万3,600円。「想定よりも明らかに少ない...」。Aさんは窓口でしばらく言葉が出なかったそうです。

円と外貨の交換には「2つのレート」がある

相談に来られたAさんに、私は外貨預金の仕組みを説明しました。

円を外貨に替えるときは「TTS」、外貨を円に戻すときは「TTB」という、異なるレートが使われます。この2つのレートの差が、銀行の為替手数料です。大手銀行の窓口で米ドルを扱う場合、仲値に対して片道1円、往復で2円前後の手数料がかかるのが一般的です。

Aさんが預けた日の仲値は1ドル150円でしたが、実際の交換レートは151円。100万円は約6,623ドルになりました。これに年3%の利息(税引き後で約158ドル)が付き、満期時の残高は約6,781ドルです※。

ところが円に戻した日の仲値は149円で、1円の円高になっていました。TTBはそこからさらに1円低い148円です。6,781ドルに148円を掛けると、約100万3,600円。これがAさんの受取額でした。

※利息には20.315%(所得税・復興特別所得税および住民税)が課税されます

手数料と円高で利息の8割以上が消えた

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

私が計算してみると、Aさんが1年で受け取った利息は、税引き後で約158ドル、円に戻したときのレート(148円)で換算すると約2万3,400円です。

一方、元本にかかった往復の為替手数料は約1万3,200円。1円の円高による元本の目減りが約6,600円。合わせて約2万円が利息から差し引かれ、手元に残ったのは約3,600円でした(金額は概算)。

「米ドルの金利は高い」という点は正しくても、手数料と為替変動を差し引いた手取りまで計算していなければ、増えるかどうかはわかりません。Aさんの場合、1年間の成果は3,600円。日本の定期預金(税引き後利息:約2,390円)と比べても、大きなリスクを負った割にはわずかな差しかつかなかった計算です。

手数料は「同じ銀行でも入口で違う」

それでも外貨預金をしたい方に、私がお伝えしているのは手数料の比べ方です。同じ銀行でも、窓口では片道1円、インターネットバンキングなら片道25銭というように、申し込み方法で手数料が大きく違うことがあります。ネット銀行では、さらに安いケースが見られます。

仮にAさんが片道25銭の手数料で同じ取引をしていれば、受取額は約101万3,700円。1万円ほど結果が変わります。金利を比べるときは、必ず為替手数料もセットで確かめてください。

まとめ

Aさんは「金利の数字しか見ていませんでした。両替に手数料がかかることは、海外旅行で知っていたはずなのに」と話していました。

外貨預金は、金利ではなく「手数料と為替を差し引いた円の手取り」で考える商品です。始める前に、預けるときと戻すときのレートを窓口で確かめ、1年後にいくらで戻ってくるかを自分で計算してみてください。


執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。

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