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投資信託で“360万円”積み立てた40代女性→「積立は放置が正解」ほったらかしにするが…10年後、残高を確認して“目を疑ったワケ”

  • 2026.10.14
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPで資産運用の相談を数多く受けてきた柴田です。

「積立投資はほったらかしでいい」。投資を始めるときによく聞く言葉で、基本的には正しい考え方です。ただし、ほったらかしにしてよいのは「売り買い」のことで、「中身の確認」まで忘れてよいわけではありません。

今回は、10年間積み立てを続けてきた40代のAさんのお話です。

「株式6対債券4」で始めた積立

Aさん(40代女性)は10年前、証券会社で積み立て投資を始めました。毎月3万円のうち、米国株の投資信託に1万8,000円、国内債券の投資信託に1万2,000円。株と債券を6対4に分けたのは、「値動きの大きい株だけでは不安だから」という理由でした。

その後は「積立は放置が正解」という言葉を信じ、残高をほとんど見ずに過ごしてきました。

ところが今年、知人に「米国株が大きく下がったら、どれくらい減るの?」と聞かれ、10年ぶりに残高を確認したAさんは目を疑います。積み立てた元本の合計は360万円。ここ数年は株式市場が好調だった影響もあり、評価額は約750万円に増えていました。ただし、そのうち約600万円が米国株で、資産のおよそ8割が米国株になっていたのです。

値上がりした資産ほど比率が大きくなる

相談を受けて、私はAさんに「配分のずれ」の仕組みを説明しました。

複数の資産を積み立てていると、値上がりした資産の比率が年々大きくなります。Aさんの場合、この10年で米国株が大きく値上がりした一方、国内債券はほとんど増えていません。毎月の積立額は6対4のままでも、評価額で見ると8対2に変わっていました。

「分散しているつもり」でも、実際には米国株に資産が集中していたのです。

今回は、ここ数年の株式市場が好調だったために、米国株の比率が大きくなりました。反対に、株価が長く低迷すれば株の比率が下がり、債券の比率が上がることもあります。どちらの場合も、放っておくと最初に決めた配分からずれていく点は同じです。

下落したときの影響を計算すると

では、この偏りはどれくらいのリスクになるのでしょうか。私が計算してみました。

仮に米国株が30%下落した場合、Aさんの米国株600万円は420万円になり、180万円減ります。資産全体の750万円から見ると、約24%の減少です。

一方、同じ750万円を当初どおり6対4で持っていた場合、米国株は450万円です。30%下落しても減るのは135万円で、資産全体の約18%にとどまります。配分のずれが、知らないうちにリスクを大きくしていたのです。

年に1回の頻度で配分を確認する

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

配分を元に戻すことを「リバランス」といいます。おすすめしているのは、年に1回、誕生日やボーナスの月など、時期を決めて配分を確認する方法です。

あくまで筆者の考えですが、リバランスを頻繁に行う必要はありません。値動きのたびに売り買いをすると手間がかかるうえ、NISA以外の口座では売却益に税金もかかります。1年に1回、配分が目標から大きくずれていないかを確かめる程度で十分です。

目標の配分は、一度決めたら変えてはいけないものではありません。たとえば、10年後に子どもの教育費として使う予定があるなら、使う時期が近づくにつれて株の比率を下げていくのも一つの考え方です。大切なのは、今の配分が自分の決めた目標とずれていないかを、定期的に確かめることです。

債券を含めないシンプルなポートフォリオもあり

リバランスの手間を減らしたい方には、債券を使わず、「現金(預貯金)」と「株式」の2つで資産を持つ方法もあります。株式は投資信託で積み立て、値下がりへの備えは預貯金で持つという考え方です。

この方法なら、リスクの大きさは「現金をどれだけ持つか」で調整できます。値下がりが不安なら預貯金を多めに残し、余裕が出てきたら株式の積立額を増やす、といった具合です。預貯金は値動きしないため、配分を整えるときも積立額や預け入れ額を変えるだけで済み、投資信託を売り買いする手間はほとんどかかりません。

仕組みがシンプルな分、今どれだけのリスクを取っているのかも把握しやすくなります。

まとめ

Aさんは今後年に1回、配分を確認することにしました。「放置していいのは、売り買いのことだったんですね」「現金と株式だけのほうが、シンプルで自分に向いているかもしれません」と話していました。

積立投資を長く続けている方は、一度、資産ごとの評価額と比率を確認してみてください。始めたときの配分と比べることで、今どれだけのリスクを抱えているのかが見えてきます。


参考:
NISAを知る(金融庁)
資産形成の基本(金融庁)

執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。


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