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「もう紙切れでしょ」母のタンスで“定額貯金300万円の証書”を見つけた50代娘→郵便局で告げられた“驚きの事実”に「えぇ!?」

  • 2026.10.27
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、亡くなった母の遺品を整理していた50代女性・Aさん(仮名)の体験談です。

「こんなに古い証書なら、もう紙切れでしょう」

そう思っていたAさんでしたが、念のため郵便局の窓口に持って行くと、思いがけない一言を告げられます。古い郵便貯金の証書が見つかったときに知っておきたい仕組みをご紹介します。

タンスの奥から出てきた証書

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんの母は、今年の春に86歳で亡くなりました。相続人は、Aさんと兄の2人です。

母は亡くなる3年ほど前から認知症が進み、施設で暮らしていました。その間、実家は空き家になっていました。

遺品を整理していると、タンスの引き出しの奥から、封筒に入った定額郵便貯金の証書が見つかりました。預けた日は1994年、額面は300万円です。

定額郵便貯金は預けた日から10年で満期を迎えるため、2004年には満期になっていたことになります。

母は、この貯金のことを家族に一度も話していませんでした。

「30年以上前の証書なんて、もう紙切れでしょう」

Aさんはそう思いましたが、念のため近くの郵便局に持って行くことにしました。

「この貯金は、権利が消滅しています」

窓口の担当者は証書を確認すると、こう説明しました。

「この貯金は、すでに払い戻しを受ける権利が消滅しています」

郵政民営化(2007年10月1日)より前に預けた定額郵便貯金は、満期から20年たっても払い戻しがないと、催告書が送られます。その後2か月以内に請求がなければ、権利が消滅します。

Aさんの母の貯金は、満期から20年以上がたち、この期限を過ぎていました。

こうした郵便貯金などの権利消滅額は、2025年度だけで143億円にのぼります。

「やっぱり、もう受け取れないのね」

Aさんは肩を落としました。

「事情によっては、払い戻せる場合があります」

ところが、担当者はこう続けました。

「ただ、事情によっては、払い戻しに応じられる場合があります」

思いがけない説明に、「えぇ!?」Aさんは顔を上げました。

2024年1月から取り扱いの基準が見直され、権利が消滅した後でも、真にやむを得ない事情があれば、払い戻しに応じています。たとえば、本人の判断する力が十分でなかった場合や、病気などのやむを得ない事情で住所の変更を届け出られず、催告書が届かなかった場合などです。

2025年度には、1,777件・11.6億円の払い戻しが認められました。

Aさんは、催告書が送られたころ、母は認知症が進んで施設に入っており、催告書に気づいたり、自分で手続きをしたりできる状態ではなかったことを伝えました。そして、相続の書類をそろえて申し出ることにしました。

「捨てなくて本当によかった」

古い証書は、捨てる前に相談を

権利が消滅した後の払い戻しは、事情を確認したうえで判断されるため、必ず認められるわけではありません。それでも、相談しなければ、受け取れる可能性はなくなります。

古い郵便貯金の証書が見つかったときは、次の点を確認してみてください。

・証書は捨てずに保管する

・郵便局の貯金窓口か、ゆうちょ銀行の店舗で相談する(証書をなくしていても調べてもらえます)

・本人が施設に入っていたなど、受け取れなかった事情を伝える

親が元気なうちに、古い通帳や証書を一緒に確認しておくことも大切です。

「もう紙切れ」と決めつけず、古い証書が見つかったら、まず窓口で相談することが大切です。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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