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「当面使う予定はないし…」“800万円”を定期預金に預けた60代女性→3年後、通帳に記帳された“利息の額”を見て「うそでしょ…」

  • 2026.10.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、3年前に5年ものの定期預金を契約した60代女性・Aさん(仮名)の体験談です。

「途中で解約したら損をするだけ。満期まで待つしかない」

そう考えていたAさんでしたが、通帳に記帳された利息を見て銀行に相談したところ、思いがけない説明を受けます。金利が上がった今だからこそ確かめておきたい、定期預金の解約のルールをご紹介します。

800万円を5年の定期預金に

64歳女性のAさんは、夫と2人で暮らしています。

2023年10月、Aさんは退職金の一部を含む800万円を、大手銀行の定期預金に預けました。預入期間は5年です。

当時、5年ものの金利は年0.002%でした。

「利息はほとんどつかないけれど、当面使う予定はないし、銀行に預けておいたほうが安心よね」

Aさんはそう考え、満期を迎える2028年まで預けたままにする予定でした。

通帳に記帳された利息は「90円」…

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

今年の10月、Aさんは通帳を記帳しました。

Aさんが選んだ単利型の5年ものでは、1年ごとに、利息の一部が中間利息として支払われます。中間利息は、年0.002%の70%の利率で計算されます。通帳に記帳されていた利息は、税金を差し引いて90円でした。

「うそでしょ…」Aさんは絶句しました。

一方、ニュースでは預金金利の引き上げが続いています。同じ銀行の5年ものの金利は、10月21日時点で年1%ほどです。

「今から預ける人は、私の約500倍の金利なのね…」

それでも、Aさんはすぐに解約しようとは思いませんでした。途中で解約すると利息が減ると聞いていたためです。

ただ、念のため銀行の窓口で相談することにしました。

「今、解約されたほうが利息は多くなります」

そこで担当者から告げられた言葉に、Aさんは耳を疑いました。

「今、解約されたほうが、受け取る利息は多くなります」

この銀行の定期預金では、満期前に解約すると「期限前解約利率」が適用されます。預けてから3年以上4年未満の場合は、預けた日の3年ものの金利の70%です。Aさんの場合、もとの金利がとても低いため、この期限前解約利率はほぼゼロです。

ところが、商品の説明書には、解約日の普通預金の金利を下回らないという決まりがあります。同じ日の普通預金の金利は年0.40%です。

そのため、預けてから3年たった今解約すると、年0.40%で利息が計算されます。

800万円を3年間預けた場合の利息は、税引前で約9万6,000円です。これまで3回受け取った利息(税引前で合計336円)を差し引くと、税引前で約9万5,800円、税引後で約7万6,300円が解約時に支払われる計算になります。

一方、満期まで置いた場合、5年間の利息は税引前で約800円にとどまります。

「中途解約は損だとばかり思っていました」

さらに担当者は、普通預金の金利が11月2日から年0.50%に上がる予定だと教えてくれました。下限は解約日の普通預金の金利で決まるため、11月2日以降に解約すれば、受け取る利息はさらに増えます。

Aさんは11月2日以降に解約し、その時点の金利を確かめて預け直すことにしました。

解約する前に、銀行で確認を

ただし、この取り扱いは銀行によって異なります。期限前解約の利率が0%になる場合があると説明している銀行もあり、普通預金の金利を下限とする決まりがあるとは限りません。

金利の低い時期に契約した定期預金がある方は、次の点を確認してみてください。

・満期前に解約したときの利率はいくらか
・普通預金の金利を下回らない決まりがあるか
・今解約した場合と、満期まで置いた場合の利息の差
・契約時の商品説明書や銀行の窓口で、自分の定期預金の決まりを確認したか

「解約すると損をする」と決めつけず、低い金利のまま残っている定期預金は、解約時の利率を確かめ、今の金利と比べて判断することが大切です。


※金利は2026年10月21日時点の情報です。

執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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