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「うちと似てるわね」と母は笑ったけれど…車から植木鉢まで、お隣と重なり続けた暮らし

  • 2026.9.27

納車の翌週に並んだ白い車

私は実家の一戸建てで、両親と三人で暮らしています。

お隣には50代くらいのご夫婦が住んでいて、奥さんは顔を合わせると、いつも向こうからにこやかに挨拶をしてくれる人です。

最初に気になったのは、父が車を買い替えた翌週でした。

朝、門を出ると、お隣の駐車場にも新しい車が停まっていました。形も同じで、色も白。二台が並んでいるのを見て、一瞬驚きました。

「同じ車を気に入った人が近くにいたんだな」

そのときは、それくらいにしか思っていませんでした。

ところが、その後も似たことが続きました。うちが自転車を物置の横へ移すと、お隣の自転車も物置の横へ。母が玄関脇に赤い花の鉢を並べると、翌週にはお隣の玄関脇にも赤い花が並んでいました。

そしてある日、庭に出た私は思わず足を止めました。

花壇の手前の塀に、私がスコップを立てかけていたのですが、お隣の塀にも、よく似たスコップが同じような位置、同じ向きで立てかけてあったのです。

その夜、夕飯の支度をしていた母に声をかけました。

「ねえ、お隣の庭、ちゃんと見た?」

「見たわよ。なんだか、うちと似てるわね」

「似てるっていうか……車も花も、スコップの置き場所まで同じなんだよ」

母は少し笑いました。

「たまたま趣味が似てるんじゃない? 気にしすぎよ」

私も、そうなのかもしれないと思うことにしました。

垣根の向こうから見えたもの

夜遅く、居間の前を通ったとき、両親の話し声が聞こえてきました。

「あの子、お隣のことで何か言ってたか?」

「前にも言ってたわ。車も花も、スコップの置き場所まで同じだって」

「そうか…」

父はそれ以上、何も言いませんでした。

私も声をかけず、そのまま自分の部屋へ戻りました。

それからも、洗濯物を干しに庭へ出ると、お隣の奥さんも庭に出てくることが重なりました。

ある朝、タオルを広げながら何気なく横を見ると、垣根の下のすき間の向こうに、しゃがんでいる奥さんの顔が見えました。

目が合うと、奥さんはゆっくり立ち上がり、いつものように笑いました。

「いいお天気ね。よく乾きそう」

「そうですね」

それ以上の会話はありませんでした。

似たようなことは、そのあとも何度かありました。ただ、奥さんに直接何かをされたわけではありません。責められたことも、嫌味を言われたこともなく、道で会えば今でも向こうから挨拶をしてくれます。

だからこそ、私も「まねされています」と言い切ることはできません。

それでも、庭に何かを置くたび、ついお隣を確認してしまうようになりました。

今朝、玄関の横に新しい植木鉢を置きました。白い鉢に、黄色い小花の苗を植えたものです。

夕方、仕事から帰って門を開け、何気なく隣を見ると、お隣の玄関横にも白い鉢がありました。そこには黄色い小花が植えられ、こちらとよく似た向きで置かれていました。

私はしばらくその鉢を見たあと、何も言わずに家の中へ入りました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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