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マイホーム購入で親から“1,000万円”もらった30代娘→「税金はかからない」はずが…1年後、税務署から届いた“1通の通知”に絶句

  • 2026.10.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPで住宅購入や家計の相談を受けてきた柴田です。

住宅価格が上がる中で、親から資金援助を受けてマイホームを買う方が増えています。

そのときに有効活用できるのが、住宅資金の贈与を非課税にする特例です。ただし、この特例には見落とされやすい条件があります。今回は、親から住宅資金の援助を受けた30代のAさんのお話です。

「1,000万円まで非課税」と聞いて安心していた

Aさん(30代女性)は昨年の春、ご主人と一緒に新築の一戸建てを購入しました。住宅ローンの控除を活かすために、省エネ性能の高い住宅にしたそうです。頭金として、Aさんのご両親から1,000万円の援助を受けました。

住宅メーカーの担当者からは、「親御さんから住宅資金の援助を受けるとき、省エネ住宅なら1,000万円まで非課税ですよ」と説明を受けていました。「非課税なら、税金の手続きはいらないだろう」。Aさんはそう考え、何もしませんでした。

ところが今年の夏、税務署から1通の書類が届きました。家を買ったときの資金の出どころを尋ねる内容です。その後、税理士に相談したAさんは、贈与税が約177万円かかると聞かされ、言葉を失いました。

非課税の特例は「申告して」初めて使える

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

相談に来られたAさんに、私は特例の条件を説明しました。父母や祖父母から住宅を買うための資金を受け取った場合、省エネ等住宅なら1,000万円、それ以外の住宅なら500万円まで贈与税が非課税になります。2026年12月31日までの贈与が対象です。

ただし、この特例を使うには、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までに、贈与税の申告書を税務署に提出する必要があります。残念ながら、自動適用ではありません。

税金がゼロになる場合でも、申告は必要です。申告書には、戸籍の謄本や住宅の売買契約書の写し、省エネ等住宅であることを証明する書類などを添付します。

そして、この期限を過ぎてから申告しても、特例は使えません。Aさんは申告期限の3月15日を過ぎていたため、非課税の特例を受けられなくなっていたのです。

この制度のこわいところは、期限を1日でも過ぎると特例が使えなくなり、あとから救済してもらう仕組みもない点です。期限内に申告していれば贈与税はゼロで済んだのに、申告書の提出が1日遅れただけで、1,000万円が通常の贈与として課税の対象になってしまいます。

特例が使えないと贈与税が約177万円

では、特例が使えない場合の贈与税はいくらになるのでしょうか。私が計算してみました。

1,000万円から、贈与税の基礎控除110万円を引いた890万円が課税の対象です。父母から18歳以上の子への贈与には、税率が低めの「特例税率」が使えます。890万円に30%を掛けて90万円を引くと、贈与税は177万円になります。

さらに、期限を過ぎた申告には、延滞税や無申告加算税がかかります。税務署の調査の通知を受ける前に自分から申告すれば、無申告加算税は5%に軽くなります。Aさんの場合は約9万円です。

「非課税」は「手続き不要」ではない

非課税の特例と聞くと、何もしなくてよいように感じるかもしれません。しかし実際には、申告することで初めて非課税になる制度が多くあります。住宅資金の贈与のほか、相続税の配偶者の税額軽減なども、申告が条件です。

親から援助を受ける予定がある方は、贈与を受けた年の翌年3月15日を、カレンダーに書き込んでおいてください。必要な書類もそろえるのに時間がかかるため、年明けすぐに準備を始めると安心です。

まとめ

Aさんは税理士に依頼して期限後申告を行い、贈与税の納付について税務署に相談しています。「非課税という言葉だけで安心して、条件を確認していませんでした」と話していました。

援助する側のご両親も、「申告は済んだ?」と一声かけてあげてください。そのひと言で、177万円の負担を防げます。


執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。


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