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電子レンジのNG5つ 使い方のミスは庫内の汚れが最多

  • 2026.9.26

NITEの製品事故情報から電子レンジ・オーブンレンジの事故1,205件を集め、使い方が原因とみられる236件をweboo編集部で分類すると、最も多かったのは庫内やドアの汚れ89件でした。件数の多い使い方のミス5つと代わりにできること、やけどにつながった突沸、火が出たときの対処をまとめました。

毎日のように使う電子レンジ。火を使わないので安心、と思っていませんか。
製品評価技術基盤機構(NITE)が2025年3月に行ったアンケートでは、20代の19.1%が、電子レンジで事故やヒヤリハットを経験したと答えています。
この記事でわかることは次のとおりです。
・電子レンジの製品事故の記録1,205件でみる、多い使い方のミス(weboo編集部の集計)
・庫内の汚れ、加熱しすぎ、空だき、金属、故障のまま使う。やりがちなNG5つと代わりにできること
・件数は少なくても、けがにつながった事故が目立つ突沸と、卵の破裂
・もし庫内で火が出たときの対処
根拠にしたのは、NITE・国民生活センター・東京消防庁の公表資料です。

事故1,205件を集計 使い方のミスで最も多いのは「庫内の汚れ」

NITEが公開している製品事故情報の検索サービス「NITE SAFE-Lite」で、電子レンジと電気オーブンレンジの事故を集めました。品名で絞ると1,205件(1993年〜2025年に発生)。それぞれの事故原因の記述をweboo編集部が1件ずつ読み、1件に1つの原因を当てはめると、次のようになりました。
・使い方が原因とみられるもの:236件
・製品の不具合(リコールの対象になったものを含む):338件
・長く使ったことによる部品などの劣化:54件
・ゴキブリなどの虫が中に入り込んだもの:14件
・原因がわからない・製品以外が原因とみられるものなど:563件

使い方が原因とみられる236件を分けると、いちばん多かったのは庫内やドアの汚れ(89件)でした。次いで、食品の加熱しすぎ(32件)、何も入れずに動かした空だき(27件)、アルミなどの金属を入れた(17件)、故障や異常に気づきながら使った(16件)と続きます。

数字を見るときの注意
・これはNITEに通知された製品事故のうち、検索で拾えた電子レンジ・電気オーブンレンジの事故の件数です。事故全体の数ではありません。1,205件には発生日が不明の1件を含みます
・原因の分け方はweboo編集部が事故原因の記述を読んで決めたもので、NITEの分類ではありません
・電子レンジで温めて使う湯たんぽ・消毒バッグなど、別の製品の事故は数えていません
ここからは、使い方のミスで件数の多い順にNG1〜5をみていきます。

NG1|庫内やドアの汚れをそのままにして使う

温めたときに飛んだ汁や油、パンくず。少しくらいなら、と拭かずにいることはよくあります。
集計した事故でいちばん多かったのが、庫内やドアに付いた汚れが原因とみられる事故でした(89件)。汚れにマイクロ波が集まって焦げ、火花が出たり火が出たりしたという記録が並びます。
汚れが付いていた場所をみると、89件のうち55件は、庫内の壁にある電波の出口のカバー(導波管カバー)でした。ドアと本体のすき間やドアの内側が10件、底面や回転皿、ヒーターなどほかの場所が24件です。

代わりに:こまめに掃除。電波の出口のカバーの汚れは早めに取る。
NITEは、庫内の汚れが発火の原因となるので、庫内をこまめに掃除するよう呼びかけ、特に庫内のカバーに付いた汚れは早めに取り除くよう求めています。2025年9月の資料でも、庫内やドアの内側に食品かすなどが付いたまま使うと、炭化して火花が出て発火するおそれがあるとしています。
国民生活センターも、マイクロ波の出口カバーに食品カスが付いていると加熱を始めた直後から火が出たり火花が散ったりする様子を再現テストで確かめ、日頃からこまめに手入れをするよう勧めています。

NG2|加熱時間を長めに設定して、いもなどを温めすぎる

さつまいもをもう少しやわらかく、と時間を足す。ボタンを押し間違えて、10秒のつもりが10分に。どちらも起こりがちです。
集計した事故では、食品を加熱しすぎて煙や火が出た事故が32件ありました。32件のうち11件はいも類(さつまいも・焼き芋9件、じゃがいも2件)です。設定時間の間違い、少ない量を自動で温めてセンサーがうまく働かなかった、という記録もあります。
東京消防庁の再現実験(700W)では、次の食品が長く加熱すると爆発的に燃えました(燃えるまでの時間)。
・さつま芋(焼き芋)120g:6分26秒
・さつま芋(生)170g:11分30秒
・肉まん90g:5分34秒
・あんまん110g:7分37秒

代わりに:表示の時間を守り、わからないものは控えめに様子を見る。
NITEは、取扱説明書や食品に書かれた加熱時間を確かめて守り、加熱時間がわからないものは温まり具合を確かめながら少しずつ加熱するよう呼びかけています。国民生活センターも、判断が難しいときは加熱時間を控えめに設定し、様子を見ながら加熱するよう勧めています。
東京消防庁は、加熱時間を長めに設定しない、加熱時はその場から離れないことを心得に挙げています。
さつまいもの保存のしかたは、下の関連記事でまとめています。

NG3|何も入れずに動かしてしまう(空だき)

温め終わった食品を取り出したあと、タイマーのつまみが戻っていなかった。スタートを押したのに、中に入れ忘れていた。
集計した事故では、庫内に何も入れずに動いてしまった空だきの事故が27件ありました。27件のうち24件は、庫内の汚れにも触れた記録で、汚れや回転皿の部品にマイクロ波が集まって焦げたとされています。また13件は、店舗や施設に置かれ、多くの人が使うレンジでした。
NITEの事故情報には、取扱説明書に庫内が空のまま動かさない・空だきしない、といった注意が書かれていたという記載が並びます。

代わりに:モードやタイマーの設定を確かめてから加熱を始める。
NITEは2025年9月の資料で、ボタンの押し間違いなどが事故につながるおそれがあるとして、モード選択やタイマー設定が正しいかどうかを必ず確認してから加熱を始めるよう呼びかけています。

NG4|アルミホイルや金属の容器・袋をそのまま入れる

冷凍食品をアルミの容器のまま、お菓子をアルミ箔に包んだまま。オーブン用の角皿を入れたままレンジで温めてしまうこともあります。
集計した事故では、金属が原因とみられる事故が17件ありました。アルミ箔やアルミ容器、アルミを使った袋、オーブン用の角皿、パン袋を留める針金、金色の模様のマグカップなどで、火花が出て焦げたり、扉のガラスが割れたりしています。
NITEのアンケートでも、事故やヒヤリハットにつながった誤使用でいちばん多かったのは「金属製品をレンジ加熱した」(426件)でした。金属製品の例には、アルミ箔や金銀の塗料がある食器、冷凍食品の袋(アルミ蒸着袋)、パン袋の針金、レトルトパウチ、カップ麺のふたが挙げられています。

代わりに:レンジ加熱では原則として金属類は使わない。
国民生活センターは、取扱説明書をよく確かめ、電子レンジ加熱では原則として金属類は使用できないことを覚えておくよう呼びかけています。NITEも、容器や包装には電子レンジで加熱できるものとできないものがあり、加熱できない容器などを使うと破損や発火につながる場合があるとして、取扱説明書の記載を事前に確かめるよう呼びかけています。オーブンレンジは、レンジ加熱かオーブン(グリル)加熱かで、使える容器が変わります。
東京消防庁は、包装の表示を確認してから加熱することを心得に挙げています。レトルト食品や冷凍食品は、袋のまま温めてよいかをパッケージで確かめましょう。

NG5|回転皿が回らない・タイマーが止まらないのに使い続ける

回転皿が回らなくなったけれど、温まるからそのまま。タイマーが切れないけれど、見ていれば大丈夫。買い替えを先延ばしにしがちな場面です。
集計した事故では、故障や異常に気づきながら使い続けていた事故が16件ありました。回転皿が回らない状態で使い続けて火花が出た、タイマーが故障したまま使っていて食品が燃えた、という記録が中心です。

出典 www.nite.go.jp

代わりに:故障に気づいたら使うのをやめる。
NITEは、ターンテーブルが回らない、タイマーが作動しないなど故障が認められたときは使用を中止するよう呼びかけています。リコールの対象の電子レンジを持っている場合は、すぐに使うのをやめて事業者や販売店に連絡するよう求めています。
古い電子レンジを手放すときの粗大ごみの手数料は、下の関連記事で政令市ごとにまとめています。

件数は少なくても要注意 けがが多かったのは飲み物・汁物の突沸

使い方が原因とみられる236件のうち、けが人が出た事故は23件でした。そのうち13件は、コーヒーや牛乳、お茶、雑煮などが急に噴き出す「突沸」で、多くは顔や手のやけどです(重傷6件を含む)。使い方が原因とみられる突沸の事故は14件と多くありませんが、けがにつながった事故が目立ちます。
卵が破裂した事故も5件あり、おでんのゆで卵を温め直した、ゆで卵を含む料理を温めた、といった記録です。

飲み物は:国民生活センターは、かき混ぜてから加熱する、飲み物専用の機能(コース)で温める、加熱時間を控えめにすることを対策に挙げています。加熱しすぎたと感じたら、そのまま静かに1〜2分ほど置くと突沸が起こりにくくなるとしています。
卵は:NITEは、殻付きの卵と、ゆで卵(殻付き・殻なし)は電子レンジで加熱してはいけないとしています。国民生活センターも、生卵だけでなく、おでんの卵の温め直しでも破裂の危険があるとしています。NITEは、栗・ぎんなんなど殻のある食品は殻をむくか切れ目を入れてから、ソーセージ・明太子・イカなど膜のある食品は切れ目を入れてから加熱するよう示しています。

もし庫内で火が出たら 扉を開けずに止める

あわてて扉を開けると、空気が入って火が大きくなるおそれがあります。
・運転を止め、電源プラグを抜く(東京消防庁は「扉を開けずに電源遮断」)
・扉を閉めたまま、火や煙が収まるのを待つ
・熱くなった扉のガラスには水をかけない(NITE)。それでも火が消えないときや扉が開いてしまったときは、水などで消火する(国民生活センター)
・火が消えなければ消火器などを準備し、119番通報する(東京消防庁)
東京消防庁は、あわてて扉を開け、燃えている物を取り出そうとして服に火がつき、亡くなった事例があるとしています。

よくある質問

使い方以外の原因で起きた事故もある?

あります。weboo編集部の集計では、製品の不具合(リコールの対象になったものを含む)が338件、長く使ったことによる劣化が54件ありました。ゴキブリなどの虫が製品の中に入り込んだことが原因とされる事故も14件あります。
NITEは、リコールの対象の製品かどうかを確かめるよう呼びかけています。製品名で事故やリコールの情報を調べられる「NITE SAFE-Lite」も使えます。

まとめ 電子レンジは汚れと加熱時間に気をつけて

電子レンジでやりがちなNGと、代わりにできることをおさらいします(NG1〜5は使い方のミスで件数の多い順)。
・庫内やドアの汚れをそのままにして使う → こまめに掃除。電波の出口のカバーの汚れは早めに取る
・加熱時間を長めに設定して、いもなどを温めすぎる → 表示の時間を守り、わからないものは控えめに様子を見る
・何も入れずに動かしてしまう(空だき) → モードやタイマーの設定を確かめてから加熱を始める
・アルミホイルや金属の容器・袋をそのまま入れる → レンジ加熱では原則として金属類は使わない
・回転皿が回らない・タイマーが止まらないのに使い続ける → 故障に気づいたら使うのをやめる
NITEの製品事故の記録1,205件をweboo編集部で集計すると、使い方のミスでいちばん多かったのは庫内やドアの汚れでした。飲み物や汁物の加熱しすぎによる突沸は件数こそ少ないものの、けがにつながった事故が目立ちます。こまめに拭く、加熱時間は控えめに、金属は入れない、異常があれば使わない、火が出ても扉は開けない。家族みんなで確かめておきましょう。

※本記事は電子レンジの事故を防ぐための一般的な情報提供を目的としたものです。使う前に、お使いの製品の取扱説明書と本体の注意表示、食品のパッケージの表示を必ず確認してください。
※原因別の件数は、製品評価技術基盤機構(NITE)の「NITE SAFE-Lite」で、電子レンジ・電気オーブンレンジの事故をweboo編集部が2026年9月26日に検索し、事故原因の記述をもとに分類・集計した値です。記事の情報は2026年9月26日時点のものです。

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