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亡き父のスマホから“見慣れない口座”を見つけた50代娘→銀行窓口で確認したところ…判明した“驚きの事実”に「知りませんでした…」

  • 2026.10.27
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、父の遺品整理でネット銀行の口座を探した50代女性Aさんの体験談です。IDもパスワードも分からないなか、Aさんがたどり着いた方法とは。

通帳のない口座が、スマホの中にあった

先日、相続の手続きで窓口にいらした51歳のAさん。パートをしながら、弟と二人で父の相続を進めているところだと話してくださいました。

78歳だった父は、母と二人暮らし。几帳面な人で、通帳はまとめて引き出しにしまってありました。地元の銀行が2行、ゆうちょ銀行が1つ。それぞれ手続きを進めていました。

ところが、父のスマートフォンを整理していたとき、Aさんは見慣れないアイコンに気づきます。通帳のある3行とは違う、ネット銀行のアプリでした。

「そんな口座があるなんて、母も知りませんでした」

開こうとしても、IDもパスワードも分かりません。父は何も書き残していませんでした。

IDが分からなくても、手続きはできる

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんが窓口で尋ねたのは、どうやって調べればいいのかということでした。

まず伝えたのは、相続の手続きにIDやパスワードは必要ないということです。相続人であることを戸籍で証明できれば、口座の有無や残高を確認し、手続きを進められます。ログインできるかどうかとは別の話なのです。

では、どの銀行に口座があるかをどう調べるか。手がかりはいくつかあります。スマートフォンのアプリ一覧やブラウザのブックマーク、メールの受信履歴、ほかの口座の入出金記録、確定申告の控えなど。ネット銀行は郵便物が届かないことも多く、こうした記録が頼りになります。

Aさんの場合、アプリで銀行名が分かっていました。父のメールを銀行名で検索すると、口座開設時の案内や取引の通知が残っていたといいます。

「このメールがなければ、本当に口座があるのかも確信が持てませんでした」

Aさんはその銀行の相続窓口に連絡し、必要書類を取り寄せました。残高は500万円ほど。普通預金に置かれたままでした。

全国の口座をまとめて探す制度もある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

もう一つ、担当者が紹介した方法があります。

2025年4月から、預金保険機構の相続時預貯金口座照会という仕組みが始まりました。受付をしている金融機関の窓口など1か所に申し込めば、全国の金融機関にある口座の有無をまとめて調べられます。取引のない金融機関でも申し込めます。手数料は1件5,060円(税込)で、結果が届くまで1か月ほどかかります。申し込める方法は金融機関によって異なります。

ただし条件があります。通知されるのは、金融機関名・支店名・口座の種類・口座番号まで。口座番号まで分かるので、その後の各銀行での手続きは進めやすくなりますが、残高や取引履歴は分かりません。そして対象になるのは、亡くなった人がマイナンバーを届け出ていた口座だけです。

このマイナンバーの届け出は、預貯金口座付番制度といいます。手続きは金融機関の窓口か、マイナポータルの「金融機関へのマイナンバーの届出申請」から行います。

ここで誤解しやすいのが、投資信託や株式の取引でマイナンバーを提出した経験がある人です。証券取引での告知と、この預貯金口座への付番は別の制度。どちらか一方をしていても、もう一方が済んでいることにはなりません。届け出は任意で、本人が申し出なければ付番されないため、実際には届け出ていない人のほうが多いのが実情です。

届け出のない口座は、この照会では見つかりません。その場合は、手がかりをもとに個別の銀行へ問い合わせることになります。

「調べる方法があると知っているだけでも、だいぶ違いますね」

Aさんは、自分自身のネット銀行についても、口座の一覧を作って家族に伝えておくことにしました。

ネットの口座を遺す前に確認しておきたいこと

通帳のない取引が増えています。次の点を押さえておきましょう。

  • 相続手続きにIDやパスワードは必要ない
  • 相続人であることを証明できれば口座の有無を確認できる
  • アプリ、メール、ほかの口座の入出金が手がかりになる
  • 2025年4月から全国の口座をまとめて照会できる制度がある
  • 照会で分かるのは口座の所在(金融機関名・支店名・口座番号など)で、残高は含まれない
  • マイナンバーを届け出ていない口座は照会の対象外
  • 証券取引での告知と、預貯金口座への付番は別の制度
  • 金融機関名の一覧を家族に伝えておく

口座の照会や相続の手続きについては、取引のある金融機関や、預金保険機構の案内で確認できます。手続きが複雑な場合は、弁護士や司法書士、税理士に相談してください。

「通帳がないと分からない」とあきらめる前に、調べる手立てがあることを知っておくことが、遺された家族の負担を減らす第一歩です。


執筆・監修:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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