1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 3人の子をもつ50代母→「大学の授業料は国が出してくれる」はずが…次男が2年生を迎え、大学から届いた案内に“青ざめたワケ”

3人の子をもつ50代母→「大学の授業料は国が出してくれる」はずが…次男が2年生を迎え、大学から届いた案内に“青ざめたワケ”

  • 2026.10.16
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、私立大学に通う次男をもつ50代のAさんの体験談です。

「3人きょうだいだから、大学の授業料は国が出してくれる」

そう思っていたAさんでしたが、長男が就職した翌年の秋、大学から届いた通知に青ざめます。多子世帯の大学無償化を利用する際に、あらかじめ確かめておきたい時期をご紹介します。

3人きょうだいなら、授業料はかからないはず

50代女性・Aさん(仮名)は、会社員の夫と3人の子どもと暮らしています。夫の年収は約850万円です。

2025年4月、次男が私立大学に入学しました。同じ春、長男は大学を卒業し、会社員として働き始めています。三男は高校生です。

2025年度から、子どもを3人以上扶養する「多子世帯」は、所得制限なく大学の授業料と入学金が減免されるようになりました。私立大学の場合、上限は授業料が年70万円、入学金が26万円です。

次男が通う大学の授業料は、ちょうど年70万円でした。

「3人きょうだいだから、大学はタダになるのね」

次男は入学後、大学を通じて日本学生支援機構に申し込み、大学で授業料の減免の手続きも済ませました。多子世帯として認められ、1年目の授業料は全額が減免されました。施設費などは対象外のため、その分は家庭で納めています。

後期の授業料35万円の案内が届いた

undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

2026年9月、次男が2年生の秋を迎えたころ、大学から自宅に後期の授業料35万円の納付案内が届きました。

次男も大学を通じて、10月から支援の対象外になったことを知らせる通知を受け取っていました。

「今年もタダのはずなのに、どうして?」

Aさんは青ざめ、大学の奨学金窓口に問い合わせました。すると、担当者から次のように説明されます。

「多子世帯の支援は、扶養するお子さまが3人以上いる間の制度です。お子さまの数は毎年10月に、前年12月31日時点の扶養の状況で確認します」

長男は就職した年の給与が一定額を超え、昨年末の時点で親の扶養から外れていました。

そのため、扶養する子どもは次男と三男の2人となり、今年の10月分から多子世帯ではなくなったのです。

「就職してすぐではなく、1年半たってから外れるのですね」

卒業までに必要な授業料は175万円

Aさんは、次男の卒業までに家庭で負担する授業料を計算しました。

・2年生の後期分:35万円
・3年生と4年生の分:70万円ずつ

合計すると、175万円です。

多子世帯でなくなった場合でも、世帯の所得が基準以下であれば、所得に応じた支援を受けられることがあります。ただ、Aさんの家庭は基準を超えていました。

また、支援を続けて受けるためには、学業の要件も満たす必要があります。修得した単位数が標準の6割以下の場合などは、やむを得ない事情がない限り、支援が打ち切られます。

Aさんは夫と話し合い、後期の授業料は定期預金の一部を解約して納めました。残りの授業料については、毎月の家計を見直しながら準備することにしました。

「長男が就職したら外れることを知っていれば、前もって準備できたのに」

Aさんはそう肩を落とします。

子どもの年齢差から、対象になる期間を確認する

多子世帯の支援を受けられる期間は、きょうだいの年齢差によって変わります。

一番上の子が扶養から外れ、扶養する子どもが2人になると、下の子も支援の対象外になります。

大学に通う子どもがいる家庭では、上の子が就職などで扶養から外れる時期と、その翌年の10月を書き出しておきましょう。

上の子が就職する前から、支援の対象外になった後の授業料について家族で話し合い、準備を始めておくことが大切です。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

の記事をもっとみる

注目コンテンツ