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カップ飯は節約の味方になる?2026年の注目キーワード 「第3の節約」を完全メシと自炊で試してみた

  • 2026.9.26

最近、コンビニで昼ごはんを買うと「こんなにしたっけ?」と思うことが増えた。
おにぎりを2個取って、惣菜や飲み物を追加する。別にぜいたくをしたつもりはないのに、会計は1,000円を超えだし……。
だからといって、毎日弁当を作れるほどマメでもない。そんな“節約したいけど、手間は増やしたくない”人にとって、2026年のキーワードになりそうなのが「第3の節約」だ。

今回は、完全メシのカップ飯を食べながら、「カップ飯は本当に節約の味方になるのか?」を、自炊との比較も交えて考えてみた。

2026年に注目される「第3の節約」とは?

日経トレンディが2026年上半期の消費トレンドとして取り上げたキーワードの一つが「第3の節約」。
物価高が続く中、ぜいたく品を我慢する、スマホや保険といった固定費を見直す、といった従来の節約だけでなく、毎日必要になる「食費」にまで節約の目が向いているという。

なかでも象徴的なのがカップ飯だ。値上がりしたコンビニおにぎりなどの代わりに、1商品で一食を成立させやすいカップランチが伸び、お湯を注ぐだけで白ごはんができる商品も登場している。

つまり、食べる量を極端に減らすのではなく、「なるべく安く、なるべくラクに、一食を成立させる」。
これが2026年的な節約の一つなのかもしれない。

そこで気になった。本当にカップ飯は節約になるのだろうか?今回は日清食品の「完全メシ カレーメシ 欧風カレー」と、2026年8月に発売された「完全メシ ガパオ風ライス」を食べながら考えてみる。

まずは王道。「完全メシ カレーメシ 欧風カレー」

完全メシ カレーメシ 欧風カレー
希望小売価格:398円(税別)/公式オンラインストア販売価格:429円(税込)

まず食べたのは、完全メシシリーズの中でも馴染みのある「完全メシ カレーメシ 欧風カレー」。
お湯を入れて5分待ち、しっかり混ぜれば完成する。混ぜる工程では、カレーのいい匂いと一緒にワクワクを駆り立ててくれる。
料理というほどの工程はない。包丁もまな板も必要ないし、食べ終わったら容器を片付けるだけ。
仕事中の昼飯として考えると、これはかなり強い。

普通のカレーメシとの大きな違いは、「完全メシ」であること。
日清食品によると、たんぱく質・脂質・炭水化物の三大栄養素をはじめ、主要な栄養素のバランスを考えて設計されている。
特に特筆すべきはタンパク質の含有量。これを食べれば20g取れる。サラダチキン一個分だ。

一食の中で考えれば脂質も大幅に基準値を超えていることはなく、バランスもとてもいい。
実際に食べてみると、“栄養食を食べている感”は薄い。ビーフのうまみをしっかり感じることができるだけでなく、ご飯としても満足感の高い食後感で、「健康や栄養を考えた食品=味は少し我慢」というイメージを持っていたが、普通にカレーを食べたい日の選択肢として成立する。

そして、ここで重要なのが429円という価格だ。決して「めちゃくちゃ安い」わけではない。
コンビニの棚で429円の商品を見たら、一瞬考えてしまう価格ではある。
ただ、これ一つで一食がほぼ完結して、お湯を注ぐだけ。洗い物もほぼなし。
さらに栄養バランスまで考えられている。そう考えると、「429円のカップ飯」という見え方が少し変わってくる。

新顔の「完全メシ ガパオ風ライス」も食べてみた

完全メシ ガパオ風ライス
希望小売価格:398円(税別)/公式オンラインストア販売価格:429円(税込)

続いて食べたのが、2026年8月10日に発売された「完全メシ ガパオ風ライス」。
豚肉とナンプラーの旨みにバジルの香りを合わせ、チンゲン菜や赤唐辛子を具材に使ったカップ飯だ。

実はガパオについては、最近ちょっと思い入れがある。以前この連載でタイ・バンコクを訪れた際、現地で食べたガパオライスは約350円。
タイトルにも「350円絶品ガパオ」と書いたくらい印象に残っている。
そう考えると、味としてのハードルを跳ね上がっている。もちろん、飛行機に乗って現地に行かずとも、お湯を注ぐだけで食べられるのだから、単純比較するものでもない。
フタを開けると、カレーとは方向性がかなり違う。ナンプラー系の旨みとバジルの香りがあり、「カップ飯だけど、ガパオを食べている」という感じはある。

本場のガパオと比べれば、当然別物だ。現地では炒めた肉の香ばしさや目玉焼きの存在感まで含めての一皿だった。
時間がない現代人に合わせて、「忙しい人でも食べられるガパオ」という印象を受ける。

カレーほど万人向けではないかもしれないが、カップ飯の選択肢にこうした変化球があるのは面白い。
毎回同じ味では飽きるので、節約食として続けるうえでも“選べること”は意外と重要だと思う。

でも、429円って本当に「節約」なのか?

ここで一度立ち止まりたい。税込429円。これを「安い」と言い切っていいのだろうか。2個買えば858円。数字だけ見れば、外食の選択肢も見えてくる。
ただ、「第3の節約」の面白いところは、最安値だけを競っているわけではない点にあると思う。

例えば昼休みにコンビニへ行って、おにぎり2個、サラダやおかず、飲み物……と栄養素を考えて手に取っていくと、気づけば会計が1,000円以上と膨らむことがある。一方、カップ飯なら「今日はこれ一つ」と決めやすい。

追加で何かを買わなければ、429円で会計が止まる。
しかも、電子レンジすら使わずお湯だけ。食器もほとんど必要ない。
「一番安い食事」ではないが、「余計なものを買わず、一食の金額を決めやすい」。ここにカップ飯の節約としての強さがありそうだ。

じゃあ、自炊したらいくらになる?

とはいえ、自炊する人なら当然こう思う。「ガパオくらい、自分で作ったほうが安くない?」。もちろん、その通りである。
そこで、同じガパオライスを自分で作る場合を考えてみた。
材料は、ご飯、ひき肉、玉ねぎ、ピーマン、卵。味付けにはナンプラーやオイスターソースなどを使う。

スーパーで購入した食材を一食分に按分すると、目安は約300円前後。食材価格や購入量によって差は出るが、1食だけの材料費で比べれば、カップ飯より100円以上安く作れる可能性がある。

しかも、肉の量は増やせるし、卵も乗せられる。量や満腹感を自分好みに調整できるのは、自炊の圧倒的な強みだ。
ただし、自炊には別の“コスト”がある。米を炊く。野菜を切る。肉を炒める。味付けする。
フライパンを洗う。これが果たして残りの100円以下の価値になるのか。無論、ならない。特に働き盛りの人にとっては大事な仕事終わりの30分にもなる。
一方、カップ飯はお湯を注いで5分。この差をどう考えるかで、429円の評価は変わってくる。

自炊約300円、カップ飯429円。この差をどう考える?

仮に自炊ガパオを約300円、完全メシ ガパオ風ライスを429円とすると、その差は約129円。
この129円で、「食材を切らなくていい」「フライパンを使わなくていい」「洗い物を減らせる」「5分で食べられる」という手間を減らしている、と考えることもできる。

毎日自炊できる人なら、もちろん自炊のほうが安い。週末にまとめて作り置きできる人も、自炊のメリットは大きい。
でも、仕事が終わって疲れた日に、そこから米を用意して肉を炒めて洗い物までできるかと言われると、毎日は難しい。そこで面倒になってデリバリーを頼み、1,500円使ってしまったら節約どころではない。
そう考えると、「今日はカップ飯で429円」と決めてしまうこと自体が、一つの節約になってくる。

全部自炊”でも“全部コンビニ”でもないのが、第3の節約なのかもしれない

今回、カップ飯と自炊を比べてみて、一番印象が変わったのは「節約=一番安いものを選ぶこと」ではない、ということだった。
純粋な食材費だけを比べれば、自炊が強い。当たり前だ。ただ、毎日完璧に自炊するのは難しい。
逆に、何も考えず毎回コンビニで好きなものをカゴに入れていけば、食費は積み上がっていく。

時間がある日は自炊。疲れている日はカップ飯。余裕のある日は外食。こんなふうに使い分けるのが、今の生活には一番現実的なのかもしれない。

2026年の「第3の節約」は、食事を削って我慢することではなく、「食にかけるお金と手間を、自分で選び直すこと」に近い気がする。

ちなみに、タイでは約350円でガパオを食べられた。この事実だけは、考えれば考えるほど日本のガパオに厳しくなってしまうので、一旦忘れたい。
少なくとも、仕事中にお湯を注いで5分でガパオが完成する世界は、それはそれでかなり便利だ。
カップ飯は“最安”ではない。でも、使い方次第では確かに節約の味方になってくれる。今回試してみて、そんな結論になった。

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