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「孫が困っているなら」ATMで“50万円”振り込もうとした70代祖母→入金できず銀行に向かうが…担当者に告げられた“驚愕の一言”

  • 2026.10.16
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出典元::photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、孫を名乗る電話を受けた70代女性・Aさん(仮名)の体験談です。

「孫が困っているなら、すぐにお金を送ってあげなければ」

そう考えたAさんでしたが、ATMの画面に表示された内容をきっかけに、銀行の窓口で恐ろしい事実を知ります。高齢者の口座に設けられているATMの限度額と、家族でできる備えをご紹介します。

「携帯が壊れた」という孫からの電話

70代女性・Aさん(仮名)は、夫を亡くしてから一人で暮らしています。年金の受け取りや公共料金の支払いは口座で済ませており、ATMで振込をしたのは何年も前のことでした。

ある日の午後、自宅の電話が鳴ります。

「おばあちゃん、俺だよ。携帯が壊れて、番号が変わったんだ」

いつもの孫とは声が違うように感じましたが、風邪をひいていると説明されました。さらに、仕事でトラブルが起き、今日中に50万円が必要だと打ち明けられます。

「孫が困っているなら、すぐにお金を送ってあげなければ」

Aさんは教えられた口座番号を書き留め、近くのATMへ向かいました。

ATMに表示された「限度額」

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出典元::photoAC(※画像はイメージです)

キャッシュカードを入れ、振込金額に50万円と入力しました。すると、画面に限度額を超えているため取り扱いできないという表示が出ます。

「預金は足りているのに、どうして振り込めないの……」

戸惑ったAさんは、そのまま銀行の窓口へ向かいました。限度額を上げてほしいと伝えると、担当者は手続きを始める前に、お金の使いみちを尋ねます。

Aさんが事情を話すと、担当者はこう提案しました。

「念のため、お孫さんに、前から知っている番号で連絡してみませんか?」

孫の携帯にかけると、すぐにつながりました。孫は仕事中で、トラブルも番号の変更もありません。

電話をかけてきたのは、孫を名乗る詐欺だったのです。Aさんは、その場で言葉を失いました。

70歳以上の口座は、限度額が低いことも

担当者によると、この銀行では特殊詐欺の被害を防ぐため、70歳以上で、過去3年間ATMでキャッシュカードによる振込をしていない人について、ATMでの振込を1日20万円までにしています。

また、大阪府では条例にもとづき、70歳以上で過去3年間ATMでの振込がなく、府内に住む人の口座について、ATMでの振込が1日10万円以下に制限されています。対象や限度額は、お住まいの地域や銀行によって異なります。

銀行によっては、限度額の引き上げに窓口での手続きが必要です。その際に使いみちを確認されることで、詐欺に気づける場合があります。

警察庁によると、2025年の特殊詐欺の被害額は約1,423億円で、前年の約2倍でした。このうちオレオレ詐欺が約1,138億円を占めます。

電話でお金の話が出たら、いったん切る

「画面で止まらなければ、そのまま振り込んでいたと思います」

Aさんは、そう振り返ります。その後、離れて暮らす娘と、次のことを決めました。

・電話でお金の話が出たら、いったん切り、前から知っている番号で本人や家族にかけ直す
・自宅の固定電話は、ふだんから留守番電話にしておく
・ATMの限度額を確認し、必要なら低く設定しておく

ATMの限度額は、多くの金融機関で本人が引き下げられます。親の口座の限度額がいくらになっているのか、親本人と一緒に一度確認しておきましょう。

「孫が困っている」と聞けば、冷静に確かめる前に動いてしまうことがあります。電話でお金の話が出たときは、まずはいったん電話を切り、本人や家族に確認してから行動することが大切です。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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